それと気づかせないくらい

ひそやかに雨が降る

フロントガラスに微かな水滴

ワイパーもいらないくらいに



夕暮れ時の街は

帰りを急ぐ車がせわしなく

まぶしいヘ ....
静かな夏休みが終わった


波の音や
山の木々の葉ずれの音
動物の鳴き声
テニスボールがぶつかる音
のんびりした鈍行の行く音
渓流のせせらぎ
それからなんだっけ
釣りをしているおじ ....
蝉は何て言っているのか?
やりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいやりたいって言ってる
路上とかの脇に植えてある木なんかの幹で、
あーもーまじやりたいやりたいやりたいやりたいやり ....
かなしみがとことこ
ひとりでにあるきだして

どこかとおい
うみにかえると
いいな


いとしさがふわふわ
かってにとんでいって

いつかどこかの
きみにとまれば
いいな ....
公園の芝生に腰を下ろして
君と他愛も無い話をしていると
右手の甲にそうっと蟻が這い上がる
私は無表情にその蟻を一瞥し
左手の親指の腹で静かに潰す

目の前には無限のような緑
足下は歩き慣 ....
こんな時代だから
タマゴを食べるしか
能がない

産みたてのタマゴ
ワンパック120円

落っことしても
割れないように
透明な容器に入り
買い物かごから
外を眺めている

 ....
不具の男が夏の夜に向けて
煙草の煙を吐き出している
誰かと繋がりたいと強く願いながら
それと同時に同じ位強く
誰かと繋がることを拒んでいる

携帯電話の点滅
そしてその振動する音
発光 ....
急坂を自転車で滑り降りながら
葉桜に見惚れていたら
視界がひっくり返って
廻ってた、ぐるぐると

マリア様はそれを
相変わらずな微笑で
見ていた。
真っ白な、
イエス様はずっと
 ....
夏はいつも消化されない、花、を、まとい、非常階段、の、やさしい螺旋のような、身体を締め付けるいくつかのものを、ていねい、に、緩め解きながら、ささやきは枯れながらもつづく。

これは出口なのか

 ....
ケータイなんて使わなくても
感性とテレパシーで出会えるさ

東京特許許可局局長
お前の許可なんてナシに

あのコとの
  電波つなぐ
    愛の装置
      発明したよ

 ....
朝靄の中
頼りない影を引いて
配達夫は世界の悲報を配るのに忙しい
昨日のキスは二人しか知らないこと

ベットに傾けようとしたとき
「今夜はいや。」と云った君の
声の湿度は僕の鼓膜しか知ら ....
空に白い爪あとひとつ
段々と色を変えてゆく空に
段々と浮き立ってくる
細くて白い爪あとひとつ


薄暮れてゆく空の下では
灯りをつけはじめた街
行き交う車のヘッドライト
テールラン ....
今日もまた欲望に負けました
自分の弱さをごまかして
見せかけの優しさにすがりました
自己嫌悪という快楽に
身を投げて

今日もまた失望に負けました
幸せそうな人を眺めては
この身を憂い ....
さかなにはさかなの
けものにはけものの
くらい、影があって
さかなにはさかなに
けものにはけものに
それぞれのくらしと
それぞれのねむりが

境い目の波に
夜の月明かり
揺 ....
ぼくの 内側には
ふたつのいろをした 
無数のコトバが はりついていて
ぼくは それを通して 
世界を みている
 
 ぼくのお弁当のスウプをみんなわらった
 カバンをぬらし ....
からだが どうん、まばたきしたときの
あのせかいが まっぷたつ から、ゆうぐれて
頭から 地球の中心に ぐん、と押されると
わたし、いつも きまって あやまってしまう
ごめんなさい、ごめんなさ ....
真夏の夜に
突然降り出したにわか雨
こんな夜は蒸し暑く
寝苦しいと決まっているのに
今夜は何故か寒気に包まれて
窓を開け放しては肌寒い程

雨は段々と激しさを増し
私の心を代弁するかの ....
遠い昔の夢を
忘れずに
追い続けてる
年老いた少年
いつ掴むかも
わからない夢

夢がいつか
叶うといいね
年老いた少女が
微笑む
きっと叶うよ
おとうとの写真
って
いつも
いまいくつだろ、とおもう


ろうそくに
火をつけて
手をあわせて
いまいくつなの、と聞くと


それよりも
ねえちゃん、はだかだよと言う

 ....
遠い世界のてのひらで
君は自由と笑う


熱を逃がさないように
風に切られないように

この世界の足元に
君はそろりと帰る


次の予告もしないまま
無駄な言葉を恥じた ....
あまりに懇願されるので
試しに小指を与えてみた
男は急いで口に運び
コクリと飲み込むと
生あたたかい求愛がわたしに届く
唾液に光った男の喉をうっとりと通りぬける
わたしの小指

満たさ ....
あいつはとても優しい
プラスチックの歯ブラシが風呂場で
ふいに落ちたときにおもうくらい
それくらいさみしい
大阪で

散乱する破片を踏んでみてから
それが言いたいことだと気付く
僕 ....
蝉の声がした

蝉さえ鳴かなければ
静かな午後に
少し涼しい風が
カーテンを揺らしていた

席は三つ
高校の三階の
準備室の埃っぽい匂いと
積み上げられた椅子
圧迫する教材

 ....
そこにも ここにも

からまりあった いのち

てをのばせば 

からだに ふれる

くさも きも 

さかなも けものも

あなたも わたしも


ほとばしるものを
 ....
誰も信じやしないだなんて
陳腐なセリフを吐いて酒
女なんていらないと強がって
タバコの煙で涙を誤魔化す

いつもの見飽きたフラッシュバック
ひたすらシャッフルする心の燃え滓
えへらえへら ....
電車に乗るどこかに連れて行かれる
たしかに
どこかに連れて行かれる電車には
ひどい恐怖があるとくに
闇の
なかを走り続ける地下鉄の
なかの蛍光灯
にぽっかりと照らしだされた人たちが
何 ....
母を見る
今日も
少し
年取ったようだ

年は
人から
何を取っていくんだろう

魂、みたいなもの?

何かが今日も
母から
少しずつ抜けてゆく
4歳のこどもを
正面から抱っこすると
つい4年ほど前には
お腹の中にいたことなど
信じられないほど大きい

わたしたちひとつだったはずなのに
分裂したね
さびしいけどもう元には戻れない ....
ずっとここに住んでいる
ここがどこなのか
わたしにはよくわからないけれど
アル日
ここに
白い服を着た
顔のない誰かが
わたしを連れてきてくれた
わたしの手を引いて

それからずっ ....
「俺って結構まじめなんだよ」
っていう男は多い
ほんとに多い
いったい何が言いたいのか
さっぱりわからない
心の中では
「へえー」と答えてるけど
別に言わない
繁華街のホテルを出た
 ....
服部 剛さんのおすすめリスト(3168)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
「_帰り道_」- 椎名自由詩3*04-9-9
静かな夏休みが終わった- チアーヌ自由詩1204-9-9
やりたがっている奴らを牢屋にぶちこんでしまえ- 馬野ミキ自由詩1304-9-9
とことこ- 松本 涼自由詩10*04-9-8
- 快晴自由詩8*04-9-7
いのち- あおば自由詩1*04-9-5
悲しい不思議- 快晴自由詩5*04-9-4
マリアの数だけ強くなれない。- かのこ自由詩2*04-9-3
そんなふうに夏が(仮題- あみ未詩・独白504-9-1
ケータイがトイレを泳いでも- 末吉剛士 ...自由詩104-9-1
朝刊- 窪ワタル自由詩18*04-8-27
「_空にかかる爪あと_」- 椎名自由詩2*04-8-19
夜明け- 快晴自由詩11*04-8-19
シルエット- いとう未詩・独白26*04-8-18
ボトル・ランゲージ- 汐見ハル自由詩8*04-8-17
ごらん、ゆうぐれる- みい自由詩68*04-8-16
にわか雨- 快晴自由詩6*04-8-15
- km自由詩204-8-15
はしょる、はやさ- みい未詩・独白47*04-8-15
歩道橋- 松本 涼自由詩4*04-8-13
美しき日々- 石畑由紀 ...自由詩3204-8-12
大阪で- 船田 仰自由詩1004-8-12
ヨゼミ- ねなぎ未詩・独白604-8-12
いのち- こむ自由詩3*04-8-11
最終電車- 快晴自由詩3*04-8-11
地下鉄- 高橋正英自由詩604-8-10
母を見る- まつお自由詩604-8-9
祭りのあと- チアーヌ自由詩1704-8-9
窓のある部屋- チアーヌ自由詩904-8-6
ドトールに行きたい- チアーヌ自由詩23*04-8-4

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