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澱粉質は
白くて柔らかい
子持ちのセラミック。

あぁ、割れた卵の保管場所。
ざわめき始めるビニール袋。

カリの偽装が眠りにつく頃
新たな擬装の目覚めを見る。

未完成を刻む台所　.... 番になれなかった蝶々結びがひとつ。

咽の頭が
ひとつふたつ飛び出して
あてのない渇きを訴えている。

共に立ちえない辺の先が
行方知れずになりたいと訴えかけてきた。

叶わない全体　.... 皆が繋ぎ目だと言うから
もうあれは、繋ぎ目にしか見えません。

(裏方の方から)
意味の息が長すぎれば
舞台が切れる前に
大抵、役者の息が先に切れてしまうのです。

使い古しの台本も
　.... 強すぎた蛍光灯に、何度も頷くような夜。
加減をしらない前の自分を見た。
はちきれそうなことは
案外、頑丈にできているものだと知る。

例えば、膨らむものがあれば
縮むものがあったり。
慌　.... 物理に従っていた日記の
そのページの切れ端で
何処からか抜けていく空気を束ねて
物に埋もれている日々の中に
忍ばせ埋め込んでやる。

味わいは
いつだって知らん顔。

時間に裏切られ　.... 追加の勘定を弾ませて帰る還り道。
黒ずんだ木の隙間から
偽者のような、嘘のような小動物。

伺い知れないでいるのは
どことどこの
どちら様だろうか。

挨拶を証明するような時期は
と　.... 真っ白く巨大な雲に
薄くて淡いグレーの雲が
今にも食い千切られようとしていた。

止まっていることと
動いていることが
まるでわからなくなる。

ぼやけた真実が
確かな真実になったり　.... 札付きのポスト。
語れない物陰に隠れて遊ぶ夜。

コマ送りカラクリ人形の
差し入れを飲み込んで
心なしか
夜が明るくなった。

思い付きで
錆びにくい鉄のことは
錆びない鉄と呼ぶこ　.... 末広がりなクローバー。
支えの広がりは、図であるがゆえに必要。

日の目を見ない予測のために
はみ出しのところを、無理に曲げたのではありません。
こうやって事が二転三転する間には
はみ出し　.... 手元を離れた前葉体。
肩に乗せたハートの風船人形。

軽めの空気を含ませて
形いっぱいに想いを馳せてみる。
白ける一歩手前の緊迫が
青褪めてしまいそうになった。

平常に合わさるための　.... 雑草の背比べ。

(躍起になって草むしりの人)
切が無いのですけど
むしらないとあっという間ですからね。
それに、慣れてくると
楽しいもんですよ。

(時には寄り添って)
寄り処が、　.... 交互に点。
黒で点、
白で点、
黒で点を打ったつもりでも
白で点を打ったとも言えなくもないようです。

あぁこれではまるで
私が図に乗っているみたいじゃないですか。

(言い訳の図)　.... 部分を分けているのに
使いすぎた輪郭が火照りました。

(森は緑と言う人)
そうです
私は眺めていました。
緑の部分は、私にとっては森なのに
誰かが入ってきて
たまに緑が赤らむのです。　....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
同定の眼褪め- yuugao自由詩312-2-27
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