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果実のように眠る蛇が
枯れ木の枝に揺れながら
見知らぬ少女に呑まれる夢を見ている


少女は蛇を知っている
眠ったままの蛇の頭を
深く口に含んだとき
無味の毒が舌を ....
ひょいと持ち上げれば石の下にも
木々の葉の裏にも
川にも、山にも、雲や風の中にも
ニコニコ笑って神々は居る

チョット助けてよ
ほら手伝って
と声をかけても
にっこりわらって
ないな ....
誰だ、窓を塗ったのは!


すりガラスが震えて
ブラインドが
閉まる気配


縁石に腰掛けた老人が
日焼けした手で
顎をなでた
何かつぶやいて


しゃがれ ....


引っ張られたから
振り返ってみたけど誰もいない
左手は引っ張られたまま
そこから伸びる

からんでいる指の先
坂道

たぐってみた
釣り糸みたいだけど
おかしな色してて ....
言葉をなくした二人の間には
天使が通る道が出来るのだと
教えてくれたのは確か君だった

さっきからずっと何も話さないでいる
僕と君の間を
ほら
天使が団体で通り過ぎていく

天使が通 ....
あなたのすべてを愛すには
私の心は小さすぎて
二種類の雨とともに
時は流れて行きました

器に合った形を探そうと
野原に出かけて分かった事は
器には収まらないということ
なのでやがて縁 ....
明るいBGMと
アナウンスが
故郷と同じような
匂いと共に流れている
笛の音を合図に
まずはゆっくりと一周
そして係員と握手
歓声と笑い声
拍手が聞こえる
僕はただ
笛を吹くトレー ....
青白い校庭のすみで
二人手をつなぐ
土管の中
ひんやりと湿ったコンクリートの円形が
彼らの頭から足先を連続させて
皆既月食のように輝いている
静かな夜

土管の外側は小さなタイルのモザ ....
彼女はレースの手袋をしていた
日傘の陰の中に棲む渦巻のように道に迷い
信号を渡ると必ず赤になるのだった
僕たちは警笛と仲良くなって
赤いビートルのボンネットにひと蹴り入れてからひとごみに消える ....
棄てられた道のざわめき
野に沈んだ鉄の轍が
震えるたびに運び来るもの
蒼と紫の光が軋み
激しく小さな 
数え切れない夜になり
雲を鳴らす音とともに
草の波をつくりだ ....
あなたのざくろを手にとり
涙が止まらない
いつのまにか降った雨で
道は濡れている
雲は西へ西へ西へと渦まく
夕暮れはもう地のほうから蒼い


鉄塔をまわり終えれば
 ....
書く端から
言葉がもろい陶器になって
ぱりんぱりん割れていくので
どんなに壁にしがみついても
もう書けないのです
コンクリートは湿ったにおい
かび臭い指先から滴るインクでは記号にならない
 ....
嫌いな奴にぶつけてやりましょう。 ぷちぷちシートを潰すことが
私のストレス解消法でもあった

その晩も
テレビを見ながら私は
ぷちぷち
とやっていた

突然
どこかから叫び声が聞こえた
テレビではないらしく
気の ....
ほんとにあなたに会いたくて
阿佐ヶ谷とアムステルダムが 草続きだったら
走って行きたい と思います

足をとられるのは
たんぽぽのつるではなく
カマキリの白い糸で
血が流れると
あなた ....
咲くものを追い
影は葉のように落ち
描かれた歌を隠した


ふと混じりあい
ふと離れ
振り向き
微笑む日


影は速く
光は遅く
まわりつづける


 ....
誰もいなくなった教室で
同じ図形をノートの端にひたすらに書くということを止められなくて
一本の線で四角をどんどん連鎖させて黒くなるまで
はじまりがどこだか見えなくなっても
鉛筆の先に終わりはま ....
忘れないようにと
手の甲に書いた文字

『ケッペレペケペケ』

左手の甲にオレンジ色で

『ケッペレペケペケ』

いったいどう言う意味だろう……

けっぺれ?
けっぺ
けっぺ ....
いました、指がしなやかさを失ったその瞬間から既に、
すべて気付かれていました、知れ渡っておりました。
だからこっそりと集団の流れる気配に背く信号を
飛ばしたのです、届かない、知っていました。
 ....
堂々巡りの話が止まらないのでいっそのこと
回り回って溶けてバターになってやろうかと思ったが
パンのカリカリの表面の上できれいに塗られずに固形のまま
押しつぶされたりするのが嫌だったのでとにかく反 ....
水たまりに映るいさかいと雲を
雨がゆっくりとかきまぜる
人は過ぎる
空は過ぎる
水たまりの底のむらさきに
次の空がやってくる


鳴き声のように震える音が
どこから ....
花が居て
狂いたい
と言った
なにもしてやれないので
川にうつる枝のなかに立ち
はらわたの森をひらき
ここにお入り
と 言った


蝶が来て
狂いたい
と言 ....
何処か知らない 浜辺
の砂の上に座りこんで ぼんやり
海を眺めていたようで
すぐそこの岩屋の蔭

から蟹が一匹
ちろっと動いた ように感じて
眼を凝らそうとしている
つもりが逃げ ....
フィリッピンの
バタンガス地方
カラカの
小さな漁村が消え
三〇万KW石炭火力発電所 出現

あつい日盛りで
海には風もない

遥かセミララから
ふるぼけた石炭船が着いて
なんに ....
吸い込まれていくのが見える見える過ぎ去った
いくつもの粒子を放散してやぁまるで星空のようだねと
星空を見上げながら隣の盲は何を言ってるのか分からない

少年は目を見開いて膝をいっぱいにした星空 ....
縄とびをする子を探していると
ピンク色のセータに 水色の縄で跳ぶ子がいたので
失礼して
卵を置きました
割れて出たのは 木屑です
カラス 雀 みみずく キリンなどが それを喰うので
「トッ ....
私は拒否された
冷たく重い扉の外で私はゴキブリのようだった

歯の奥でコンクリートがじゃりじゃりする
深夜四時
新聞受けに挟んだ手を抜くこともできぬまま
このまま朝まで過ごすのだろうか
 ....
難しい言葉はきらい
難しい言葉は 結局
何も表現していないことがあるから

でも

簡単な言葉ばかりをよく使う人が
難しい言葉を使うのはすき
きっとその言葉でしか表せない感情なんだろう ....
喉の奥を製本したような風邪をひいて
いっそのこと美しく装幀されて図書館でカビ臭くなりたいと夢見て
布団に入るといつのまにか17時間半経っていた晴れた午後4時に
炊いたお香でひとつ咳をして

 ....
毛糸を見つけたネコは
その大きな丸い塊を
小さな手でじゃれた

ころころと転がり出す
毛糸
ネコは何が面白いのか
それを追いかけまわす

いっこうに捕まる様子のない
毛糸
ネコは ....
たもつさんの自由詩おすすめリスト(3291)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ノート(終冬の蛇)- 木立 悟自由詩803-10-12
神々- まんぼう自由詩403-10-12
ペインティング- 林帯刀自由詩203-10-12
ある冬の日、寒空- 林帯刀自由詩303-10-12
天使の遠足- 山田せば ...自由詩503-10-12
流れて- KEIK ...自由詩303-10-11
うみぶた- ねなぎ自由詩303-10-11
土管- 岡村明子自由詩403-10-11
『渦の女』- 川村 透自由詩8*03-10-10
鉄と緑- 木立 悟自由詩803-10-9
ノート(外へ_ふたりで)- 木立 悟自由詩503-10-9
迷羊- 岡村明子自由詩603-10-9
ゆで卵と生卵の見分けかた- 桜 葉一自由詩803-10-8
ぷちぷちシート- 桜 葉一自由詩303-10-8
草続き- 山内緋呂 ...自由詩703-10-7
奏者- 木立 悟自由詩603-10-7
ボギー大佐マーチ- 岡村明子自由詩503-10-7
手の甲に書いた文字- 桜 葉一自由詩203-10-7
再帰- 黒川排除 ...自由詩103-10-7
ザッツ・ハウ・ストロング・マイ・ラヴ・イズ- nm6自由詩903-10-7
冬と光- 木立 悟自由詩803-10-6
ノート(緑透火)- 木立 悟自由詩1703-10-6
コレスポンダンス- 狸亭自由詩603-10-6
石炭船の船長の話- 狸亭自由詩403-10-3
皆既- 黒川排除 ...自由詩203-10-3
公園- 山内緋呂 ...自由詩1003-10-2
むし- 岡村明子自由詩403-10-2
辞書- 小太郎自由詩303-10-1
植物だった頃に- nm6自由詩503-9-30
例えば大人になるということ- 桜 葉一自由詩103-9-30

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