買った記憶もないのに
本棚に入っている本というものがある

まるで私の目を盗んで狡猾に忍び込んできた
小動物か何かのようだ
そしてそれは
小動物となることで
本としての役割を ....
少年ピエロがやってきて
今日もステージが始まるよ
ひとりぼっちは さようなら
空間を共有するんだ

ジャグリングにパントマイム
火とかも噴いちゃってさ
客もそこそこ集まっちゃってさ

 ....
砂糖黍畑を走るおさな子はいつかのわたし汗まで甘い




エメラルドグリーンは父がちゅら海を恋うる口ぐせ目じり細めて




「白百合は雑草だった」と言う父の故郷奄美は千キロ先に
 ....
見覚えのない住所から
冬の匂いの封筒は届き
記憶の引き出しから
銀のペイパーナイフと
あらん限りの想いの欠片とを
わたしは交互に取り出す


かさり、と開くと
月夜の薄明かりのなかで ....
目の前に広がっているこの海を
神秘的という言葉で片付ける
向こう側の世界なんて
想像する事しかできないから

こちら側では
とても小さな世界があって
誰が望んでいなくても
救いようもな ....
俺はラーメン屋でもチャーハンしか頼まない
その店がいくらラーメンをレコメンドしようがチャーハンしか頼まない
別にラーメンが嫌いなわけじゃないけど断じてチャーハンしか頼まない
ラーメン屋だって、メ ....
やりたいことがあるならば まず目標を定めて
自分の棚卸をしなさいと
本に書いてある
棚卸とは会計で使う言葉で
自分が何を受け取ったのか
自分が何を支払ったのか
自分の元手は何か
自分の返 ....
明日と書かれた本が
売られていました
中を開けることができないその本が
不思議と気になって
ふと買いました

明日と書かれた本を
買ってきました
中を開けてみるとその本は
不思議にも ....
意地の悪い赤信号に捕まって
またこの街の風に乗り損ねた
こんな時に君ならば
一体、何て言っただろうか

君が好きだった歌を聴いて
あの日の匂いは思い出せるのに
2人の時間は止まったままで ....
カフェに行きてえ お茶が飲みティー
でも代官山や三宿あたりのオッシャレーなカフェは
俺たちには高すぎる 精神的に高すぎる
お似合いのカフェを求めて 恥をかかない場所を求めて
俺たちは旅をした  ....
冷たい風が吹く
誰もいないススキ野原で
遠い音を聞いていた
はるか彼方から聞こえる
俗界からのメッセージは
幼い僕の心をとらえた
 遠くで車が行きかう音
 汽車の行く音
 夕方のチャイ ....
風船が
高い木の枝にひっかかり
君が
届かないって言って泣くから
わたし
よじ登って
取りに行ってきたのに

帰ってきたら
君はいないの

いつまで待っても
もう
取りに ....
時にいじめられるようになってから
ぼくはずっと生きる方法を考えていた
道ばたのカエルのように
いらない知識は全部捨てて
ぼくはこころで生きるために
こころには生きていて欲しいから
今日こそ ....
雨が止んだので
図書館に行きました
誰が書いたのか
忘れてしまいましたが
旅行記に読み耽っていたことは
覚えています

雨が止んだので
靴屋に行きました
どこの会社の製品なのか
覚 ....
あの方は死んでいるのですか?
眠っているのですか?

私はさっきから
何も身にまとわず
赤いスカーフを波打たせて

その中で軟体動物みたいに
なっているのです

私は人間の思考がで ....
さくらがみたいのと
おまえは呟く

けれども
おまえの為に
こんな時期に
桜は咲いてくれないのです




ようちえんにいきたいの
とおまえは呟く

しかし幼稚園は日曜日に ....
面接を何度も失敗しているうちに
僕は何もいえなくなってしまった
もう面接はこりごりだよ
面接官は人が聞かれたくないことを
きっと知っているんだ
くそったれ

泣いても笑っても
母親が一 ....
{ルビ石仏=せきぶつ}のこけむした肌が
しゃんわりと日に照らされて
青く反射している真昼すぎ
山山は遠く波打って青白くかすんでいる
地際にひとり
うっすらと真っすぐに立つからだ
ポシェット ....
このアパートに住み着いている猫の話では
世界はすでに終わってしまったらしい
猫は目を細めて悲しそうにしているが
世界がいつ始まったのかまでは教えてくれなかった

仕方がないさ、と猫は言う
 ....
     Ⅰ

小さな日だまり きらきらと
光のカーテン揺れている
小さな日だまり ゆらゆらと
そこだけ光の輪ができた
誰にも内緒教えない
あれは妖精の輪なんだよ
妖精たちが踊っている ....
もうすぐ寒くなるというのに
数人がかりで
髪の毛をぽんぽん抜き取って
大きな車に詰め込んで
あっという間に
丸刈りにされてしまった

みずみずしくふさふさだった
髪の毛がなくなって
 ....
子供の頃は
船乗りになりたかった
世界中を旅して
冒険して
人食い人種にとらわれて
奇跡の脱出
漂流して
魚食べて生きて
雨を集めて
さめを殺して
奇跡 ....
私にとって最大の敵は
近所の回転寿司屋である
あの店はいつもネタが豊富だから
私は妬んでいる
だが私はこの妬みをネタにして
あの店に倍返ししてやろうと思っている
あの店は「新鮮な海の幸」と ....
風ひとつ
赤い首輪の放浪者
立ち止まって後ろを振り返るのは
淋しさを断ち切るため

お行きよ お行きよ
赤い首輪の旅人よ
風は追い風 君の味方さ
淋しくなんかはないはず

お行きよ ....
小さな女の子が俺に
だじゃもん ちょうだいっていう
だじゃもん ほしいっていう
だじゃもん ねえ だじゃもん
だじゃもん ちょうだい
だじゃもん ほしい

そういわれ ....
遠く聞こえる虫の音は
遥か離れたふるさとを
頭の中の片隅に
思い浮かべる曲となる

遠く聞こえる虫の音は
深い眠りへ{ルビ誘=いざな}うも
頭の中の片隅に
響き続ける曲となる

遠 ....
真夜中 岸辺に泳ぎ寄る魚は
不吉なほど黒い


昼の海からは
想像もできないほど大きく
ものものしい動きをする


これは
寝静まつた陸に
少女をさらひにきた悪魔の影だ

 ....
朝顔の 露に張りつめた花びらは
美しい
しかし 弄れば弄るほど萎れていく
ダイヤは研けば研くほど
耀きをます


あなたはどちらが真に
美しいと思ふだらう
いや 野暮な問ひは止め ....
群れて咲く淋しがりやのコスモスは気ままな風にこころ揺らせて 湖の絵葉書が届いた

大して親しくなかった人からだけれど
きれいなので捨てられない

大して親しくなかったけれど
その人を思い出す
お互い積極的に話しかけていれば
きっといい友達になれ ....
服部 剛さんのおすすめリスト(3165)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
忘れられた本- 葉leaf自由詩17*06-11-5
少年ピエロ- 青山スイ自由詩906-11-4
父と奄美と追憶と- まほし短歌18*06-11-4
ベルベットの夜- 銀猫自由詩24*06-11-2
メリーゴーランド- 青山スイ自由詩1706-11-2
俺VS.ラーメン屋- 新守山ダ ...自由詩7*06-11-2
会計的な詩- イダヅカ ...自由詩6*06-11-2
明日と書かれた本- ぽえむ君自由詩10*06-11-1
ラフ・スケッチ- 快晴自由詩4*06-11-1
非カフェ民- 新守山ダ ...自由詩7*06-10-31
遠い音- 未有花自由詩18*06-10-30
わすれもの- とうどう ...自由詩14*06-10-30
夕照- yukimura自由詩9*06-10-29
雨が止んだので- ぽえむ君自由詩13*06-10-29
青い長椅子- 三条麗菜自由詩706-10-27
さくらはなぜさくの- 自由詩91*06-10-27
画伯の無情- 不老産兄 ...自由詩106-10-27
幾年(いくとせ)- こしごえ自由詩12*06-10-26
ブルードロップ- 青山スイ自由詩3006-10-25
金色の庭- 未有花自由詩15*06-10-25
今日は晴れだから- ぽえむ君自由詩9*06-10-21
船乗り- 水在らあ ...自由詩34*06-10-21
回転寿司と詩人- 新守山ダ ...自由詩806-10-18
- 未有花自由詩9*06-10-18
だじゃもん- 水在らあ ...自由詩34*06-10-18
遠く聞こえる虫の音は- ぽえむ君自由詩9*06-10-17
正義のパトロール- 杉菜 晃未詩・独白9*06-10-16
それは_あなたの中に- 杉菜 晃自由詩12*06-10-16
秋風- ゆりえ短歌5*06-10-15
少年- ふるる自由詩17*06-10-15

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