真っ白な心を持った白兎
紅葉や今とばかりに染まりゆく
買うよりも手編みのセーターあたたかい
君とは
そんなふうに終わりたい
マグネシウムの燃えるように
一瞬の
火花のように
記憶を全部消し去るように
そうして
何ごともなく
日々に戻っていくように
...
寒風に手指をかばう
待つとも待たないともいえぬ朝まだき
冷え切った空気が
空高くから透明に降りて
ちいさな公園の
遊具に残る最後のぬくもりを絶やす
ほぅ、と湿った息を吐く
...
静寂のなか
小雨に
濡れそぼった落葉は
ますます
赤く燃え
赤く赤く
いずれは色が変わるとしても
この瞬間は
深紅に染まる
泣けばそれだけ
こころの色も変わる
...
シロヒトリ
玄関の番人
団欒に混じれず
いつも引き戸にいるさみしいやつ
外灯
衝突して身を削り、飛び回るクスサン
カブトムシとクワガタを探す子供
鱗粉
死んでた蛾には粉がなかった
粉 ...
買った父が誇らしげに笑う。ぎゅっとつまった、初みかんの味。
暮れどきに見た木の、やわらかな色彩に、心からこの町をいとしいと思う。
天気予報見ずに失敗した、とふるえるあなたに、この赤いマフラ ...
二十世紀らしく
賑わっていた街が
二十世紀の博物館になった
二十一世紀の街
欲しかったものは
当時の十分の一ほどの
価値で手に入る今
戦争の意味さえ
その程度のものだったらし ...
鱗を詰めた反射
町は光を散りばめて
何もかも忘れ晩餐を始める
牛色の車が走り
ファンデーションの声が聴こえ
君の目にはレコードが挟まっている
何かこうやって来てはいないのか
...
だれかこれ観ておれと一緒に笑って!
↓
http://www.youtube.com/watch?v=AOxVXQlZXqI
けさ乗車率120パーセントの山手線に乗ってたら
五反田か目黒の辺りだったかな
必死の形相でイェス=キリストが
閉じかけの扉に体をねじ込んで
ぼくの隣の吊革につかまっ ...
感じるままでいい
あなたを見せてください
詩は手紙じゃないよね、だから
メラニンが透けて
髪がしろくなるように
木々は緑を透かせて
黄や茶や赤を纏うだろう
...
うすみずいろの空気のなかに
波のように広がる まろやかな階段
動きを止めた時計の針
薄い氷の窓
やがて
透明な光が窓から差し込んで
いつかのざわめきが聞こえてくる
青白く輝き出す壁の陰で ...
車窓を過ぎる異国のあかり
そのむこうに
傷ついた兵士をむかえる女がいた
なにも言わず
ただ笑っているだけの女がいた
なにも考える必要などないの?
車窓を過ぎ ...
かのじょはぼくを連れていってくれない、高いところへ!
かのじょはぼくを連れていってくれない!高いところへ!
彼がかのじょを連れていってしまう!高いところへ、
彼がかのじょ ...
どこまでも青い
たしかに
ソラが見えたんだ
白いクモ突き抜けて
黄色いコエを待っている
だけどオレは
なかなかキミに到達しない
どうなってるんだ
伸ばしたこの手を掴んでくれ
9 街
なんにもない世界
を思い描けないのは
きっと
執着がない
せいなのだろう
高いビルの上から見渡した街は
とても静かで
...
音姫さまに、はじめてお会いしたのは
小学校の修学旅行で東京に行った日のこと
なんのために、そこにいらっしゃったのかわからなかったが
音姫さまは、水の流れる音をお出しになるそうなので
さっそ ...
詩を書こうとすると
どうしても足がついてしまうから
事実という名の警察がやってきて
私のえんぴつに手錠をかけてしまうから
だから私はいつも
原稿用紙を前にえんぴつのオシリを口 ...
厨房で、秀人と仁乃が二人、食後のかたづけをしていた。仁乃は台所で食器を洗い、秀人はキッチンテーブルについている。
「あの子たち、今日は外のノイズが薄いとか言っていたね。ノイズが濃いとか薄いとかが、 ...
真昼の空を仰ぐ。星はどこにもないけれど、
見えないだけで本当はそこら中に溢れているんだ。
どんなに視力を上げたって見つからない、
高性能な望遠鏡もどんなレンズも役に立たない。
君には聞こえるか ...
渇かない みずたまり
カエルみたいに
泳いでいく
遠く 荒廃したビル
天国の在りか
探してさ
フラスコの内側
丸い砂漠
ビー玉の、そら
どこか行こうか
...
右翼と対称であること
脱資本主義過程とは
なんなの?
射精の直後、鼻づまりが治まるような
社会の遷移を望んでやまない
昨晩は夕餉のあとに
家族みんなでテレビを囲み
遠くへ嫁いだ姉が送ったビデオを入れて
5歳の姪が懸命に踊る姿を見ていた
今朝は早くに目が覚めて
寝ぼけ{ルビ眼=まなこ}で水を入れ ...
なぜ俺は岐阜の人間ではないのか
なぜ俺は島根で生まれなかったのか
三重のようなところで生まれていたらすてきな恋に生きただろう
青森で育っていれば今ごろ宮城あたりで金持ちだったかもしれない
茨城 ...
なにか言葉を発したいんだけど
具体的な言葉が出てこない
むずむずしているんだ
でも何と言えばいいのか
言いたいことがないわけない
選んでるんだ
探しているんだ
そしてオレはもどかしい
...
迷宮入りの
記憶に住む風景は
微笑む理由を
教えてはくれない
赤い炎すら
つめたさを流すから
ほろりと笑った
きみが寂しい
塀に沿って歩く
怖いの ...
暗い夜の底に閉じこめられているみたい
そう云えば夢を見ていた
金色の光なんて何処にもなかった
君の名前は悪夢と云うの
爪先から秋になろうとしていた
金木犀が散る紫の夕暮れ
手を伸ば ...
管理人様へ。
もしももう少しいい提示場所があったら、そちらに移していただけると助かります。
いまはもうない詩誌「詩学」を発行していた詩学社の元社長、寺西さんが亡くなりました
死因は脳内出 ...
橙のかげ
古い写真みたいにかすむ
あの煙突からたちのぼる
霧のような灰が眩しい
太陽はしずみかけで
手のひらの大きさの池に浮かんでいる
死んでみたいとくちにした
動脈血のながれる ...
ビールは
駄目人間の味がする
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
セーター
夏川ゆう
俳句
1
07/12/6 8:29
マグネシウム
uminek...
自由詩
1*
07/12/6 8:12
東京
久遠薫子
自由詩
26*
07/12/6 6:47
落葉
風音
携帯写真+...
2*
07/12/6 6:42
むしのいいやつ
佐々木妖精
自由詩
1*
07/12/6 4:26
そっとやってきた
アキラ
短歌
4*
07/12/6 4:20
博物館
小川 葉
自由詩
2
07/12/6 3:05
世界の端っこ
たけ いたけ
自由詩
0
07/12/6 1:31
お願い
A-29
散文(批評...
0*
07/12/6 1:03
イェス=キリスト、山手線に乗る
草野春心
自由詩
0
07/12/6 0:53
詩は手紙じゃない
吉岡ペペロ
自由詩
1
07/12/6 0:44
心の部屋
よしおかさく...
自由詩
3*
07/12/6 0:41
異国のあかり
吉岡ペペロ
自由詩
1
07/12/6 0:31
_
鎖骨
自由詩
0*
07/12/6 0:25
タマゴ
udegeu...
自由詩
0
07/12/6 0:11
街
アンテ
未詩・独白
2
07/12/6 0:05
音姫
壺内モモ子
自由詩
0
07/12/5 23:58
蛇足
THANDE...
自由詩
3
07/12/5 23:37
七人の話 その3
hon
散文(批評...
0
07/12/5 23:35
『真昼の星』
東雲 李葉
自由詩
0
07/12/5 23:09
空漠
ノウム
自由詩
1
07/12/5 22:41
左翼の条件
A-29
自由詩
0
07/12/5 22:40
空の器
服部 剛
自由詩
3*
07/12/5 21:58
都道府県
A-29
自由詩
2*
07/12/5 21:56
空中で受けとめる
udegeu...
自由詩
0*
07/12/5 21:54
不安旋律に嘆く
森さかな
自由詩
2*
07/12/5 21:46
獏
有邑空玖
自由詩
3
07/12/5 21:20
【訃報】詩学社の寺西さんがなくなりました
過去ログ倉庫
07/12/5 21:02
熟れる頃 きみが泣く
アオゾラ誤爆
自由詩
4
07/12/5 20:15
悩みの種
matu
自由詩
2
07/12/5 19:58
5196
5197
5198
5199
5200
5201
5202
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5213
5214
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5217
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5219
5220
5221
5222
5223
5224
5225
5226
5227
5228
5229
5230
5231
5232
5233
5234
5235
5236
加筆訂正:
わたしはトイレ
/
壺内モモ子
[07/12/5 23:16]
終わりから8行目「いつも」→「きれいに」
6.64sec.