黒い指先でノートに描く空想は踊る。
悲しみのインク、苦しさのインクはすぐに消えた。
快楽のインク、喜びのインクだけがノートに刻まれる。
夜は静かに更けてゆく。
ノートに綴った ...
異教の里で出会ったのは魂の遍歴だった。
彼や彼女が生まれ、死に、そして生まれた。
前世の記憶が正しければ、私はハーブ売りで彼女はほんの少女だった。
そして二人でいびつな小窓から覗いた ...
ため息交じりの朝、風はそよぎ、鳥は歌う。
ベランダに用意されたささやかな食事。
葉を落とした木々が静かな影を落としている。
すべてが謙虚な幸せに包まれている。
注がれた珈琲に ...
やがて夜は更けゆき
恐れと不整脈は
徐々に…消去するだろう
私はゆっくり「扉」を、開く
(微かな光は隙間から洩れ)
まぶしい彼方から
誰かの影が
一通の手紙を携え
こちらへ歩い ...
あの頃
布団に包まりながら
小さな糸口を探していた
抱えた頭の中で
絡まる悩みを
こねくりまわしては
豆電球のぽつり、灯る
薄暗がりの部屋で
見上げた
時計の針はすでに 午前一時 ...
笑え
笑え
笑え
そう思えば思うほど
笑えなくなるものだ
意識して口角を上げる
頬が引きつる
笑え
笑え
わ ら え
いっそ泣けと言われたほうが
...
ノートの一面に書き込まれた文字たちを
消しゴムで斜めに切り落としていく
行き先を失った半直線の切り口から
じわじわと滲み出る、意味のドリップ
味気ない線の切れ端だけが残り
毛糸玉のように ...
それは私の宝物
気が付けば口にする
歌のように
触れられないし
触れられることもなく
ただ佇む
だけれどそこに確かに存在する
あなたとわたしを連結する
振り返り、微 ...
いつまでも紅いほっぺたのままではいられませんが
ずっと待ってる
ずっと待ってるって言ったけど
もうそろそろひからびちゃいます
即興ゴルコンダより
手持ちの性欲が多いのでアイテムが貰えない
捨てようか
人に頼み事をするときは土下座をするようにしている
圧力をかけているのだ
ゆっくり歩くことができない
我慢ができないのだ
昔から年上に可 ...
砂地に消え入りそうな輪が
柱の間をすぎてゆく
誰もいない中庭の風
轍の跡を消してゆく
壁にあいた
服のかたちの入口が
白い衣を手招いている
窓に映らぬ 午後の影の群れ ...
あるのは
今だけ
過去は去り
未來は来ない
あるのは今だけ
過去は振り返らず
未來は夢みず
ただ今だけをみて
今を精一杯生きていこう
午前6時 鶴橋商店街 商人の熱気に満ちて
卸の店で商う人々 煌々と灯りがともる
僕が眠れなかった時は この風景を見に来るんだ
商人の高らかな声が 僕の心を熱くする
鶴橋という町に生まれ 鶴橋と ...
わたしはそのために干物となった母が必要とは思わない
けして割れないと思っていたココナツが割れ
そこから白い乳の宇宙へ出る
三つ編みは2本のストロウ
吸いつくすあいだにひとりずつ老婆になる
...
吐き気がするほどのやる気は
どこからやってくるのか
回し車の内側で走り続ける
小動物のように
なんの目的意識もなく
達成感を求めるでもなく
熱意さえ持ち合わせていないのに
惰性のために続 ...
忘れてしまった哀しみは
傷跡を確実に残し
流血することさえある
内側に秘めた怒りが
溢れ出てしまわないように
少しずつ少しずつ
涙と溜息を交えて
精一杯に誤魔化して
朝陽に晒す ...
私は一体、そこで何を感じていたのか。客観的に見ることしか出来なくなった今、外側か覗いてみる。
そこで何を感じていたか。たとえば思い出す、K君のいたいけな後ろ姿。
私はあれを見て、健気にがんばるK君 ...
私の中の女が破裂するとき、
股の間からじわりじわりと流れ出る血が踵を曲がり地上に流れ出るとき
私が見出すべき答えはそこにあるのかないのか。
私の無意識では、他者の情と戦略とを純化し仕分けし受け入 ...
ぼくはぼくをにんげんだと思うのはやめにして
いきものと思うことにした
するとどうだ
せなかからつばさが生えてき ...
羽を折る、悪人はなぜ自分が悪人か善人に問う。日蓮宗が羽を治す、善人は言う、人間は悪人以外いないと。羽を飲む、羽を消化する、悪人は善人を殺し、花を夜空に泳がせてマーラを崇拝する。宗教が善人を甦らせる、手 ...
「そんなことわかっている!」
と強く反発する息子に対して
「いや、わかってない!」
と繰り返しても
ますます反発するだけです
本人の気持ちに寄り添いながら
本人自らが気づくように導いてやら ...
肩に降る桃色が 暖かさを感じさせる頃
あたしは 何度目かの再会を果たそうとしていた
また ここへ来てしまった
柔らをつける 薄く甘い香りのアーチを歩く
「おねえさんは どこからきた ...
森はたえず拡がり続けているのでした 私と兄は手に手を取ってその森を歩くの
でしたが出口を探すことはとうに諦めているのでした(二人の目は 暗い)鳥が
啼くと言ってはそちらへ 風が花の香りをと言っては ...
クソゴミの自称詩を書き散らして
天才だと自称している自称詩人を
たまに見掛けるが
ギャグだよな?
それか重大な脳の病気だよな?
まさかとは思うが・・・・
とても心配になってしまう
嘘だけ ...
帰る家は夫の独身部屋のままゆえに迷い猫のような日日
蝉たちの歌を覚えぬ朝が来て夫の書棚にサキを見つける
厨房はわが城というわが夫にわかってほしいのサルモネラ菌
夫はいまチ ...
この風は そう
わき目も振らず往くようで
散って掠める綿雪は
頬から熱を吸い
涙のようなそぶりして
――おれのせいじゃないさ
娘の傍らすり抜ける
往き着く果てもなくただ先へ
...
夜想う朝想う昼想う夫わたし死ぬほどヨウ君が好き
クリスマス大人の国のサンタさま夫より短い生をください
夫ついに水虫であると告白しわが足の指に宿命を説く
歌を詠むペン音だけ ...
やめちまえ
やめっちまえと鳴く親父
耳元で
馬鹿にされるのは嫌いじゃない
報復はする
無かったことにもできるけど
そうしない
理由は ある
気に入らねえ
見返りは 必要だよ
時には ...
ほんまもんの世界に送り込んでいかんと。わしは正義やねん、如来だからな、ぶちかまして引きずり回して、音をずるずるすするねん。長い目で見りゃ大したことなくとも、その瞬間ってーのはえげつない盛りやで。気張っ ...
この世で最も不誠実な私の言葉を
不誠実な鳩どもの中でも
最も誠実な一羽を選んで託す
薄汚れた鳩よ
どうか届けておくれ
この世で二番目に不誠実なあの人の元へ
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
黒い指先~夜に。
ヒヤシンス
自由詩
4*
17/12/9 4:53
遍歴綴り~午後に。
〃
自由詩
5*
17/12/9 4:26
巡る心~朝に。
〃
自由詩
3*
17/12/9 3:56
自らを脱ぐ
服部 剛
自由詩
9
17/12/8 23:59
小さな箱
〃
自由詩
2
17/12/8 23:22
虚空の端で
文字綴り屋 ...
自由詩
2
17/12/8 22:41
0.1ミリメートル未満の心
のらさんきち
自由詩
1
17/12/8 18:45
あなたのなまえ
中山 マキ
自由詩
2
17/12/8 10:31
ほしりんご
AB(なかほ...
短歌
3
17/12/8 10:30
20171208_work0000@poetry
Naúl
自由詩
1
17/12/8 9:06
ひとつ 聞こえ
木立 悟
自由詩
2
17/12/8 9:00
今だけ
zenyam...
自由詩
0
17/12/8 8:54
鶴橋からの便り
鶴橋からの便...
自由詩
0
17/12/8 6:16
少女1000人分の問題
平井容子
自由詩
2
17/12/8 2:29
コマノヨウニ
坂本瞳子
自由詩
0
17/12/8 1:33
哀しみの行方
〃
自由詩
0
17/12/8 0:37
言葉にしたいこと100選
マリア・ブル...
自由詩
0
17/12/7 23:56
クリスマスツリー
〃
自由詩
0
17/12/7 23:19
先週の火曜日に
TAT
自由詩
2
17/12/7 19:54
宗教善悪。
カッラー
自由詩
0
17/12/7 18:24
反抗期
zenyam...
自由詩
0
17/12/7 15:46
階段の桜
クロヱ
自由詩
0
17/12/7 8:13
森
ふるる
自由詩
3*
17/12/7 0:05
ネバネバした鼻くそ
花形新次
自由詩
0
17/12/6 22:06
「夫の居る風景である厨房の片隅にだけ描かれる吾」 七首
もっぷ
短歌
11
17/12/6 18:35
ある風のソネット
ただのみきや
自由詩
3*
17/12/6 18:03
「初冬の薫風」 七首
もっぷ
短歌
4
17/12/6 17:10
20171206_work0000@poetry
Naúl
自由詩
0
17/12/6 16:51
穴を飲め!
カッラー
自由詩
0
17/12/6 11:49
伝書鳩
のらさんきち
自由詩
0
17/12/6 7:34
1320
1321
1322
1323
1324
1325
1326
1327
1328
1329
1330
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1332
1333
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1335
1336
1337
1338
1339
1340
1341
1342
1343
1344
1345
1346
1347
1348
1349
1350
1351
1352
1353
1354
1355
1356
1357
1358
1359
1360
3.98sec.