すべてのおすすめ
 
 
ふとおもう
そのときの
ふと、が
ひとなのだ

あきのこおろぎも
たちどまり
しょっかくをのばしたまま
ふと、をしてるのだ
ひとのしくみのように

ふとおもう
この ....
 
 
雨音の中に声が聞こえる
川のせせらぎの中にも声が聞こえる

やがてそれらは
おまえの声になって
わたしの隣に立っている

雨が止んだら歩いてゆこう

おまえは声を発しない ....
 
まだ顔を知らない
姉からの手紙が届く
意識だけの

わたしはまだ
返事が書けない
体を持たないから

真夜中
母に触れたがる
父を感じる
わたしの命のはじまり

いくつ ....
 
ひさしぶりに実家に帰ると
お父さんが
船になっていた

甲板には母がいて
いつものように洗濯物を干したり
いい匂いがしてくる
調理室で料理をつくるのも
やはり母だった

嫁い ....
 
そのひとの
エタニティという香水の
匂いが好きだった

あまい匂いがしていた
君といる時はいつまでも
永遠だと思っていた

エタニティは
永遠
という意味であることを
その ....
 
釣りは飽きてしまったようだ
さかながいないからしかたがない
父さんだけが夢中になって
往生際がわるかった

ふりむけば
木のベンチで息子がねむってる
一億年前から
そうしていたよ ....
 
せまい部屋の
小さな飯台をかこむ
家族がいる
いつもの朝だった

祖父はよく
僕のおかずを間違えて
食べた

だれも
気づかない
静かに人が食べる
音だけの
朝がつづい ....
虹のようなところに
キャベツが生えている

抽選でもれなく
誰でも食べることができた

今日はマリーという人が
当選した

まだ生まれたばかりだった
望月 ゆきさんの小川 葉さんおすすめリスト(8)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ふと- 小川 葉自由詩409-6-16
水の声- 小川 葉自由詩209-4-3
意識の手紙- 小川 葉自由詩509-3-14
- 小川 葉自由詩809-2-24
エタニティ- 小川 葉自由詩308-12-14
一億年前の休日- 小川 葉自由詩2008-11-2
暮らすように歌う- 小川 葉自由詩13*08-8-13
キャベツのしくみ- 小川 葉自由詩908-4-4

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する