〈私と社会〉
社会は初め私をくるむ甘い衣のようだった。
私が一人で歩きだすと、
社会は今度は数限りない迷路と罠をしかけてきた。
私が地図を作り罠の避け方を学ぶと、
社会は今度は遠くに見える山 ...
何を待つ眠れぬ夏の夜の部屋エアコン喘ぎスマホは光る いつでも今を精一杯
いつも元気いっぱい
バイタリティに溢れ
色んなところに顔出して
目立って笑って
つながってくの大好き

という嘘を
ずっとついてきたんだ

いつでも今が精一杯
...
透明な大気に満たされていた
谷あいの小さな あの村に
あたしの夏は いつも帰っていった
斜面のトマト畑で 見上げた空に


悲しみはなかった 日暮れの蜩の声にさえ
秘かに憧れていた  ...
親馬と仔馬おんなじ空の下 母馬の位置を気にする仔馬かな 仰向けに寝転ぶ馬の子の蹄 おいなりさんに焼き土下座して7月7日曇り 純情おいなりさん、夏を指している羅針盤 バベルバベル高く高くおいなりさん積みあげている 案外簡単に時間は過ぎていくもの。
指の間から落ちる砂のごとく、
サラサラと風に流れていってしまう。

案外簡単に人の心は離れていくもの。
あんなに笑い転げ、燥いだのに、
まるで私の存在など ...
私のバラバラ死体が
見つかった

右腕は質屋に
売り飛ばされて
父の腕時計をしていた

切断された下半身の両脚は
駅で発見された
見つかるのが遅かったらしく
腐乱し ...
こんなネオンの華やぐ街で あなたは暮らしているのでしょうか
高速道路からでも立ち並ぶ マッチ箱の灯りの何処かに
あなたの名前を 探しています

あの日泣きながら バーテンダーが繰り出すマッ ...
携帯ゲームをやりながら
歩道を走っていた高校生の自転車に
脱法ハーブを吸って
ヨダレをたらした男の運転する
トラックが突っ込んだ
どちらも怪我はなかったが
ちょうど歩道を歩いていた
宗教 ...
(蛇口)
病人扱いされた犯罪者が消えた
あるいは犯罪者扱いされた病人が
あの爺さんのハーモニカ、粒の無くなった玉蜀黍(とうもろこし)なんだって、笑えるね
とても大きくえぐれているし
赤子と痴 ...
お世辞、建前、偽り、嘘
知ってる振りと知らない振り
笑顔、笑顔、笑顔、笑顔
気味が悪い、何が楽しい?
薄っぺらい仮面で全部隠して
生きてる人が仮面をしてんのか
はたまた仮面が本人な ...
義姉の手を握った
痛くない程度に強く
妻以外の女性の手を握ったのはいつ以来か
兄と義姉が結婚したとき
わたしは高校生だった
男二人兄弟だったから
「{ルビ義姉=ねえ}さん」と呼ぶのも恥ずか ...
うまれるもの。
うすかわをむいて
むききったさきに
にじみでるしるは
なつかしいうみの
あじがする。



うまれかわるもの。
せつなにきりかわる
でいた ...
繰り返される
ABC
駆逐される
あいうえお
抹消された
123

下らない
何が?
価値が無い
何故?
意味不明
どうして?

無数の笑顔
または、
無心
ささやか ...
憧れたのは青空

こころには羽があるから
羽を広げれば飛べるのだと
想っていた

想っていた

けれども
広がらない羽は
重く

飛べずにいた
長い時間に
さびついてしまっ ...
空を目指していた筈の
こころの滴が山の頂きにぶつかり、
雨となって地上に降り注ぐ

雨は山肌を通して幾筋もの小さな流れとなり
あるものは地中で濾過され清烈な泉となって地上に現 ...
過去の映像には
未来をしらないあなたが映ってる

あなたは航空券を破って
「まだ一緒にいられるよ」といった
ひとつずつ
色を落として
残った瓶の花

夕焼けみたいに赤くなって
泣きやまない
妹みたい

あなたとは幼馴染よ
あの海に入れば

ひとつずつ
色を足してきた
未来から消える ...
繰り返す度に
後悔すること

繰り返す旅に
度々 出掛ける

足元に 足袋
旅マップを
括りつけて

開かないならば
取説なんて
要らないの

茶化しながら
次の茶屋まで ...
可愛い事務の女の子は
他の人と話すのに夢中で
僕が見ていることに
気づいていなかった
その時
彼女は右のワキを掻いた左手の臭いを
恐らく、恐らくだが
無意識のうちに嗅いだ
デリケートな ...
よく見ればそれは

青く光るホタルイカ

ほの字 ほの字 ほのイカ字

逆さにするとトテモ

恥ずかしい


ひらがなの群れ

よくよく見ればそれは

アリの群 ...
土産店で買った小鳥のおもちゃは
出来は良くないものの軽快に飛びそうに思えました

不器用ではありますが羽ばたいたのです
ただ天をさしてではなく

いまは誰かが踏んづけたのかもしれませんが
...
蜜を集めるわたしの行為が
花粉運びとなり
種作りの媒体になっているとしても
それは花の世界のこと

野菜を作る人間は
花粉の運び屋に雇いたいらしく
蜜を商売にする人間は
蜜の収集労 ...
夢の中のように
重い スローモーション
息も絶え絶えの
全力疾走
お父さん
飛び立ちたいですか
長すぎる
父の滑走路
民俗学者折口信夫が唱えた学説は「折口学」と呼ばれますが、わたしはその折口学の信奉者なのです。

といってもその信奉の歴史はごく浅くて、わたしが折口学と出逢ったのは二年ほど前のことでした。それは折口 ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
人へ葉leaf自由詩414/7/17 7:03
何をか待つ森川美咲短歌1*14/7/17 3:34
嘘、いっぱい自由詩4*14/7/17 3:26
夏の歌藤原絵理子自由詩814/7/17 1:11
親馬と仔馬おんなじ空の下北大路京介俳句114/7/17 1:00
母馬の位置を気にする仔馬かな俳句114/7/17 1:00
仰向けに寝転ぶ馬の子の蹄俳句114/7/17 0:59
おいなりさんに焼き土下座して7月7日曇り自由詩014/7/17 0:59
純情おいなりさん、夏を指している羅針盤自由詩214/7/17 0:59
バベルバベル高く高くおいなりさん積みあげている自由詩214/7/17 0:59
取りこぼさないで猫の耳自由詩114/7/16 23:39
バラバラ死体為平 澪自由詩114/7/16 22:52
マッカラン行きのバス自由詩114/7/16 22:47
どっちが死んでも構わなかった花形新次自由詩114/7/16 22:28
「#深夜徘徊パトロール」モリマサ公自由詩3*14/7/16 22:15
仮面凍月自由詩3*14/7/16 22:14
義姉ただのみきや自由詩16*14/7/16 21:46
ぴいらああおい満月自由詩914/7/16 21:35
mortal soundopus自由詩114/7/16 20:53
「 そらへ 」椎名自由詩114/7/16 20:43
川が……とある蛙自由詩9*14/7/16 20:43
international airportmizuno...自由詩114/7/16 20:01
reinstalled自由詩014/7/16 19:57
旅マップ藤鈴呼自由詩2*14/7/16 19:25
甘く切ない思い出花形新次自由詩014/7/16 19:24
ひらがなの群れ月形半分子自由詩314/7/16 19:11
小鳥梅昆布茶自由詩1314/7/16 16:24
蜜蜂イナエ自由詩8*14/7/16 16:22
滑走路Lucy自由詩13*14/7/16 15:08
続・詩のしくみについて (折口信夫とわたしの因果関係を妄想す ...たま散文(批評...16*14/7/16 14:24

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