異常気象で
冬は春のふくよかさの中にあった
異常気象というのが寂しかった
親父が不正した金で
家族旅行をした思い出のようだった
からだはゆるむ
幸福であるかのよ ....
夕暮れの街へ帰る人は嬉しそう
オレンジ空の向こうで待っている あの人に
逢いに行くのだそうです
伊勢の南島町
漁師の友達の両親
おばさんは嫁いでから
一度も休みがない
その息子 親友 純 日本人 世界中を回って
ハワイにたどり着いた波乗り くらげに襲われて
....
何もできなかった自分なので
私は私に
何もしてあげられなかった
それでもその過去は
私の過去
何もできなかった過去であっても
大切にしておきたい
何もできない自分なので
私は私に
....
久しぶりの母からのメールは
「もうおとなりのうちの庭に梅が咲いたよ」だった
慣れぬメールをポツポツとうつ母の姿が浮かぶ
娘が梅の花に興味がないのは知っているはずなのに
伝えずにいられなかったの ....
ピンキーリングは幸運になれるのよ
そう言ってきみは嬉しそうに小指を揺らす
何か考え事をするときはいつもリングを触る癖
気づいてる?
こっそり何か隠しているときは
左手のリングを右手で ....
手はいつも、ポケットの中。
ケータイと手をつないだまま。
淋しがりや。
あったかい、あなたの手。
あったかい、こころ。
あったかい、コーヒー。
手をつなごうか。
{引用=誰も ....
暖房の使用削減目論見て日に10回のハグが義務化に
ハグ法がベビーラッシュを生みだして高齢社会を是正してゆく
ハグ法が生んだ人口爆発は地球温暖化に拍車かけ
三月に紫陽花 ....
さようなら 近くで聞こえた 遠い声
火をつける タバコの煙 目にしみた
夏空の 遠くで響く 入道雲
あの火花は 夢の欠片
両手に全てをかかえた誰かが
失くしてしまいたいと願った夢
あの火花は 愛の欠片
忘れあうことしか知らない二人の
儚い刹那の物語
綺麗だね 綺麗だね
あの花火
君もみ ....
君の手をとればよかった
そうやって差し出された手を
やさしく つつめばよかった
君の頭をなでればよかった
いつものように手を伸ばして
やさしく 触れればよかった
少しだけ そうした ....
冬の海 少し遅れて貴方の後を
今日旅立とう 今決めました
もう二度と会えない事を思いつつ
歩く砂浜言葉少なく
海の果て遠く離れた地を思う
如何して私たった独りで
きっともう忘れ ....
たとえ明日が見えなくとも
今日という日があれば
明日は必ずくる
明日は誰にもわからない
けれども
今日という日はそれぞれだから
明日という日もみな違う
同時にみなどこかつながっていて ....
逃げじゃない 前へ前へと進んでてひどく疲れたから休むだけ
なつかしい匂いに
ひたる冬、
寒さは
使い慣れたはずの指先に
疑いようも無いくらい
数をつのらせて
まもるべきが
すべて、に
なる
泣いてしまうことも
ねむ ....
優しさにぶらさがる
重なる星の巡り合わせに
ふたりだけの夜
ドブ板通りの古びたカウンターで
わたしをみつめる
瞳と
Never mind
歯並びの良い口元が闇に浮ぶ
迷路のような船底で ....
早く帰ろう。
夜が来るよ。
暗い、暗い闇に。
呑み込まれちゃうよ。
カラダもココロも。
変わっちゃうよ。
お家に帰ろ。
一緒に帰ろ。
図書室の隅で本を読むあの人を眺めて小さくため息
西日射す閉館1分前に交わす一瞬の視線
あの人が去った瞬間に嬉しくてガッツポーズ
よかった今日も会えた、と喜び噛みしめ振り返ったら
忘れ物を取りに ....
?.
日が沈むぜ
ウォッカの氷に
日が沈むぜ
おまえの鎖骨に
観覧車に
モップ犬に
道行く人に
カモメの声に
書くしかない
書くしかないんだ
おれたちこんなに ....
宇宙に終わりがないように
人の心にも終わりはないのです
ですから
自分で勝手に
終わらせないで下さい
風はいつでも吹くように
心も新しくなるのです
ですから
自分で勝手に
しまわ ....
わたしと付き合ったら
どんなひとでもしあわせになれるの。
お金がなくても
時間がなくても
しあわせな恋愛ができるの。
そんな方法、わたしはいっぱい知っているもの。
....
人生は分からないことだらけ。
未だに自分のことも分からない。
人間関係で痛い目を見て、泣いて、生きるのをやめたいと思った。
でも、出会いがあったから、
こうして生きて、そのひとに近づき ....
実を言うと俺は男の身体も好きだ
前も言ったっけ
そう言うとゲイやバイの奴らが集まってきそうだが
残念ながらその気はねえ
天国に連れてってやると色々誘われたりもしてたんだが
ツボをよく分か ....
何年か前の
母の日に
もらった花が
咲きました
大きく育った
カランコエ
わが家は毎日
母の日です
塾の講師になって二年
はじめから
教えられることなど
何一つなかったのかもしれない
今日も一人の生徒が
僕のもとを去ってゆく
「高校へ行ったら、此処へは戻ってくるな ....
初めはわずかな風でした
やさしい風は
そっと教えてくれました
春はそこに来ています
いつもとはどこか違う風でした
やわらかい風は
ふっと通り過ぎてゆきました
春はもう来ています
....
だいっきらい
強がって君に言う
だぁいすき
嫌みったらしく君に言う
なんとまあうらはらな
どれも本気なんてこもってないのに
いつも気持ちとうらはらがこぼれるの
こんな ....
せつないからため息をつくのだろうか
ため息をつくからせつなくなるのだろうか
その両方だと彼は言う
あの人に恋をしているのだろうか
恋がしたいだけなのだろうか
その両方だと彼女は言 ....
誰にも見られたくないから
急いで家に帰った
母さんが心配そうに声をかけた
でも
無視して階段を上がって行った
ドアノブをまわした
中には私だけの世界があった
そこにあるベットに滑 ....
私の本当の理想のタイプは
背が高くて格好良い人だけど
クラスでも地味で目立たない
あいつの事がなんだか気になる
私の本当の理想のタイプは
頼りがいのある人だけど
時には冷たく突き放す
....
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