満月の夜に妖精を見た

風の精と踊る葉は光り
粉雪のように揺れ
私に降りそそぎ
こっちの国へおいでと言った

明日になればきっと忘れる
今夜だけ私は妖精になる
白い光りに溶け ...
扇風機がまわる まわる
風車のように まわる
地球のように 天体のように
くるくると まわる まわる
風をおこし 夢見るように
まわる まわる
まわり 立つ
止まれば たおれる
May ...
猫は猫背のくせに凛としている。
昨日の恋を悔いたりせずに。
あれかやし季語のない身をふるわせて
いくつも嘘をみのがしました
ただ足を動かしてさえいれば
前へ進めると思っていたんだ単純に
格好悪くていい
ゆっくりでもいいから
ここから抜け出したかったんだ

右足の次は左足
順番に足を前に出すだけ
転ばないよう ...
毎日嫌韓ヘイト報道けっこう
ほっときましょ、それが彼らのしたいことなんだからさ

毎週市民エネミー選定リンチけっこう
ほっときましょ、それが彼らのしたいことなんだからさ

 そんなことが、 ...
いつものようにとなりに座る


夕焼けのなかさよならをした


時はゆっくりふたりを変える


すべてのような恋をしていた
おにヤンマを捕まえて
その片方の足に糸をくくりつけて
飛ばした

それは
ほんの遊び心だった
子供の頃の

無邪気だったから
その残酷さに
何も気づかなかった

そうこうしてい ...
冬の弾き方を、だれか教えてほしい。

夏の奏で方を、だれか教えてほしい。

青空にたなびく白い五線譜は

燃え盛る黒い夜を呼ぶ

重爆撃機が描く交響曲

ぐずつく雲のはこぶ雨の匂い ...
パリの妖精
第8話「マドレーヌ寺院の妖精」




マグダラのマリアの手に
丸くなって眠る妖精

窓もない巨大な空間
天井からランプが吊るされ
祈りの言葉がただよう

今日の ...
足音を拾い集めて
紫の花にして吊るす
雨の歩く枝は細く
浴衣の髪に一輪
待ちぼうけの黄昏
デュランタの実は
夕日の色を塗られ
蟻が妖精に熟す日を聞く
後ろから影がすっと
私を ...
廃墟化した団地に蝉しぐれが木霊し

紫外線にへこたれない夏草が生い茂る空き地

眼をやれば月見草が微笑んでいる

幸せも 不幸せも 絶望も 希望も

混濁し合いながら曖昧な執着へと向か ...
今を、静けさが支配している
静けさは私という不安を抱き留めている
私は静けさのなかで震えている

静けさのなかですべては始まるから
静けさがすべてを支配するから

私は吐きそうになりなが ...
ストローをしつこく噛んだ。
絶対に許さん、と言わんばかりに。
雲を詰めて創る
うさぎのぬいぐるみ
長い耳に付けた
虹のリボンは蝶結び

余った虹のリボンを結ぶ
空色の長い髪に
あの人が好きだと言った
虹のフレンチボウ

入院中のあの子 ...
ときに 言葉は
無力な吐息

ときに 言葉は
無神経な凶器

ときに 言葉は
こころ温める 熱

ときに 言葉は
魂を舞い上げる 風

こみ上げる
言葉たちの渦
極まれば  ...
驟雨が街を過ぎ
それから爽やかな風

陽の光が差し
窓の外から深く青い空

この大地で
たくさんの戦いがあって
たくさんの人が消えた
ああ 思い出したくても
決して思い出せない
...
玄関は男女の冬物のコートでいっぱいだった
ぼくは小間使いにコートを渡すとネクタイの結び目を直した
客間からはテンポの速いピアノ独奏音が響いている
爪先立ちで足音を忍ばせながらぼくはドアを開けた
...
いまはすべてのきみの時間が追憶となった
岸辺に鳴るのは水音か、山鳩か
梢をわたる空の風

爽やかな驟雨が降っている寂しい初夏の日
窓を閉めなければならなかった
雨が窓枠を内、寄木造の床と肘 ...
カチカチ 歯と鳩 カウントマシーンが音をたてる

台風がそれた朝の
まだ肌寒い堤防によせかえす波をカウントして ガラスの水滴を震わせて回る数字
鳥と虫とドローン 飛行機をみつけては指で隠す ...
人生は夏休み

蝉時雨

地上に出てから数十年
蝉も羨むような
立派な抜け殻になりました

徹底的に激しい
台風が去ったあとの
フェーン現象にも似た
ダブルで迷惑な感じ

嫌 ...
パリの妖精
第7話「シャンゼリゼの妖精」




永遠につづく野辺は
死後の楽園エーリュシオンの園
魂は光の虫になり
果てのない世界で飛び回る

ラダマンテュスに命じられ
妖精 ...
父の父、それはソフ。

それならば、父の乳のこと、なんて呼ぶ?

もしかして:ソヘ

父の乳のこと、
ちゃんと考えたことがあるかい。
誰もがそれを見たことがあるのに
考えてないふりを ...
地袋の上で眠り
記憶の雨漏りを
住処とする

血を吸った蚊
障子戸の隙間から
転生の池へ飛んで行く

色褪せた畳は
サボテンのよう
乾いた針が足の裏に咲く

煮出したば ...
今日、仮退院の道すがら
アスファルトでひっくり返り息絶え絶えの
蝉が次々と現れた

彼らはもう鳴くことはかなわず
ただ両脚を空にこすり合わせ
未だ熱を発散させながら
来るべき終わりを待っ ...
開けた勝手口へ涼風が届いた。
胡瓜と茄子のお礼にと、今朝早く。
幸せ過ぎて
あと何回
涙を流す
あと何回
あとひと泳ぎで
私は岸へと辿り着くのかしら。
あなたが好き
心底惚れた
そばにいたら十分だから
どこにも行かなくていい
ドラム缶のお風呂に ...
そこは砂漠のど真ん中じゃなくて
海辺の砂浜だった

人影まばらな晩秋の海
無性に海が見たくなって家族を連れてきた

幼い娘二人と
二人を産んだ母親と
四人できた

その時
長女が ...
いつでも最善を尽くし
いつでもこれで終わりだと
そう信じて枯れ葉がいつどこに
落ちるのかさえ分かった気がした

いつ夏の精が明日から秋だと
涼しい顔をして言っても
私はおどろかな ...
チテ・トテ・チテ・トテ
ちいさな、
黒い足跡が。
チテ・トテ・トトトテ・トテチテトトト……

ほら、翠のはらが
どこまでもどこまでもひろがって
風に揺れている
草は目を射るように揺れて ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
夏の夜の幻想丘白月自由詩119/8/22 17:43
まわるあおいみつる自由詩219/8/22 13:59
クーヘン自由詩4*19/8/22 12:06
あれかやしはるな短歌119/8/22 8:21
たいら自由詩119/8/22 6:37
疲れちゃったりゅうさん自由詩019/8/22 4:27
またね水宮うみ自由詩3*19/8/22 3:51
美しいものがこたきひろし自由詩519/8/21 23:42
四季を悟るにはどうしたら?高原漣自由詩1*19/8/21 23:19
マドレーヌ寺院の妖精丘白月自由詩019/8/21 20:38
デュランタの妖精自由詩019/8/21 20:35
月見草あおいみつる自由詩319/8/21 18:06
叫びひだかたけし自由詩5*19/8/21 14:37
ストロークーヘン自由詩1*19/8/21 12:18
妖精とぬいぐるみとリボン丘白月自由詩119/8/21 7:22
沈黙玉響自由詩119/8/21 2:05
赤壁の風Giovan...自由詩4*19/8/21 0:41
響きパウロ自由詩219/8/20 21:36
ピアノ自由詩219/8/20 21:35
カウントスタッフ末下りょう自由詩4*19/8/20 21:20
自称詩人の夏、夏の自称詩人花形新次自由詩019/8/20 20:38
シャンゼリゼの妖精丘白月自由詩019/8/20 20:34
父の乳にゃんしー自由詩1*19/8/20 19:38
サボテンの妖精丘白月自由詩219/8/20 19:19
今日、仮退院の道すがらひだかたけし自由詩4*19/8/20 15:31
お礼クーヘン自由詩4*19/8/20 13:01
何回杏っ子自由詩019/8/20 12:33
砂漠のど真ん中じゃないこたきひろし自由詩219/8/20 7:00
夏の終わりの幻想丘白月自由詩119/8/20 6:53
翠のはら田中修子自由詩219/8/20 6:42

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