さくらがみたいのと
おまえは呟く
けれども
おまえの為に
こんな時期に
桜は咲いてくれないのです
ようちえんにいきたいの
とおまえは呟く
しかし幼稚園は日曜日に ....
あこがれは一番星の良きひかり
いかにはかなく夜が来ようと
人は行くランボオの詩を胸にだき
人いきれへと振り返りもせず
鳥は飛ぶただ啼きながらひたすらに
....
誰かと誰かが、キスをした。
だから、誰かがひとりぼっち。
誰かと誰かが、話してた。
だから、誰かが微笑んでた。
誰かと誰かが、見詰め合った。
だから、誰かが空を見た。
誰かと誰 ....
かみさまは
わたしを いつも 暗闇に
ぽつんと 独り 置いている
遠い記憶の{ルビ彼方=かなた}から
あの日響いた産声に
わたしが耳を澄ますよう
光りあふれる歓びに ....
言葉を呑み込むのも、言葉を吐き出すのも
なかなかに難しい
クラクションを鳴らせばきっと終わりだねさようならって何回言えた?
好きなものリストは危険 親指の少ない俺が魅かれてく首
「花冠」という名の車命遠くヘッドライトは壊れたままだ ....
電車に揺られて
ちゃんと見えない景色
この電車は
終点に着けば
もう一度
同じ線路を走る
あの駅で
降りるはずだったけど
もう
次の駅を降りる気もしないや
昨日は
もうやって ....
「誰か 助けて。」
の “誰か”に なるには
多忙なヒーローじゃ
間に合わないから
僕が
君の
そばにいるよ。
わたしの細胞が
半分寝息を立てています
そしてあなたは
その半分を優しく握る
あの薬も君も
成分が似てる事に気付いてニヤニヤ
そんな午後なんだ
半分が
優しさの午後
振り返った道には、
風と、
空と、
時間が、
流れていた。
秋の日のひかりあかるき白肌の若木のごとき人のわらへり
流れる雲
{ルビ生命=いのち}と重ね
涙する
君がそれをわからない
と言ってしまうことは
とても簡単なこと
でも
誰かが君にそれを
わからせようとする人がいることを
君はわからない
君がそれをやらない
と言ってしまうことは
....
どんなに難しい本を読んでいたとしても
喜怒哀楽
たった4文字に人のこころは捕われて
(それってほんとだよ
いつになったら大人になれるのかな
つまらないことに腹を立て
投げつけたことばの痛み ....
はい。創書日和についてです。
『創書日和。』って、最初はうちの大学の文芸部の冊子だったのです。で、もすこし詳しく話すと、うちの大学には文芸部が在りませんでした。なので、作りました。(笑)
....
紅く憂いに帯びた君
その紅い着物を丁寧に脱がせば
優しい色をした君の素肌を目にする
舐めればほんのり甘く
齧ればほんのりと苦く
双方の思いは交差したままに
僕らは時の流れに身を ....
☆赤黄茶で
染まる{ルビ小路=こみち}を走り抜け
香る匂いは青い秋風
★黒髪を
なびかせ走る君を見て
短く感じる長い道のり
☆後ろから
必死に走るあの{ルビ男=ひと}は ....
君にも
僕にも
言い訳は
あるのだけれど
すれ違いの
心
取り戻せないね
初めての誕生日は豪華にした
ケーキにお寿司に好きなものたくさん
うれしくて うれしくて
主役よりはしゃいで
凝りにこったパーティー
きょとんとするつぶらな瞳に映る
キャンドルの火
....
その指先から
放たれた熱に
目眩して
浮遊する
私もまた
ひとつの
季節なのだと
いずれは
白く
凍ってしまう
冬枯れの木のように
家を出て 寒空の下に 身を晒し
凍えて思う
もうかえろう
あの人が眩しく見えたのは
わたしが光に弱いだけで
あの人が美しく見えたのは
わたしが色彩に弱いだけで
あの人の言葉にクラクラしたのは
わたしの心が欠陥建築だったのであって
いえ
きっ ....
父去りて夏去りて今日ほどく紐
熱を捨て陽は降り急ぐ石の丘
涼やかな花には寄らぬ鳥と虫
触れるほど水はすばやく風深く
誰ぞ置く錆びし{ルビ ....
全てから自由
全てから喜び
全てに感謝
全てにお礼
全てに御免なさい。
全てに許して下さい。
全てにありがとう。
全てに涙する。
全ての人に笑顔
全ての人に合掌
全ての人に ....
女にふられたので、
正確にいうと、これから女にふられるので、
稚内へ行って死のうと思った。
なんで稚内かというと、
日本地図を広げてみると、
いちばん遠いところがワッカナイだったからだ。
....
幸せな日々を送りたい
あなたと
そして 他に何人かいたらいいな
そうだったらいいな
なんてかなわないかな
これはわがままなことですか
ただ幸せな人生を歩みたいだけ
夢をかなえたいだけ
....
一日が
24時間で足りる人の気持がわからない
駆け足は苦手なの
一服してる間にかわる日付
追い付けない
置き去ってももらえない
心が疲れて
何を見ても
何も見えない
誰にも教えられず
ただもどかしさだけが
ずっと残ってゆく
人として生まれてきたことが
悲しく思うけれど
人として生まれてきたことが
自分だけの運 ....
大丈夫だよ。
頑張れ。
愛 してるよ。
そんな 言 葉
君には必要ないと思うから
ただ
寄り添って
独り生きる君を
ただ ひたすら
見守っているよ
....
朝を知らせる空に、
ひっそり5本線かくれてた。
音符の影は見えなくて。
朝の静けさは、このせいだった。
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