生き残ったぼくらは
何か できるはず
亡き人の骨を慰めるため
ともに生きる人と歓ぶため
間違いを犯さずに
生きていようとつとめてきた
少なくとも
大きな間違いだけは
生後 という
言葉がある
生まれた 後
という意味だが
つまりはこの世に参入してからの
....
寒い冬の空果てない心と
かじかんだ手をこすりあわせる僕がいた
カチカチと腕時計の秒針がうるさく
すれ違う人たちが
全員僕のこと見て笑っているようにみえて
悔しくて走って逃 ....
大理石の{ルビ初心=うぶ}な冷たさに
灰色の空のもと青い花が咲いている
わたしは、
結果の過程であります
いま見ている景色
いま聞いている音色
いま今は
すくなくともわたし、
うた ....
菫が桜に嘆きます
私もあなたみたいに
空いっぱいに花を咲かせられたらいいのに
桜が菫に答えます
私もあなたみたいに
風に吹かれても散らない花びらが欲しいわ
月が太陽に嘆 ....
たった一人の人を
一億人の中から見つけ出して
めちゃめちゃ嬉しかったあたしは
たった一人の人が
いつかまた
一億人の中に埋もれてゆく
哀しみを知らな ....
ただ一度
抱き締められた
その腕は
遠い日の
引き潮のように
わたしを
つれていってしまいました
ここにいる
わたしは
こい を
しているのですか
こい を
してい ....
我らを照らすは月明かり
風も音もないその海は
われらの時間を止めるのであろう
我らを照らすは月明かり
下から見上げる朧桜は
われらの思考を止めるのであろう
我らを照らすは月明かり
....
かごめかごめ籠の中へと残されてさくらはひとり散っていきます
口惜しく散って逝くならあわれむも花いさぎよく嫉妬するのみ
たとえばと、たとえるものを探しても見つけられない春の終わりを
....
花曇りの空に舞う胡蝶の
その透きとおった翅を
欲しいと思う
やわらかく笑う
ということを覚えたのは
いつの頃だったろう
新しいピンヒールが
足に馴染まなくて
ア ....
この腕が
止まり木なのだと
いうあなた
飛び去る小鳥を
捕まえもせず
今はもう
止まり木なんて
いらないの
憩う日々より
愛が欲しくて
止まり木を
差し出す相手を
間違 ....
「触れていい?」
聞かずに触れる
おもむろに
あなたの足の
爪先の薔薇
眠れずに夜明けの足音聞きながら ナビの無い道 行く勇気だす
遠ざかる眩しき季節はもうこない 淡々とこなす 日常のわび
幼子の笑いし無垢の声を聞き 少しの安堵を灯して ....
桜土手通りの
ほんとうの季節
夜、春香を写しとる水面に
ひとの本性があばかれる
だから秘密は
誰にも知られないように
運命を
装い恋に
落ちた振り
落ちた時点で
運命だと知る
返歌
運命と
信じる君の
その笑顔
見つめて気付く
運命の恋
運命は
偶然 ....
春 雨 を
君 の 泪 と
勘 違 い
わたくしはなりたい あなたに
好きからはじめる花占い
かならず好きで終わるから
弘前のあなた 今年も綺麗に咲くのね
好き
嫌い
好き
嫌い
好き
幾度やっても ....
ぼくは詩人
言葉の数が少なくても
通じ合える気持ちが大切
今日もまた
朝の散歩をしていると
桜の木に出会いました
その木の枝には一枚の紙が
結ばれていました
ほどいて見 ....
ぼくは詩人
ほんの少し視点を変えるだけで
同じものがまったく違うものに見える
なかなかそれに気がつかないけれど
今日もまた
朝の散歩をしていると
カエルに出会いました
ぼ ....
今月末、女房の実家に墓参りに行く。
仕事の都合などで、もう三年ほど実家には帰っていない。
鹿児島なので、千葉からそう簡単に行けるところではない。
墓地は高台にある。
眼下にはきらき ....
わがまま暴君
好きな時にしたい事をやりたいだけ
毎日ガハハと笑うだけ笑って
疲れたら立派なベットで大いびき
農民達は重税に苦しみ
今日もまた何人か飢え死にを
兵士達は他国との戦争で傷つ ....
みきわめて いっせいに
ちらした そのわけの
まさにその ありかへ
りょうらんと はなを
おくって たむけとする
信号機、青になるまで待つ彼と、青になるまで待てない私。
おねえさん? いつの間に私「オンナノコ」卒業していったのだろう
間違いの電話で話す数十秒 小さな機械で繋がる他人
難しい言葉なんて必要ない
長ったらしい文章など何の意味も持たない
「好き。」
ただその言葉が聴きたかった
それだけで良かった
それを聴けばこの風も、空気も、見知らぬ他人も
無機質なコンクリ ....
一面に菜の花広がる河川敷
暮鳥の歌をひとりつぶやく
はなびらに光をいっぱい浴びながら
どこまで続く黄色い海よ
歩を進む
黄色い波をかきわけて
我が身よ輝く色に染まれ
みどりご ....
きっと、焦がれていたんだと思う。
それは決して、恋などではなくて、
ただ 純粋な、
羨望だったんだろう。
携帯電話は嫌い
鳴らない着信音
うるさいくらいの迷惑メール
仮面のようなディスプレイ
本心の見えない絵文字
携帯電話は嫌い
聞きたい人の声は
もう聞けないから
ひとりぼっち ....
散り逝く花が咲き乱れる花を恨めしげに見上げ
(おまえは未だ生きている)
....
一日中降ってた雨が
止みましたよ
あなたに降りつづいてる雨も
止みましたか
今度の週末に
散歩でも
してみませんか
作り笑いと
心にもない言葉が得意です
幸せなら文なんて書きません書けません
死ぬのなら泣きながら死にたいです
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