すべてのおすすめ
気が付けば、漂流している目覚め
手を伸ばすその先
十センチメートルで
落ちるばかりになっていて
とりあえずここに、漂っている


どうやら
世界の端は滝になっているらしい
落ちてしま ....
 
 
 
 
夜闇。暗さに光線、たとえばただアスファルトの隆起したひとかけらを照らしている。点は(このままだよ)とささやき、いつしか光の粉をまいて。すふすふと積もり、埃のようにけむりながら少 ....
ギンズバーグ
の となりの背表紙がのけぞっている
店員は面一にもどした
週間誌、参考書、就職コーナー、コミックと周回する ふと気になって
ギンズバーグ
の となりは暗く抜かれている
ローレ ....
ため息をつきながら
君が死体の話をする
少し笑ってる
ホルマリン漬けの臀部はね
鳥のささ身の紅茶煮にそっくりなんだよ
そっか
今夜作ってみようかな
二人で食べよう
大丈夫まだ生きてる
 ....
わたしの恋人は
痩せていて
あまり食べないの
お酒と
煙草と
お刺身が好き
映画と
音楽と
こどもと
カメが好き
たぶん
わたしのことも好き
初潮という言葉と海とのつながりとかを
ぼんやりと考えていた頃に
おまえの家は紙の家だとからかわれ
私は学校へ行けなくなった

私は紙のにおいが好きだった
鼻をかむ時のティッシュのに ....
やがて、それはゆっくりと始まる

誰も気付かない視点の高さ
から、夜は上昇していく
もう僕らは沈み込んでいる歩幅
もがくよりも深く落ち着いたリズム
呼吸はあちこちで燻っていて
平面に広げ ....
いつからか
{ルビ誰彼=たれかれ}のすがたもなき その水
その{ルビ夜=よ}のもとの {ルビ黝=あおぐろ}き{ルビ躯=むくろ}
うごかずうごく
四肢の{ルビ肉=しし}

― … ヒツギには ....
ゆびさきを闇にひたして
子宮の中に帰ろうとこころみる
背の高いくすのきがわらい
絡まる根でわたしをとらえた

蝉のねごとが聞こえる
綿毛のくしゃみが聞こえる
トマトの放出する酸素が見える ....
そのはじまりからすでに
鋭く亡びに縁取られているのが夏で
青空と陽射しがどれほどあかるくても
そのあかるささえ不穏なのが夏で

蝉が鳴き騒いでも
祭の喧噪が渦巻いても
濃密な静寂が深々と ....
その街に風は吹きますか
手紙のようにそっと遠くから

坂道で靴は鳴りますか
生みたての音楽のように

どれだけの名前を覚えていますか
カタカナの響きに変わっても

この哀しみは君 ....
毎日が 
ずっと、遠浅だったらいいのに

って、言ったのは
あなただったか、わたしだったか、
もう わすれてしまった
うつろいやすいふたりだったから
ただ
手をつないだ

波が
 ....
わたしはわたしを以て 
いかなる孤独にも戦利し 
平伏する憤怒と哀憫を両肩に掛け  
凱旋する兵士のごとく 
絶望に満ち 
絶望にひろがり 
靴は鉛のように重く 
ポシェット ....
帰ろう
と何時でも君は言うので
何処へ、とは聞かない
ヘッドライトが線になるまで
ただ通り過ぎるように

覗くことをしない
触れるなら静かに
斜めになった窓から
射し込んでくる光が
 ....
干からび抜いた{ルビ駱駝=らくだ}の骸骨
桃源郷から狙い澄まし
放った矢の数十と二本
駆ける羽音は雹の落雷
蝶食う鳥を焼き残し
劈く轟音無色透明
阿吽の痺れは醒めて婚せず
一毫{ルビ櫓= ....
がらがらと開ける
明け方の雨戸に
ひょいと跳んできたら
ちょっとだけにらめっこ

あしどりかるく
自分のおまんまを
きちんと自分で稼ぎ出す
この勤勉な同居人は

何を食べたかもぐも ....
急な坂を登ると博物館があった。
湿っぽい薄暗い埃っぽい、
いかにも淋しいガラスケースの中、
脱脂綿の上にひっそりとその虫はいた。

大きな虫眼鏡で拡大して、
ようやく何やらイキモノに見える ....
あの日のことを言い出すと
きっと君は泣いてしまうのだろう
と思っていたのに
パーティーで久しぶりに見た君の顔はもう
もう
とっくにお母さんの顔で
ふと見えたその横顔の一点
の中に
初め ....
甘栗むいちゃいました
三点倒立で甘栗むいちゃいました
航空ショーで甘栗むいちゃいました
筋肉ミュージカルで甘栗むいちゃいました
死海で浮かびながら甘栗むいちゃいました
女性専用車両で甘栗むい ....
すき
きらい
すき
きらい
うみ
からい
こーひー
にがい
すみ
ひらい
まち
くろい
ぱすた
からめて
きみ
うまい
にこり
おはぐろ
きみ
こわい
ぼく
 ....
うでをくるくるさせるのも、
あしをくるくるさせるのも、
くびをくるくるさせるのも、
こしをくるくるさせるのも、

ぼくはとくいです。

だからぼくはくるくるぱーぁです。

 ....
朝は静かに浮上してゆくのでした
三葉虫の化石に太陽が反射したとき
そっと手を触れるときは胸が痛くなるのです
痛いところにわたしがいっぱい死んでいる

朝を埋葬していく
繰り返しわたしの中に ....
溶けるまで
眠れそうな遠くの日々が
溶けていくまで
深々と、動かない部屋で
指を折る
指を折る


ありきたりな言葉では
追いつけなくなりそうで
街灯がつくまでの時間を
静かに歩 ....
空の割れた日は
なんでもない午後の水面が
微風にそっとゆらいだくらいの
静かな頃で
お気に入りの帽子を
どこかに置き忘れてしまった
隙間から、パリンと
音を聞いたのは私だけかもしれない
 ....
太鼓橋が渡れない

友達が言うので
回り道を教えてあげたら
来なかった
「だって、WAXをかけた車の雨粒をはじく姿が好きなんだ。」

 ふってくる五月雨は その他 いくつかの言語を残した。
けれど歌いはしなかった。
 夜の映画館、「一つの思い 一つの歴史」と宣伝さ ....
静かでした
そうして音がきこえてくるのでした

夕暮れ 春がやってきて
わたしはひっそりとしていて
透きとおったところに
過ぎたものたちが入ってくるのでした

分かっているというのでし ....
地をふりかえる
もはや人でないものとして
山に分け入るべき時だ
鼻を濡らして
舌を濡らして
人としての重荷を下ろす
頬を赤らめ
森を通って山の頂上にたどりつく
おしり むずむずする
 ....
遠き日の記憶に濡れし花鳥画に
火の粉降り染む花明かり
{ルビ花花=かか}千片の闇の間に
{ルビ花柄=かへい}震わす蝶模様
{ルビ花筵=はなむしろ}挿す{ルビ簪=かんざし}は
唯皓皓と花崗岩
 ....
郵便局へ行く方角から
とても苦しい声がして
(と言ってもそれは自分の感情で)
ハンドル ブレーキ みんな操作効かなくなったりして
と言ってもルールはもうすでに
あそこの雲だって知っているはず ....
たもつさんの自由詩おすすめリスト(3291)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
漂流- 霜天自由詩1005-5-29
妖精にもどる- nm6自由詩1705-5-27
ギンズバーグの額- バンブー ...自由詩305-5-27
ホルマリン漬けの- チアーヌ自由詩405-5-26
わたしの恋人- チアーヌ自由詩605-5-25
ペーパーホーム- yo-yo自由詩9*05-5-25
遠浅の日々- 霜天自由詩1505-5-25
水_仮葬- こしごえ自由詩4*05-5-24
ひそやかに- 竹節一二 ...自由詩3*05-5-24
夏について- 塔野夏子自由詩26*05-5-23
てがみ- 松本 涼自由詩8*05-5-23
とおい日の、ホライズン- 望月 ゆ ...自由詩19*05-5-23
児童室- ふう自由詩4*05-5-22
帰宅- 霜天自由詩705-5-21
疾雷- ヤギ自由詩1*05-5-19
ハエトリグモ(百蟲譜48)- 佐々宝砂自由詩7*05-5-19
アキヨシメクラチビゴミムシ(百蟲譜47)- 佐々宝砂自由詩605-5-19
Simi- AB(な ...自由詩205-5-18
甘栗むいちゃいました- マスイジ ...自由詩58*05-5-18
はなうらない- ヤギ自由詩3*05-5-18
「_くるくる。_」- PULL.自由詩3*05-5-18
14行の朝- tonpekep自由詩4*05-5-17
モノクロームの窓辺から- 霜天自由詩805-5-17
空の割れた日- 霜天自由詩1405-5-17
太鼓橋- チアーヌ自由詩805-5-17
W- プテラノ ...自由詩5*05-5-17
早春- tonpekep自由詩5*05-5-16
尾のあるもの- 岡部淳太 ...自由詩11*05-5-15
花告げ人- ヤギ自由詩3*05-5-13
ハッピーバースデイ- tonpekep自由詩6*05-5-13

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