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ウィスキー・ソーダ
オーダー ラストで
カウンター
ひとり 黒人
ひとさしゆびを たてて
みけんに
ち ....
この空は瑠璃色の夢
あの森は翡翠の希望
ここに私の命はある
太陽にてをかざせば
ほら燃えている生きてる証
螺旋階段を駆け上り
小さな窓から中をのぞいてみては
また帰ってゆく 傘の中へと
....
一八五四年十月二十日
北仏アルデンヌ県シャルルヴィルに生まれ
南仏ブウシュデュローヌ県マルセーユに倒れ
空遠く消え去ったのは一八九一年十一月十日
一九九一年 ランボー没後一 ....
白 灰 午後 虹
放られたままに響く冬
窓に映る野を馳せる
手のなかの声 粒の声
まわる色 重なる色
水に濡れた小さな神話の
終わりとはじまり
陽から降りつづ ....
いや
と
つぶやくようにふるえると
夕焼け
きみのくちびるが夕焼け
のように
まわりの景色をちょうどいい速度で染めてゆき
滲ませ
くちびるから夕焼け
....
三食昼寝つき
おやつもつき
まいにち決まったお散歩コース
決定権は
打算と好奇心に基づいているため
決まったように見えなくとも
忠実なのである
初潮を ....
頭がしゅうしゅうする
曇り空に
赤い点
落下傘が流されていく
ごまつぶのような黒い人かげ
大きな指が
垂れこめた雲に
文字を描く
地上にひしめいている
誰もが
しゅうしゅうしている ....
みかがみが
てらり、と照らすので
波紋がまぶしそうに空気をつたっていく
みだれ飛ぶひかりがひとしずく
手のひらに落ちた
代わりにチェリーをひとつぶ落として
みなもを揺らし、くり返す
....
Better half なのかどうか
糸瓜料理は
ちょっと手間をかけると
ポチャポチャと
自らの汁にスポンジのように
漂いだす
美味いから食べてみろ
など ....
いずれは大河へ注ぐ源の
細い流れは
野を行く幼子のように
冬の透ける日差しの中を往く
冬枯れて覆いかぶさる
草の葉の下で
岩を乗り越え瀬を転がり
時と戯れる若者の気軽さで
ポクポクサラ ....
あつい陽射しの中にいつのまにか
とうめいな光がましてきて空は青い
『ジッドの日記』新刊本の表紙の白い
色に金と黒と朱の印刷文字があざやか
世紀末から新世紀をのぞむ思想家
にじみだすイ ....
くも
もく となり
そら
らそ となる
36,000フィートから の ことば
は
とばこ
ですけれど
あなたへの きもち
が
ちもき に
なったとしても
....
あなた今夜はやけに暖かくない? と月が尋ねると
ああ、ロウソクの火が燃えているのさ と地球が答えた
この頃夜でも明るいのにロウソクの灯りが必要かしら?
明るすぎて見えないってこともあ ....
だって立体にだってなりきれてない
所詮 二次元ヒーローのキミが
四次元ポケットを持っているなんて
あんまりだと思う
雨が好きという小説を読んだことがある
雨が嫌いというのはあまり聞いたことがない
やらずの雨は都都逸にもあり乙なものである
城ヶ島の磯にふるなみだ雨はせつない
雨よふれふれも悩みをながす ....
第九、を
歌おう
裏声も雪のかたさにかすれ
鈴の音も惑う聖夜に
深く沈む想いと「僕」と二人きり
肩を並べて雪にとけて
それから
それから
....
-踏み切り-
たまに思うことがある
毎日は同じことの繰り返しだ
例えば私が竹ざおを黄色と黒ではなく
白とか青とかグレーと紫とか
そんな色で塗られていたとしても
同じように皆閉じていれば ....
君のフェラチオは駄目だ
駄目ではないが、駄目だ
思ったとおり
君がしそうな顔で
そのままで
君ではない、感じがしない
バスのことを考えている
とりあえずは、だ
その中で僕は傘の ....
-煙草の自販機-
ずいぶん
寂しくなりました
昔はね
夜中にぶらぶらと訪れる
思案顔の男性や
ほろ酔い加減の千鳥足のハイヒールの音をつれた
夜のお嬢さん方が
ああ!セブンスターはも ....
Ciao Totti!
チャオ、トッティ!
木目の、ピノキオ
君は何の亡骸か?
スクリーンに映し出された、Saga
湿った、蒼い敗北の風がピッチを吹き渡る
冷たいか?それ ....
今のうちには邪魔でしかないのに
この鎖骨の下の無駄におっきい山二つ
山って言ってもなんかプニプニしてて
木が生えてる代わりに産毛が生えてて
谷間は夏んなったら汗の粒が下ってく
こんなんは ....
もしもし
聞こえますか
「物質」が観測することができる
宇宙に存在する質量は
全体のほんの数パーセントにすぎない
残りは
「物質」では観測できない物体や
測定できないエネ ....
パランカ・トランカ
ぼくらの思いつきの架空の都市ですが
なにが名物だろう と笑いあいます
きっとそれはぎょうざのような食べ物で
チリをつけて食べるのでしょう
パランカ・トランカ行きの ....
ななつ のゆび
ことり なでて
みっつめに
つき つっついて
ちょっと なかせたら
ちょっぴり わらって
ここのつ めになきまね
──またの名をアナグマ。
(ムジナ暦:何が起こったか)
0年:ムジナ誕生。
誕生の経緯は不明。全くの突然に現れる。
この頃は名前がまだ決まっていない。
....
びっしりとつまった細字はかすみ
秋のかわりやすい天候のような
さむい冬のうすい存在と時間のような
たよりない国のざわめく都市の片隅
あたたかい寝床の中にもぐりこみ
じっと息をころし ....
どうも、熱っぽい。
目覚めると、洗濯物の半乾きのような臭いがする、日曜日の午後3時
降り続く空まみれにならないようにと、室内には干しっぱなしのシャツと靴下
お気に入りの革靴は、もう5回も ....
根っこ の傘
に ツカマリ
しゃぼん
いえロー
ちゅ
トレイン
はかねずみ とり
かかってる 奴に
驚くもんか
とどめ のさし方
にやり ちゅ
に
....
ひとよ、ひとよ
おちるこえのない、ひとよ
ゆびおりかぞえても、ひとよ
ねむればあける
いまだけが、ひとよ
きゃらめる 1
とけい
1
あさおきて
さいしょに
とけいのふりこをとめる
かおをあらって
きがえをして
おちゃを ....
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