すべてのおすすめ
言葉を家へ持って帰る
言われてしまったことを
言わずにおいたことを
持って帰っても
家の人には言わない
代わりに別のことを言う
家の人が安らぐことを
自分の気散じになることを
そうする ....
虹の行方を尋ねましたね
庭に駆け出す小さな足で

あれは、たしか夏の終わり

まだ見ぬ向こうに触れたくて
尻尾はそのたび凛と鳴り

その頃わたしはまだ
羽ばたき空飛ぶネコでした

 ....
ありふれたおはなしが
ささやかに座っています

テーブルの上
紅茶が入ったカップの横

読みかけのおはなしは
トコトコ歩きます
誰かの声をとおって
誰かの頭の中へ
沈黙を守って
 ....
 
 
父が釣りに連れてってくれた
それから数日後か
数ヵ月後か
数年後なのか
忘れてしまったけれど
近所のおじさんか
同級生か
はたまたいもしない
兄なのか
とんびなのか
カ ....
これは たまらないね。
とふりかえると

そこに君がいない


そんな間違いとか
勘違いとか
ずるいことなんか
を教えてくれる小説が
本棚に詰まってゆく

ねぇ
Мさんなんか ....
   {引用=ぼくたちの未来は いつも、さよならで終わっていくの?}


地球儀をまわしすぎたせいで
透きとおっていたものが
濁っていく 
あの日、
チョークで描いた線路が滲んで
二十 ....
言葉

目配せする紫陽花たちはにぎやか/に笑みをこらえる。もうすぐ先生がやって来る。廊下をひた走る。期待。新学期はとうに古びて奇妙な連帯感が地中に根を伸ばす。もうすぐ黒板消しが落下する。中間テスト ....
(輪郭)

こんこんと湧き上がる花の火の
みみへ伝わる振動が
つれてゆく
うまれたての湖の静寂

くちびるの隙間から
こぼれてゆく言の葉が
切りとるいっしゅんは
つめたい石に閉じ込 ....
ー少年はマナウスを夢見ていた
 川の対岸に沈む夕日を
 アマゾンの熱い空気圧を
 しかし、

川の向こうの水平線に
大きな夕日が沈む時
マナウスの熱い夜が始まり、
船が夜の川をゆっ ....
あの星はもう死んだという。

その知らせが今届いた

楽しげな絵葉書にのせて
東通りを歩いている

歩調にあわせて動き出す炉の

焼き焦げ一つの

多くの星は今私の眼にはなく

焼き焦げた一つの

形があるばかり
                   090731

拾ったばかりの
疑似餌を探す
空の彼方にあるはずと
小さな兄貴が法螺を吹く
疑似餌はおまえの目の前に
木の枝に
ぶらぶらと
見え ....
駅長が

ゆっくりと

汗をふいていた。


通るの

特急列車だよ。
男の腰に食らいついていたとき
わたしは自分がひとさじの情けを持ち合わせているのだと思い知る

に成り上がれ
私が私であるなんて
脳と性器とをひとすじの光で繋げるようなものだから
ただ名づ ....
水に溶かした
塩化ナトリウム その他の無機塩類
海水と同じ濃さにして
瑠璃スズメダイを泳がせた

枝珊瑚を探しているのか
きらきらと
行き来する 瑠璃色

本当は
君と同じ真っ青な ....
 
 
ひざの上で
猫が
ねこっ
としてるので
私も
ひとっ
として
喉を撫でる

ひざを離れ
ねこっ
としたまま
窓から出ていくと
ひとっ
として
さみしくなる
 ....
二台のロケットが
異なる方向に
まっすぐに飛んでいく
何も無い空間を
お互いに示し合わせて
同じ部品を欠損していた
同様の不具合が
等しく生じますように
やがて一台が壊れて
粉々にな ....
今から

じっと

スプーンを見て

はげしく

先が三つに分かれていたら

それは

フォークだから
夜の電車の窓の中の無数の顔色から、ぶらり、色がくだり
腸まで青ざめたわたしたちはひとりでに、ぶらり、垂れるけれど
さびしくないよ。
うまれたままのやわらかさを患い続ける腕と胴体の林の中
夏 ....
少し 暗くなると
蝉の声は木の幹に吸い込まれてしまった
真昼の空は夕暮れの顔をして
いきものを迷わせている

雲の隙間
乱れ飛んでいる鳥たちの向こう

太陽は何処までも陽であった
光 ....
こないだ
代官山のこじゃれた居酒屋で
イギリスの旅行記を出版したっていう
色白の女の子と飲んでてん

最初の四杯は生ビールで
五杯目からはホッピー

女の子の腕が
透きとおるみたいに ....
始まったばかりの夏
の土の中、まだ摩擦の悦びを知らぬ柔かなお体の、蝉の
けれど夏の終わりにはカサリ摩擦死するお体のそのお顔の
死んで乾いた真っ黒い眼球をもう浮かべてしま ....
すっかりと丸くなった母の背中を押し込んで
いく、とバネのように弾んで台所へと消えて
しまった。庭の隅で父は、苗木のままの紫陽
花を随分と長い時間見つめている。時計の針
はここ数日で速くなった、 ....
意思のなかに空虚が
ひろがり、朝
何もすることなく、きみは
運ばれていく、
何もないという
断絶が
線路の向こうまで続いている、朝ドアが
開いて、誰も
いないということが
 ....
わたしの、隙だらけの皮膚を突き抜けて
メタセコイアが生えている
臓器はいつしか記憶を失くし
葉脈を血液だけがめぐりつづけいる



あまりにむごい手つきで
世界が わたしを愛してや ....
7マスたりないので
きみのあましたマス
目をぼくにください

___

ここはきゅうくつね

そう言って彼女は原稿用紙を一行ぶん きりとって
じゃばら状に折りたたんで差しだした

 ....
うすい水の膜を通して
いちにちの過ぎるのを待つ
泳ぐに泳げない、
不器用な蜥蜴の成れの果ては
にんげんに良く似ているらしい


わたしは髪を切る
意地の悪い快感をもって
不運の絡 ....
この世の全てに
いくつかのちからがあります
弱いちからと強いちからと
まだ見つかっていない重力と
あとは、
みなさんが考えてみてね

と去ってしまった先生、
僕らはうなずいたままです ....
 
 
ふとおもう
そのときの
ふと、が
ひとなのだ

あきのこおろぎも
たちどまり
しょっかくをのばしたまま
ふと、をしてるのだ
ひとのしくみのように

ふとおもう
この ....
高層ビルディング周辺特有の吹き下ろすビル風はオープンテラスの流行るカフェテリアをもろともせず、容赦なく殺伐なる様式美を叩き付けた


無感情のリズムは鹿威しの清廉さに似たサイクルで取り巻いた静謐 ....
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