にんげん
入浴中。意味不明。
誰にでも傷くらいある
きしきしと痛む思い出や
投げつけられたひどい言葉
それでも輝かしいと思うのは
あの頃をもう手放してしまった
というよりは
今という時間に置き去 ...
剥いたばかりのオレンジの皮には
世界中の切なさが詰め込まれている
予期せず飛び込んでくる酸味はほろ苦く
容赦なしにやわらかいところを襲い
細胞のわずかなすき間からもぐりこんで
き ...
ひとつの窓が眠りについた。窓のなかで
演じられた芝居はおわった
観客たちは涙をぬぐい、夜をみつめる
なぎさの波のように
いくども繰りかえされた生と死
観客であると同時に
みずからの生と死を ...
その人とあまり話したことはなかった
小さい頃だったから
大人の人と何を話してよいか
わからなかった
車に乗せてやるからと言われて
田舎道をドライブした
当時、車は珍しかった
ドライブ中も ...
誰かが世界に対して何かを叫んで忘れている
片っ端から記憶が消えていくのはあらかた嘘だろうけれど、その場には忘却の二文字が
確かに、確かに、
脈々と 存在していた
嘘のように
本当 ...
いつ転んだときの傷だったかも
わすれてしまっていたけれど
かさかさに乾いたかさぶたを
(だからかさ、ふた、っていうんだろうね)
ぺりっとめくると
透明の液体に混じっ ...
悲しみには涙がにあう
哀しみには命がにあう
悲しくて哀しくて
暗闇だからこそ
いっそう光に感じやすくなっている
ひとに優しくなったり
申し訳なくなったり
じぶ ...
ドーナツ屋さんの3Fまで
えっちらおっちらトレイを運んだ
窓から見える銀の雨脚
お客もいなくてガラガラ
チュロをかじって見下ろすと
一面に咲いた傘の花
横断歩道を流れていく色の洪水
...
蝉 波のように満ちて冠水
炎天のアスファルトに霜など降らし
空蝉となりて謳い染める
軽やかに流れる風
私はそれを恋と呼んだ
心を汚すシミ
私はそれを愛と呼んだ
二つを引っくるめて
人はそれを恋愛と呼んだ
愛だけが取り残されて
人はそれを失恋と呼んだ
人は思い思 ...
運命論から見つめれば
すべての死は暗殺であると言えるのではないか
夏の
それもお盆のゴルフ場は静かだ
セミの声しか聞こえない
思考はクラブと汗の頭にしか存在しない
...
せっかくの休日だと言うのに、倦怠に包まれてやりたいことも分からない私は、
突如として何らかの生命に触れたくなり、傍らにあった観葉植物の葉を衝動的にもぎ取った
締め切っていたカーテンを開けると、 ...
誰もいない家
棄てられた庭
雨の色 雨の色
にぎやか
聞こえぬものを
目で追いながら
痺れに目覚めるからだを知る
階段 縫い針
白と黒の景
昇るこ ...
私が永遠に朝にならないので
後続する螺旋は、夜空にひねりこみだしました
すると我先にと町工場が巨大プラスドライバを打ち上げて
夜のネジをぐるぐると外してゆくものだから
空からたくさん落ちてきた ...
頭痛で目が覚める。気分は最悪だ。
俺は起きなければならない時間を15分超過して起きる。
訳も分からず叫びだしたい。くそったれ!
ドクドク跳ね上がりそうな心臓。
目を瞑ればザァザァ血が流れる音が ...
いつしか雪が降りだして
夏なのにね おかしいね
僕は悲しい顔をして
君が帰ってくるのを待っている
僕のほうが先に死んでしまうよ
犬だものね 当然だね
玄関のタイルの冷たさに
柔らかく ...
温帯湿潤の
まとわりつく汗
ふとももを滑る
ながい指
顔も見えない
暗がりで
気だるく足を
絡めとる
柑橘の香りのする
強いカクテル
零れるままに
流し込む
少し甘 ...
小さな水口から
待ちかねたように水がほとばしり
山吹とコデマリの花びらを散らして
春色に染めていく
かたわらでは
田植えの準備が賑やかで
初めて田に入る子供が
父から苗をもらっている ...
風吹き渡る
夏の風景を焼き付けるため
できるだけたくさん
花の名前を覚えようと思う
この道を行けばどこの辻に出て
そこには誰が住んでいて
何を思っているのか
そんなことも覚えていよう ...
寂しさを目にするように
街灯が光を落とし
吐息を感じさせぬ
夏が揺らめかせる
目の前のアスファルトさえも
真昼の熱を放さないままで
空を見上げれば
月は横顔を見せて
全 ...
僕であってそのことを
僕である腕に 僕のその地を
抱き留めさせられるように 考えの外に
そして 見つめてきた 白波に 消えて
立っていたボロボロの
橋の下 毛布に魚か何かがかかるのを け ...
僕は自分を 楽しませるように
留まり続ける そのことが走り続けることからいつまでも
走る その未来から
悲しみに 縛られる
空っぽの風の中で羊や豚の番をさせられている
逃げ続けて閉じこめ ...
すきだけど
愛じゃない
あなたにそう云われたとき
あたしうなずいたけど
ほんとは
心にぐさってきてた
ちが出てたかも
すごくいたかった
わざわざ
あらたまって云わなく ...
土星環消失中、というわけで
土星が遊びに来ましたよ
あら
土星の輪っかが遊びに来ました
丸い方は留守番
the in cloud, on the road
下り立ったのは秋津島
...
自転車を転がして
きみの帰る坂道を
すれ違っていく
街灯の影が頬を寄せて
わたしの帰路を
こっそりと示したけれど
すぐには帰る気になれずに
坂道の終わりで立ち止ま ...
夏は暑いけど
古い家屋の少し距離のある小陰や
蔦の覆った厳めしい医院が相応しいでしょ
冬は寒いけど
ひとりぼっちのスキーや
しんしんと鳴る空気が澄んでいるでしょ
それでも
やっぱ ...
モノ言う知事の鶴の一声で
急遽ネーミングが変わったのだが
大江戸の名は意外に馴染んでいる
最初は環状線になるはずだったのに
いつの間にオタマジャクシ型に
計画変更されたのだろうか
...
【聲深く】
あなたの聲が、今もわたしの心に谺している――
夢の淵で微笑むあなたは、まるで
わたしに「笑っていて欲しい」と願うような瞳で
ずっと ...
とどまること知らぬ流れに流され
去りし思いもとどまることなく去り流れ
見失った背中を見つけることもなかろうとも
ふと
夏の終わりの夜の
優しい夜風に
...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
本日の独り言 その十五
A-29
自由詩
2*
09/8/14 22:07
スクラッチ
依
自由詩
4*
09/8/14 21:43
オレンジ
あ。
自由詩
10*
09/8/14 21:19
窓
寅午
自由詩
1
09/8/14 20:49
しなそば
ばんざわ く...
自由詩
2*
09/8/14 20:33
くらげのしたい
ゆるこ
自由詩
2
09/8/14 20:26
かさぶた
伊那 果
自由詩
2*
09/8/14 20:14
路傍の石
吉岡ペペロ
自由詩
5
09/8/14 19:41
THE THIRD FLOOR
とうどうせい...
自由詩
4*
09/8/14 19:31
空蝉
アハウ
俳句
2
09/8/14 16:31
恋のうた 愛のうた
遊僕民
自由詩
1
09/8/14 16:07
暗殺
吉岡ペペロ
自由詩
1
09/8/14 15:41
泣きたがるロボット
きゃとる
自由詩
0
09/8/14 12:37
ひとつ 飛跡
木立 悟
自由詩
1
09/8/14 11:24
奪われた夜のネジもしくは私が夜闇に奪われた、あのネジ
北街かな
自由詩
13+*
09/8/14 9:21
疲弊しきった身体は何を生み出せるのか道に転がる蝉に問う
朽木 裕
散文(批評...
2
09/8/14 9:04
人生の大半は君を待つことに費やされた
瀬崎 虎彦
自由詩
12+*
09/8/14 8:24
夏のニオイ
Piroue...
自由詩
1
09/8/14 8:18
水口
西天 龍
自由詩
8*
09/8/14 7:53
花の名前
〃
自由詩
3*
09/8/14 7:38
Feel
Izm
自由詩
2
09/8/14 5:20
言葉のペン
番田
自由詩
2
09/8/14 3:05
暗闇を走る
〃
自由詩
1
09/8/14 3:04
いじわる
cass
自由詩
5*
09/8/14 3:03
自由詩な葉っぱ緑/夢のイナガキタルボサウルス
海里
自由詩
1
09/8/14 2:44
帰路
山中 烏流
自由詩
5*
09/8/14 2:25
人の強さと美しさを知るとき
瑠王
自由詩
3*
09/8/14 2:02
大江戸線
kauzak
自由詩
10*
09/8/14 1:58
聲深く
綾瀬たかし
自由詩
1
09/8/14 1:53
優しい夜風
山崎 風雅
自由詩
4
09/8/14 1:48
4280
4281
4282
4283
4284
4285
4286
4287
4288
4289
4290
4291
4292
4293
4294
4295
4296
4297
4298
4299
4300
4301
4302
4303
4304
4305
4306
4307
4308
4309
4310
4311
4312
4313
4314
4315
4316
4317
4318
4319
4320
4.94sec.