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おばあちゃんがあけたドアは
いつもあきっぱなし
猫が入る
風が入る

お父さんは怒る
寒いと怒る
家族は怒る
閉めてと怒る

おばあちゃんには見えている
困る家族が
中にいる家 ....
カラスが秋をたべていた
山のぶどうをたべていた
私をみても驚かず
驚く私をみつめてた

秋風つめたく
カラスの背を撫でて

なぜか私が
身震いをする

ぶどう色した
秋をやきつ ....
わけもなく
おかあさん
と 叫びたいときがあり

私はどこへかえりたいのだろう
すべて夕焼けのせいと
いいわけをする
甘やかす
私に見せる
私のうらがわ
開けないドアの向こうに
なにがあるのだろう
開けないからこそ
それはそこにあると思う

そんな風に私は
期待をいつももっている

夜を少し
手のひらであたためながら
そっと朝にかえ ....
雲は
おおいそぎで手をつないでゆく
下では子供が
ゆっくりと転がしている/雪を

だるまになるまでそばにいたいよ
雲の塊
待っておくれよ

冬は
想いをカタチにできる季節
二段重 ....
私の夢が破裂して
遠い所にあるのを知った

私に黙ってわたしは
探しにゆこうとするだろう

私は私が欠けたことに気づいて
わたしに戻れと泣くだろう
早く戻れと泣くだろう

夕闇が
 ....
雨は洗い流さない
雨は塗りこめてゆく
だれかの思い出に私の想いを重ねるように
ヒフから冷たい記憶がはいりこむ

なくしてゆくことが生きてゆくこと
それは間違いないことなのに
宣告されるこ ....
祖母はいつだって母の跡を消そうと
黙ったまま手縫いの布で
家のあちらこちらを拭いてゆく

母は眉間に皺をよせて何も話さない
祖父は しんでしまった祖父は
なぜ遺影になって笑ってるんだろう
 ....
あけた窓から入る風
ふわりと浮かすカーテン
いたずらなのね私の
心 少し動く

まぶしい光りすぎて
ただ見つめるだけの
夏は 私にとって少し遠い存在

歓声はいつも遠くできこえていた ....
さみしがるのをやめにする
悲しんでばかりで雨がやまないから
しとしとしとしと空が暗いから

泣いてしまうのをやめにする
このままいくと目がとけて
海に流れてしまうから

あちらのほうか ....
どこにありますかあなたの心
脈打つ流れが心です

真っ暗な空に小さな指輪
のような星がひとつ
だれかの期待みたいな
小さな星がひとつ

失敗の歩に迷い
人の目に切り裂かれながら
ふ ....
知らないおうちで寝ました
おじさんと 
ひとっことも話さずに
暗い部屋で寝ました

天井のそばに
顔写真があって 目があって
こわかった
あれはだれ なんてどうでもいいけど
こわいな ....
雨の日の傘 最近は黒が多い気がするが
むしろささない人の群れの中
溶け込んでいるか不安な私

濡れて歩く自信がないので
傘さして 肩をすくめて歩きます
ななめに顔を隠しながら
午後まで続 ....
嘘をついてもいい気がします
音の無い夜
もちろん嘘はいけないことで
許さないでください

ちゃんと優しく騙しますから
騙されてみてください
罰なら明日の朝日の中で受けようと思います

 ....
雨がずっと降ってるから
詩なんて浮かばないんだよ
こんな夜は言葉だって
しめって重くなるばかり

春ってだけでしんきくさくなるというのに
この寒さで花も散ってしまった
遅咲きの桜もこの雨 ....
眠れないとあなたが泣くから
夜の外を探しにゆく
たらりと垂れた夜の糸口が
あるはずだからそれを探しにゆく

ほんとうはあなたのそばにいたくないから
せっぱつまった顔で でてきただけ
せめ ....
過ぎてゆくからいいんです 春
巡ってゆくからあるんです 風
またくる季節とおもうのですか
君に触れた景色

流れてゆくからあるのです 時
掴まえないからいいんです 夢
も一度見えるとおも ....
窓の外
つばめが鳴いているんだよ
夫婦揃って がやがやがやと

渡ってきたのか
帰ってきたのか
去年と同じ場所の巣へ

ぐちゃぐちゃうるさいつばめがいる

下が汚れるから出て行って ....
なにも持たずに生まれました
未来さえ
約束されずに

ほしくてほしくて泣きました
与えられると信じて

母でしょうか
父でしょうか
私を創ったひとは
私を抱いたでしょうか
夢をみ ....
古ぼけた湯飲みに乗り移った祖母が
あんたもええかげんにしいやと見つめる
ああ
そんな目でみんといて

欠けた茶碗は祖父だった
だいたいお前はお前はお前は
ええい
うるさいうるさい白いご ....
まだ生まれてきていない言葉を探した
生まれていないのだから
つくるしかないとおもった

見上げると桜が咲いていた

お前は私のこどもではない
桜がたしかに言った

私の記憶には桜があ ....
隣のうちの高校三年の息子が
看護師のおかあさんとバトミントンをしている
野球部だった息子は真っ黒な顔で
看護師のおかあさんは真っ白な顔だ

二人とも真剣な顔でバトミントンをしている
道の真 ....
猫がとなえる雨乞いの呪文
断りもなく春は重い
丸い肉球で世界を救う
そのとき僕はなにをしてるんだろう

花が咲いたと風が笑う
影がこっそり出かけてゆく
桃色のブーケをいっぱいつくる
黒 ....
mizunomadokaさんの朧月さんおすすめリスト(23)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
忘れ物おばあちゃん- 朧月自由詩317-4-14
山ぶとうとカラス- 朧月自由詩513-9-26
ゆうやけの裏側- 朧月自由詩212-3-25
孵化- 朧月自由詩9*12-3-24
ゆきだるま- 朧月自由詩411-1-16
わたし待ち- 朧月自由詩210-5-13
あちらがわの記憶- 朧月自由詩110-5-7
おんなの晩餐- 朧月自由詩410-5-6
遠くの夏- 朧月自由詩410-5-6
幸せの小鳥- 朧月自由詩410-5-4
空の指輪- 朧月自由詩510-5-2
再婚- 朧月自由詩110-4-27
雨降りお使い- 朧月自由詩310-4-27
嘘つき志願- 朧月自由詩510-4-25
涙雨- 朧月自由詩510-4-22
夜の糸口- 朧月自由詩610-4-21
循環- 朧月自由詩310-4-20
つばめがいる家- 朧月自由詩210-4-20
花吹雪- 朧月自由詩410-4-14
食事- 朧月自由詩210-4-12
春_ひいらり- 朧月自由詩410-4-11
進路指導- 朧月自由詩110-4-7
重い春のレクイエム- 朧月自由詩210-4-6

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