白い客船が港に停泊している。
客室に入り、テーブルの椅子に腰掛ける。
君はカメラをこちらに向けている。
さして広くない空間に、
4つの丸いテーブルがあり、
3組の男女があった。
その中のわ ...
ひとりぼっちの部屋の向こう
空は高くて雲がない
見上げる天井(うえ)は蒼く透け
耳鳴り満ちる静謐や

投げ出された蔓薔薇の髪
薄く重い空気が肺を撫で
水揚げされた金魚の気持ちを思う

...
今日は微熱に侵されて
どうにもこうにも
どうにも食欲がない
精々がところ
生ハムかスモークサーモンとアボカドだろう
希少な休日なのに
昨夜から十三時間は寝ているのに
熱は下がらない

...
私の書く自称詩は
世間一般に抱く
怨念の発露です

そうなら、そう
はじめから言えばいい

おまえの怨念なんか
おまえ固有のどうでもいい
何の普遍性もないことだと
頭の悪い人達が
...
蓮の台に横たわり
微かな眠りについた
休日の午後

月末なのに銀行カードと財布が見付からない
押し入れを探ると
500円玉が一枚と
100円玉が数枚出てきた

これではタナゴたちの餌 ...
何かに包まれているこの感触
   背中から気泡の溜まり
  次第に全身が温かく
 ジワジワと熱く
そう、
背後から背後から
 くんにゃりと曲がり溶けながら
  流れ込んで来るコレハナ ...
白い駅のベンチに
坐っていると
うつろな心臓を
ひとつの喪が
列車のように通過してゆく

それとは関わりのない
やわらかな事象として
少し離れたところに
色とりどりのチュ ...
専門技術書をクリックしようとしていた手が
   ふと止まる。
   おまえにそれを読み理解する余裕があるのか?
   おまえにどれだけの時間が残されているのか?
   あのアルジャーノンのよう ...
鉢植えはすぐ枯れてしまった
だから爪を切った
爪はすぐに伸びてしまう
だから穴をあけた
穴はすぐに乾いてしまう
だから夜を買った
日はあっという間に登った
だから日傘を買った
...
花の中反発しあう磁石かな 初桜自転車をこぐミスポリス 木のまたに眠る老猫初桜 軽い玉に指が入らない 絶望に負けたくない、と
娘が言った

絶望を知ったのかと
私が絶望した

悲しみにも負けたくない、と
娘が笑った

娘が隠している涙に気づいて
私が泣いた

この子は
強いん ...
おまえのすべてを
潔くて美しいと思うけれど

泣かない女は
泣く女に負ける

わかってる

泣いてつなぐような愛は
おまえにとって愛じゃないんだよね

だけど
くだらない感情に ...
どうせ木や動物ほど
人を愛せはしない

自分の仲間は
自然だけだ

何も言わずとも
ただそこにいて
理解してくれる古い木よ
手で触れて癒される

通りすがりに目を細める猫よ
お ...
その男の肢体は鋼のように締り
青い瞳を漂わせていた
邦人なのか欧米人なのかはわからない
琥珀のグラスを時折傾け
銀貨をクルクルと弄び
紫煙の煙るカウンターに眼を落していた

背中は氷のよ ...
私は黒いものが好き。
私は暗いものが好き。
黒さには深い果てしなさがある。
黒い果てを降りていくと。
暗く真っ赤な川がある。
川には熱がある。
この熱からたくさんの物語が生まれる。
私も ...
石の中から掴みだし
ほとばしる火の
洗礼により
おまえ打たれ
錬られ砥がれ
握られた人と共にあって

土を切り開き
木を切り倒し
人を切り裂いて
国を興しまた滅ぼし
繁栄と文化
...




 キ
  ミ
   壊れちゃっ
    天と地
  なくなっちゃっ
   テツのかた
   まりにし
  てんとてん
   けとばした
    上と下
  なら ...
悲しみ 歓喜 愛 憎しみ 傷み エロス 知識などが絡み合って 

私という小宇宙を作り上げている 

それは果てしなく広がっており この宇宙より広大で 神秘に満ちている 

人はそれをスト ...
うつむいて羽ばたく鳥はいないので
あなたの目をみて嘘を言います
夜がどんなふうに崩れていくか
あなたをどんなふうにうしなうのか
わたしが

知りたくて
砂とともに爪の間に入り込む
深い色に染まる

遠くを見つめる
深い色の青が
どこまでも広がっている
目をこらしても
何色の船も見えないよ

あなたがいない
知っているよ
自らの意 ...
コンクリートのひびの
あいだから咲く花が
強いなんてほんとうかな
僕は風にたつ

枯れそうな木の
上から生まれた木は
生きようとしてるたくましい
命なのかな
風にゆられる僕は

...
王様は居る
どんな世界にだって
王様が要る

様々な名前で
あるいは
名を持たず

王様を倒すためにも
王様が要る
新しい王様を選ぶためにも
王様が居る

あるときには
D ...
真昼の中庭の暗がりに
石の民が踊っている
風が降っている
畏れが降っている


雨が雨を連れ去り
夕暮れも無く夜は来て
水は水を照らしている
夜の夜を照らしている
...
コロコロと
片鱗から崩れていく
時にボロボロと
少なからずゴーっと

右目の写りが悪い
左手が痺れている
頭の片隅で
何かがうずくまっている

憐憫の紫
夕暮れの青
茶色い湯気 ...
この背中に銀の翼をくれたなら
多分アンドロメダにも飛んでゆけるだろう
漆黒の真空も怖くはないだろう
太陽に似た惑星系列を探しながら
抱き合う生命体に出会いたい

それは
もしかしたら少年 ...
きみはぼくの知らないところで、ぼくの知らない人と知らないことをしているってことを、ぼくはきみから教えてもらった。スイッチはぼくが切ったはずなのに、きみは自由にオンオフできるようになったんだね。いつ ... 夜の窪みに熱、流し込む
冷える体に脳髄羽交い締めにされ
それでも何とか意識保ち
熱流し込む、夜の窪みに。

(幻の子供たち、
布団の周りを飛び跳ね

私の愛情は何処にも繋がらず
生き ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
ふたり旅光冨郁埜自由詩616/5/1 17:49
白い昼梟 由香里自由詩3*16/5/1 17:46
五月の夢レタス自由詩3+16/5/1 17:14
自称詩人の怨念花形新次自由詩1*16/5/1 14:31
白日夢レタス自由詩3+16/5/1 13:48
感触ひだかたけし自由詩6*16/5/1 12:19
春の駅塔野夏子自由詩6*16/5/1 12:17
真綿色の闇秀の秋自由詩016/5/1 9:57
00はるな自由詩116/5/1 3:03
花の中反発しあう磁石かな北大路京介俳句416/5/1 1:56
初桜自転車をこぐミスポリス俳句216/5/1 1:56
木のまたに眠る老猫初桜俳句316/5/1 1:56
軽い玉に指が入らない自由詩216/5/1 1:55
ガト自由詩11*16/5/1 1:54
らいおん自由詩6*16/5/1 1:49
SHINRA自由詩1*16/5/1 1:47
バンパイアレタス自由詩1+16/5/1 0:50
黒い手あおい満月自由詩516/5/1 0:40
ただのみきや自由詩8*16/5/1 0:07
ロボ/即興ゴルコンダ(仮)時間外こうだたけみ自由詩1*16/4/30 23:49
ストーリー(遺伝子)星丘涙自由詩0*16/4/30 23:16
しりたくてはるな自由詩316/4/30 23:01
いろりこ自由詩116/4/30 22:40
風のように朧月自由詩116/4/30 21:34
停滞せざるを得ない社会北村 守通自由詩016/4/30 20:49
夜の絵木立 悟自由詩416/4/30 19:44
ずっと雪崩れているopus自由詩216/4/30 16:06
飛翔レタス自由詩2+16/4/30 15:58
ロボ阿ト理恵自由詩8*16/4/30 14:31
分裂ひだかたけし自由詩6*16/4/30 13:10

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加筆訂正:
/ただのみきや[16/5/1 0:17]
「練られ」を「錬られ」へ修正しました。
3.95sec.