そらの藍に背中を押されて
家路をたどるころ
夕餉の細い煙が
むんと鼻先に迫る
白い炊きたての匂い に
立ちすくむ
かきむしられるこころ
そして行き着くのは
誰かに会わなくて ...
久方振りの花逍遥
珍く機嫌のあんたから
誘い口説かれ花巡り
両眼遮る石竹時雨
風音ばかりが喧しく
あんたの{ルビ睦言=こえ}も届きやしねぇ
二人そぞろに歩みゆく
外れず違わず迷い ...
一人部屋に佇む
冷蔵庫の機械音に混じって
窓の外から虫の声が聴こえる
それ以外音は聴こえない
静かな夜だ
ぽつんと椅子に座っていると
何だか世界の中に一人 ...
壁を張れ
塔を建てろ
外部を監視する見張り台だ
我々は地上を鉄壁の守りとする
しかし あらぬことか
敵は大空から 海岸線沿いから 地中奥深くから 迫ってくるではないか
叫んでも援軍は来ない ...
桃の産毛がこそばゆいので
黄昏は早くやって来る
桃の実を齧ると
甘い果汁が口なかに広がって
心をほわんと幸福にしてくれる
この愛らしい実のように
私もすこしは
やわらかくなったか ...
あの煙突は窓ではないのか
内に鏡が巣喰っているのではないか
めまぐるしく変わる空の色を
まるで気にもとめずに
昼の昼たる所以を
その内部から投影せしめている
あの灰色
あの煉 ...
雪の私は
あなたにウソをつく
あなたは私に
ウソの景色を見せられていることを
知らない
税務署で
納税証明書(その3の3)を
もらいに行ったとき
男の人が
パソコンを ...
あと四年若かったら、
僕は碇になって、港に沈んでいるだろう。
船をしっかり支えながら
壮大な出航式を待っただろう。
それはおだやかな海を渡って、
詩人という島まで、のんびり旅を ...
その部屋と
その人は動いていた
その人がここに来てからずっと
何もかもが止まることなく
動いていた
その人が
うれしいときには
その部屋も笑い
悲しいときには泣きもした
...
晴天
温かい日差しの中
何も考えずに歩いた
その日の深夜
五感を遮断して
何も感じないように
闇の中に潜んだ
あんなにも世界は明るかったっけ
あんなにも世界は温かかったっけ
...
カブはもーかる
ブキはもーかる
ゾーキはもーかる
セイももーかる
トチももーかる
ヤクももーかる
らしい
でもぼくは
あたまがよく ...
港
港には
船ばかりか
多くの鳥が
入港してゐる
夏蝶
夏蝶は
すーと
日の果てへ
吸ひ取られていつた
...
唄声
曙光が
窓ガラスを割つて
侵入した
籠の鳥が
砕け散つたガラスを
呑込む
ガラスは
小鳥の胃の中で
金平糖になつて溶けていき
それからといふもの
...
アヤカシの
パープルレインの降る中を
鮮血滴る馬に乗り
黄泉平坂直滑降
ギロチン振り子を掻い潜り
愛しいおまえの柔肌に
今宵見事な刺青を
入れに参るぞ1000マイル
ドーマンセーマン幾 ...
隅っこが好きな子豚です。
でも、海を眺めるのは好きです。
ドングリが少し入った袋をもっています。
今は、寝ていると思います。
それから 日本語は話せないかもしれません。
...
美人薄命 というくらいだから
女の子は 青白い顔をして 少しくらい体が弱いほうがいい
などと思ったのは 十二くらいまでの話で
ただ ひたすらに 丈夫であることは 尊い
そう 思う ...
コスモス揺らめくかの丘に
置き去りのままに鐘が鳴る
なにも言わず別れた日さえ風に鳴らされ
君は今は誰かと
夜に沈むのでしょう
明日は晴れです
君なしで始めた暮らしが
君な ...
海に花咲く
光は灯台
波にかすれて
消え消えながらも
わずかにさす
かじかむ手に紙
濡れてはこもる
虹産む墨蹟
読めねども諳ん ...
ささやかな快楽と引き換えに
悪魔に魂を売った男がいた
垣間見せる仕草には
気付く人には気付く冷たいベクトル
遠くで
どこか遠くで暮してみたい
街では全ての人が看守 ...
引越しが終わって
パソコンのコンセントを入れたら
知らない誰かが言うんだ
つなげておいたよって
疲れて帰るとご飯があって
旨そうだなと思うと
知らない誰かが言うんだ
大好物だったよね ...
泣かない強さが欲しかった
あの日君が去った日から
目薬以外流していない
平和な優しさが欲しかった
あの日君を蹴飛ばした日から
サンドバッグ以外殴っていない
...
静けさに染まる長月虫の声
雨で頭も体も重いから
今日は一日眠って過ごそう
ピンクのタオルケットを
頭から全身被ったら
まるでピンク色のさなぎの様
中から見る色もピンク一色
...
夜になると
しげみに潜む
おおきなカエルたちが
お空に向かって
いっせいに
跳びはねるので
ぼくは少し
疲れていたけれど
虫の音に
後押しされて
遠回りして
帰ろうと思う ...
地上へ向かう木の葉が見せる
一瞬の華やかさ
揺らぎ
心の根幹は
頑丈にできているけれど
心の枝先は
いつも何かにあおられている
言葉が
木の葉のように舞い落 ...
黒板を見ると
右端にぼやけて見える 君
視界の隅っこだから
君がどこを見つめてるのか判らないけど
不真面目な君はおとなしく前を向かず
私の方へ体が向いているのだけ判る
君と私 ...
これは
いつか見た紅葉
遠い日の青空
いまは
もうない
黄色い枯れ葉
その場所に
いくつも過去が
生きている
過去が
現在を飲み込む
山
ここには
過 ...
なにかにしがみつくのを
生きていると呼ぶの。
そう吐き捨て消えてった博学ぶった女
かさかさに乾いた公園の砂場に
明らかな悪意を持った風が淘汰し続ける
ぼくは女を想わない。
...
コンクリートだらけのこの町に
ポエマーがやってくる
その名は
スーパーポエマー
マンションだらけのこの町に
スーパーポエマーがやってくる
聞くところによると
早打ちらしい
キー ...
からかうように 風が吹き
慰めるように 輝く星
見守るように 見つめる月
僕は 一人 泣いていた
真っ暗な 夜の中 泣いていた
雨が ザーザー 降っていたのに ...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
夕餉の寂寥
松嶋慶子
自由詩
7*
06/9/21 18:30
花潜り
治
自由詩
4*
06/9/21 18:02
強くなれるさ
ajisai
自由詩
4*
06/9/21 17:28
逃げ場などない
狩心
自由詩
8*
06/9/21 16:43
桃の黄昏
石瀬琳々
自由詩
10*
06/9/21 16:29
移行・不安(未完)
木立 悟
自由詩
5*
06/9/21 15:51
雪
天野 碧
自由詩
0
06/9/21 15:08
あと四年若かったら・・・
白雨
自由詩
3*
06/9/21 14:31
四角い時計
ぽえむ君
自由詩
9*
06/9/21 13:14
晴天
狩心
自由詩
6*
06/9/21 13:09
『もーかる』
橘のの
自由詩
2
06/9/21 10:39
港 夏蝶 闘鶏 ……
杉菜 晃
未詩・独白
7*
06/9/21 8:46
唄声 花の枝 岬
〃
自由詩
5*
06/9/21 7:01
アヤカシの雨が止む時
大覚アキラ
自由詩
0
06/9/21 1:48
イベリコブタ
日朗歩野
自由詩
5
06/9/21 1:41
みるく
月音
未詩・独白
4
06/9/21 1:38
花咲く丘で
Rin K
自由詩
22*
06/9/21 1:21
漂流
daisak...
自由詩
0
06/9/21 1:03
幸せレストラン
山崎 風雅
自由詩
5
06/9/21 0:44
全てが満足すぎて不満足なんだ
プル式
自由詩
4*
06/9/21 0:36
porker face
れるむ
自由詩
1
06/9/21 0:17
川柳6
姉山右京
川柳
1
06/9/20 23:51
ピンクのさなぎ
ajisai
自由詩
9*
06/9/20 23:42
水槽
なかやまそう
自由詩
5
06/9/20 23:32
「揺らぎ」
ベンジャミン
自由詩
10*
06/9/20 23:28
日常
哀音
自由詩
0
06/9/20 23:20
写真
蒼木りん
未詩・独白
5
06/9/20 23:19
雲り空
蟻
自由詩
0
06/9/20 22:56
スーパーポエマー
ぽえむ君
自由詩
10*
06/9/20 22:39
自然の中で
心愛
自由詩
1*
06/9/20 22:21
6024
6025
6026
6027
6028
6029
6030
6031
6032
6033
6034
6035
6036
6037
6038
6039
6040
6041
6042
6043
6044
6045
6046
6047
6048
6049
6050
6051
6052
6053
6054
6055
6056
6057
6058
6059
6060
6061
6062
6063
6064
加筆訂正:
氷った街角
/
白雨
[06/9/21 16:04]
やっぱり、こっちのほうがいいな。ありがとう。
6.78sec.