曇天の空の下
ざわめくこころ
まだ若きころの青空が時折
脳裏をかすめて
ぼくを困らせる
表通りを行進する
きらびやかな衣装を纏った
瞳が宝石のように輝く人々が
新 ...
事実は小説よりも奇なり
そうは言うけれど
思い描いた考えよりも
事実が 現実が
かえって奇妙だと云うのは
かえって不思議だと云うのは
思考がそこまで及んでいなかった ...
もう何ヶ月か経っているのに
いつまでも追いかけているもの
現実を突きつけられるその時まで
後悔だけを引きずっていて
今どうすべきかなんて
分かるはずがないじゃないか
中途半端な熱を帯び ...
あなたと初めて話した日
同時に私は特別な日となった
あなたはどうか分からないけれど
私には特別な日だった
今、あなたが目の前にいる
私は顔から火が出そうだけれど
あなたにこう言った
...
きいてきいて UFOに乗ったんだよ
嘘をつくな嘘を
ほんとだって 目が覚めたら知らない場所で
宇宙人に連れ去られたってのか
そうだったみたい
ああそう そりゃよかったな
ぶじ帰ってこれたし ...
見知らぬ人から葉書が届いた
元気ですか、とだけ書かれているそれに
元気ですよ、と応えてみても
一人の部屋は結局一人だった
置いていかれた
この街も、いつの間にか色が薄くなってきている
...
目の前に置かれた石を
思い切り、蹴る。
弾道は前方に細く長い弧を描き
一面の霞の向こう側にある
無数の「明日」を貫いて
激しい雷雨の日を貫いて
柔らかな陽が注ぐ日へと
...
きみは
どこにいるのだろう
ほんとうは
そんなこと
どうでもいい
いきていてくれれば
それだけでいい
いつも
いつも
ねがっているよ
きみが ...
さて
飽きるほどの恋からも遠ざかり
梅雨の間隙を縫う洗濯ばかりに
脳みそを支配されている私に
今のところ夏の予定はありません
貴方
先月結婚したそうでおめでとう
おかげさまを持ちまし ...
ひどく蒸し暑い日
公衆便所の一部屋の中
脱水症状寸前の私の
顔から
胸から背中から
おしりから穴から
垂れながれた汗は
めったに日を浴びることもない
私の真っ白な肢体をつたって
せい ...
IN MY LIFE
お元気ですか
ときめいた季節は過ぎて
あの
真っ青な空があったことすら
忘れてしまうほど
ずいぶんと
私等は
目の前のことにのみ囚われすぎですね
い ...
凡人試験に落ちてしまったよ
冷ややかな視線、カバンの中
帰りの電車の中吊り広告
俺のことばかり、責めやがって
異端者ならば排除してくれよ
魔女狩りなら、そう、好きだっただろ
...
縁日の知らせを笛太鼓が告げる
心底に響く懐かしいメロディー
思い出す思い出に花を咲かし
酒の肴にする
最近の子供は金魚掬いを知らないだろう
と、飲み屋の親父はそんなことを呟き
串揚 ...
花を買って
部屋に飾り
香を焚いて
静かに座り
読みかけの本と
ハンケチを用意して
すすり泣く
できれば
大きな声で
できるだけ
長い間
それを
気 ...
遠い朝 日に乗るように
長靴が 畑の真ん中に立っています
沈んでいく桃色の光が 靴底で
何人かの村人に 似ていきます
ひそりと ゆえに おもむろに かぜ
駆け出しそうな 針葉樹の ...
これは6月にはじまる
怒りのものがたり
無にされたひとの墓碑
降り続く雨のなかに
いつのまにか青く牙を開いた樹
物言わぬものが
そんなにも美しいか
君!
大文字で書かれたNOT ...
冬の頃 テレビで見つけた温泉に
夏に来たのは 僕一人だけ
この夏の 打ち上げ花火 忘れない
初めて君と つないだ手とね
待っていた 暑中見舞いの ...
炒めル
卵と一緒に
塩、胡椒で味を調えて…
とそこで気づく
またこの味か
食べきレないんじゃないか?
いいゃ大丈夫
でも飽きルんじゃ…
そこで何を思ったか
マョネーズとケ ...
この眠れない夜
少し開いた窓の隙間から
カーテンの裾を揺らすのは
頬を掠めるひやりとした夜風
紛れ込んできた露の雨音に
畳の匂いが、一層、濃くなる
月があるわけでもないのに
外は仄か ...
ぼくは詩人
目で見る自然は楽しく
心で見る自然は美しい
今日もまた
夜の散歩をしていると
夜に茂る草に出会いました
永久を願うその夜の
星を眺めて明日を想えば
今日の喧 ...
右足の小指の爪の色だとか
立った時の膝小僧の形だとか
傾げる首の角度とか
どうしてこんなに気になるのか
名前を聞いて
納得したんだ
僕は
二十年前の君と
こうして
また
出 ...
もうすぐ君が来る、ね
私を狩りに
いつものように
たった一週間たらずの
期限付きの生命で
私は君を慰める
その日々はとても充実していて
満足よ
君に{ルビ手折=たお}られて
...
何も考えない
時に身をまかせ
ギターをかき鳴らし
歌を歌う
お袋は買い物へ
親父はつりに行った
妹は遊びに行った
俺は一人でお留守番
水槽に金魚が
ヒラリヒラリ
銭湯であち ...
北海道の海には、色がない。
決して、悪い意味で言ってるわけでなく
色がないのだ。
灰色をしていると言われれば
たしかに、と頷けるし
青いね、と言われれば
そんな気もする。
...
わたしの手に
あなたの手が住み
眠り、少し起きて動くと
くすぐったいものが
わたしの中に届く
汗をかいて
わたしもうっすらと汗をかいている
守らなければならないのは
こんなに小 ...
地球をおおう大木に生るひとつの実としてのわたしは
わたしは?
わたしは
何を言おうとしたの?
地球をおおう大木に生るひとつの実
とはつぶやかれたので脳に録音されていた
それより ...
新しい世界を開く事で
新しい不自由も
引き受けなければならない
コンピューターは未だにあたしには
ブラックボックスである事は確かで
黒い魔法の小箱の扉を開けると
静かに息づいている ...
ゆめの空にひかりの魚が跳んで
まぼろしの丘でみどりの犬が吠えたてて
ゆめの海にかげりの鳥が泳いで
まぼろしの里でにびいろの四次元がわめきたてて
草の茂みから
木の上へ
さらに
低空から
中空へと舞ふ
一匹の蛍
漆黒にあらがひ
淡く
かぼそき線を曳き
線といふよりは
点滅
・・・・・・・
...
お空のおふとん、
干しておいたから、
今夜はきっと、
ふかふかねむねむ。
了。
...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
行進
山崎 風雅
自由詩
6*
06/7/23 9:52
そうは言うけれど
FUBAR
未詩・独白
2*
06/7/23 5:55
君の居た場所
松本 卓也
自由詩
1*
06/7/23 3:08
ありがとう
儚い風
自由詩
2
06/7/23 2:30
ウフォ
若原光彦
未詩・独白
2
06/7/23 2:18
転居届
霜天
自由詩
7
06/7/23 1:44
架橋
服部 剛
自由詩
7*
06/7/23 1:43
_
実夜
自由詩
1*
06/7/23 1:25
夏に向けて
さき
自由詩
9
06/7/23 0:47
「おトイレで、まってます」
加藤泰清
自由詩
0*
06/7/23 0:33
いんまいらいふ
蒼木りん
未詩・独白
3
06/7/23 0:14
「凡人失格」
木賊ゾク
未詩・独白
4*
06/7/23 0:00
縁日を居酒屋で
海月
自由詩
4*
06/7/22 23:59
別れ
武富諒太
自由詩
2*
06/7/22 23:59
白い 足跡
砂木
自由詩
14*
06/7/22 22:49
ジューン・ブライド
大村 浩一
自由詩
7*
06/7/22 22:00
【短歌祭参加作品】団扇あおいで、忘れない夏
逢坂桜
短歌
3*
06/7/22 21:48
キャベツ
瀬冬翼流
自由詩
0
06/7/22 21:26
梅雨、列車は停滞する
美味
自由詩
11*
06/7/22 21:02
ぽえむ君−夜草−
ぽえむ君
自由詩
2*
06/7/22 20:30
帰郷
彰
自由詩
2
06/7/22 20:19
ローレルの墓に
宙空 心
自由詩
0*
06/7/22 20:13
土曜日の午後
ペポパンプ
自由詩
5*
06/7/22 20:00
北海道
仲本いすら
自由詩
4+*
06/7/22 19:43
ある、手に、
たもつ
自由詩
19
06/7/22 19:00
誰のどこの細胞だろう、これは?
下門鮎子
自由詩
2+*
06/7/22 17:45
*くもの巣に絡まって*
かおる
自由詩
6*
06/7/22 16:15
四行詩(抄)十二
信天翁
自由詩
2
06/7/22 16:05
いのちの
杉菜 晃
自由詩
7*
06/7/22 15:03
「 じめじめ。 」
PULL.
自由詩
7*
06/7/22 13:31
6108
6109
6110
6111
6112
6113
6114
6115
6116
6117
6118
6119
6120
6121
6122
6123
6124
6125
6126
6127
6128
6129
6130
6131
6132
6133
6134
6135
6136
6137
6138
6139
6140
6141
6142
6143
6144
6145
6146
6147
6148
加筆訂正:
誰のどこの細胞だろう、これは?
/
下門鮎子
[06/7/22 19:07]
最後の一行追加
5.35sec.