小さく咲いたバラは
小さく散っていく
はなびらは
真新しいももいろの紙石鹸みたいに
つややかなのに
一度も泡になることもかなわず
埋葬されないいのちだったもの
うつし世に迷い込んだ
黒 ...
この夏、母の実家で
小学生の従弟に付き合い
泥団子を作った
生々しい泥の感触に
多少
面食らってしまい
思えば、子どものとき
泥をさわるくらい
ただの日常だったのに
今はもう
ノー ...
裏窓を覗き込む
一艘の夏列車が停留していて
すっ、と
深呼吸を終えた
風を追いかける風の後ろ姿
もぬけの殻になった頁
ノートの終点にはいつも
書きかけの詩がある
男が現れて
...
日に三度の飯と食後の薬のいろいろにその他
天を仰ぎ開閉されていく一体のコンパスの  
断面に寒色を施す小便痣をぢるぢるとさせては
今日もまたヘルパーたちの手を焼いている

廊下の隅で ...
ほろほろと

独り飲む酒

肩を抱く
瞳孔に刻まれた光景は必ず陽の当たらない場所だった、建物に張り付くように生え広がった羊歯、身を屈めで様子を窺う野良猫、酔っ払いの小便の臭い、行場を失くして蓄積する湿気、誰かが捨てて行った悲しみの名残 ... ふわりと広がるモルト2種
ひとつはバーボンカスク
もうひとつはシェリーカスク
バーボンカスクは滑らかで力強く
シェリーカスクは甘く華やかに
こくりと飲めば後からやってくる潮騒の香りが心地よい ...
何を見てきたのだろう
一体 どこに行ってきたのだろう
ぼんやりと 写真を 見ている
日本語のラジオを聞きながら
日本の食べ物を食べ
少しだけ物思いにふける時
僕は日本人であることを確かめる ...
今日の朝は、静かな眠りの中で、1時間、2時間と、時間が経つのが分かるようでした。
身体の外側から、僕自身が、いつまで眠っているのかを見ているようでした。

ベッドから起きると、母が、明太子にシラ ...
本来の概念というのはどろどろしていて名前を与えることで姿形がしっかりしてくるわけで、例えば川から現れた化け物を河童だから河童の沙悟浄だとしたのは日本人の捉え方なんだけど、中共青年はよく思っていない。A ... 九月半ばなのに猛暑
しかも歩き過ぎていた
これ以上歩ける気がしなくて
目の前にあった喫茶店に入った
落ち着きのあるいい雰囲気
コーヒーの香りに大きく息を吸った
アイスコーヒーを頼んでほーっ ...
森林、静まり返り
雨、細やかに
濡れる アナタの唇
深紅の色彩に燃え
降り頻る降り頻る
森林の奥から
研磨された氷柱の意識
呼び起こし招来し

 チリチリと
  視界に光の粒子
...
夜の静けさに
身をひたすと
闇が優しくて
こころが
満ちる



祈る
せめて
私の大切な
存在たちが
笑顔でありますようにと



人生は一度限り
私の肉体は一 ...
昨日の私が自己否定/今日の私も拒絶して
第一人称無くなった/第一印象もう忘れた

北/南 幻想/現実
東/ ...
(番外編21-②)世に詩情あふるるもの
         もののふの 八十宇治川の 網代木いさよふ波の



(本編)

② 有難い嘗ての飼い主の御主人様と飼い馬との再会に在りし日の ...
 

ほんとうのほんとうに
天国を信じてないひとなんて
いるんだろうか?

うちは
短命な家系で
父は私がもの心つくまえに
母も五十台前半で
姉も十年以上まえに亡くなっている

...
令和6年9月16日月曜日の朝から御会式の練習か
倒錯した感情が半纏を着て街を駆け回っています

第五福竜丸の船底にこびりついているフジツボは
誰しれず呪いの567のエキスを吐き続けたまま

...
ペンギンは
空を飛べないのではない
空を飛ばないのだ
翼は泳ぐことに特化している
空から海の餌を狙うよりも
餌いる海を泳ぐことを選んだ

ボクは
前へ進めないのではない
前へ進まない ...
やりたいならやらせてくださいってお願いしたほうがいいよ

あのブドウは酸っぱいとは言うな

甘かったろうが、あんなに虫に食われちゃって

いいんです、虫が潤ったのならいいんです

原告 ...
○「死の不安」
人生百年時代というけれど
「死」からまぬがれることはできない
ただ寿命がのびただけである
今の世の中寿命をのばすことに一生懸命だが
死の不安と向き合うことには目をつむっている ...
暑いから寝たくないんだ

眠いんだけれど 睡眠薬は適量飲んだから

夢の中か空想かどこか向こうでウィスキーをダブルで

現実でもないのにずっしり重いバカラグラス

さすがのガラスの塊と ...
美酒に酔いしれ
夢は万華鏡のように移ろいながら
次々と舞台を変えては魅了した

深い森の中を彷徨ったり
渓に宝石魚を追い求めたり
鮮やかな花園に埋もれたり
青い波間に抱かれたり
風に吹 ...
そうして、
窓に叩きつける夕立ちを眺めていると
心のいちばん深いところで
理解できる
君は何ひとつ
本当のことなど言わなかったと……

ベランダに迷い込んだ
茶色い蛙を
そっと田んぼ ...
正義は破壊に加担した
枯れかけた地球
生きのびるために
最期の抱擁
種を超え交ざり合い
限界突破して
母なる個体が残された

羊水に守られて
夢見る木霊の仔
月暈に包まれた
月の ...
凍り付いていく
彼の声が揺れ震え
透明な呪いとなり
意識に貼り付き
性別を失いながら筋立ち
絶対の孤独の壁を波打たせ

うねる唸る うねる唸る 、

 何度でも人、
  自分の世界 ...
雨音に
打たれ
鳴りひびく
空っぽの胸に
よみがえるあの人の言葉
 朝からむっとした湿度を感じていた。汗が出るか出ないかの瀬戸際の不快感と、速乾性のフィットした肌着が体に食いつき、不快感の相乗効果を呈していた。
 昨日、家業は妻に頼み、登山道除草の三つ目の山域にか ...
何も分かりゃしないよ

小さな虫ですら、おれより本気で生きてる

真理なんておれにはない

世界から置き去りにされてんだ

いつの日からか、同じように生きてる

おれの何が悪い?
...
筆を洗ったように
空は濁っていた
積もりに積もったことば
こころはもう見つからない
遠い昔に死んだ
自分のようななにか
滲んだ絵具
見分けのつかない瞳から
こぼれ出す 記憶の澱

...
キッチンには、朝陽が斜めに入る
僕は眩しくない身体の角度を保って
毎朝、玉子焼きを作る
お母さんは玉子焼きが大好きだから

鶏の無精卵を割るたび
命じゃなくて良かったと思う
有精卵なんて ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
お彼岸そらの珊瑚自由詩11*24/9/17 11:17
唯一さわれる星から九十九空間自由詩724/9/17 10:16
夏空たもつ自由詩224/9/17 6:50
無題 湯 煙自由詩5*24/9/16 23:46
レタス俳句7*24/9/16 23:00
指先の足跡ホロウ・シカ...自由詩4*24/9/16 21:53
キルホーマンレタス自由詩6*24/9/16 21:21
時差ボケの朝に番田 自由詩024/9/16 20:54
一昨日の生活記録林 理仁自由詩9*24/9/16 19:42
日本酒を呑めば呑むほど赤くなり足立らどみ散文(批評...324/9/16 19:22
猛暑、それでも歩く自由詩6*24/9/16 19:04
詩想、「自己存在」という問い・今の私という境地5ひだかたけし自由詩4*24/9/16 17:43
※五行歌 五首「影も 和やかになる」こしごえ自由詩11*24/9/16 16:14
ひとり連詩風 ℹ︎足立らどみ自由詩424/9/16 13:15
(512)野施行三十一(みそひと)文字水恋鳥魚夫散文(批評...024/9/16 12:00
白兎秋葉竹自由詩124/9/16 11:06
□私はロボットではありません。(ゴルコンダお題はまいきーさん ...足立らどみ自由詩524/9/16 9:33
ペンギンの翼イオン自由詩3*24/9/16 9:33
こじらせ中年りゅうさん自由詩124/9/16 6:40
独り言9.16zenyam...自由詩4*24/9/16 6:20
もうすぐ今年の秋彼岸というとある夜秋也自由詩224/9/16 1:38
レタス自由詩6*24/9/16 0:11
九月の夕立ち九十九空間自由詩424/9/15 21:37
木霊の仔自由詩524/9/15 19:03
詩想、The Man Who Sold the World*ひだかたけし自由詩4*24/9/15 18:46
※五行歌「よみがえるあの人の言葉」こしごえ自由詩5*24/9/15 16:43
午後からの雨山人散文(批評...4*24/9/15 16:18
さらに走る林 理仁自由詩6*24/9/15 16:13
ただのみきや自由詩4*24/9/15 14:51
僕の「I was born」九十九空間自由詩424/9/15 14:36

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