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奪われないので
今日もひとり分を生きた
果てのない風船の暗闇で
惑星の君が手をふっている
伸びる道は無限に存在し
いつでも繋がっていると同時に
いつでも一定の隔たりがあり
謎 ....
あれから2週間が経ったっていうのに
なぜいまも頭が膨れ上がってるのか
理由は自分でもわかっていて
そのうちのひとつは、トーキョー 打ち上げの席でもと子さんが話してた電車話が
私の旅路にふりかか ....
風がとてもつよいので
窓をしめて
新聞紙のうえで爪を切る
あれから、
手のひらを丸めるくせがついて
そのくせ伸びるのは
はやくて
パチン、パチンパチ、ン、
的をはずれ
飛び散 ....
書いては消し、
書いては、
消し、
夜 、
に書いた手紙は朝にもういちど読みかえしてみよといいます、
雪は残らずとけてしまった、私は雑 ....
どんなに荒れ狂っても
静けさを壊すことはできない
どんな爆音も
静けさの中にあってこそ鳴り響くもの
指で耳をふさぐと
聴こえてくるものは なに
流れやまない肉体のせせら ....
十六歳だった
終わったあと
ひとつになったんだね、と囁かれ
雑誌の読みすぎだとおもった
このベッドの下に隠れてるなにかかしら、とか
制服がしわしわになっちゃった、とか
私ははじめてで ....
君は
よわくて
その選択は正しい
うまく隠れすぎて、呻く
君の声が聞こえたときには遅かったのだね、そして
そうさせたのはたぶん私だ
君は
わがままで
その選択は正しい
魔 ....
本当の入り口はどこだったのか
わかったのは
いつだったろう
どこまで上昇しても
融点はなく
波はひきかえしてゆく
そうやって
のまれても、のまれても
打ち上げられるしか
なか ....
小石がはねた
みっつめのところで
沈んでいった
それはそれは
穏やかに
すこし左右にゆれながら
底を目指して
落ちてゆく
水面に
たくさんの輪を残して
さような ....
皮膚を、
へだてているのは同じではないか、その
頂へ
ゆっくりと
のぼりつめるさま
あるいは
交わってなにひとつ溶け合わない、交わりは
交わりのまま皮膚の
上にしんしんと塗布
さ ....
あまりに懇願されるので
試しに小指を与えてみた
男は急いで口に運び
コクリと飲み込むと
生あたたかい求愛がわたしに届く
唾液に光った男の喉をうっとりと通りぬける
わたしの小指
満たさ ....
先週の午後
雨と一緒に
隣の男が降った
最上階に住んでいるとそれだけで
いつでも飛び下りなさい、と
手招きされているような気がするので
荷物が重たくなった時などは
ベランダに近づ ....
信号を無視してあらゆる交差点を渡った 緩慢な自殺未遂もことごとく失敗に終わり
裁縫バサミで刺した腕の傷も今はもうほとんど目立たない
つながれた大型犬が吠える それにつられて隣の家の
つな ....
世界は
もっと不思議なままでよかったのに
虹の七色
逃げ水
姿見
知ってしまった全てが
恨めしい
君よ
その背中を覆う漆黒は
僕の夜だ
初めに与えたのは君のほう ....
二ヶ月ぶりに会って
しばらく動けなくなるくらいのセックスをしたあと
夕方にゆっくりと起きだして
二人でシャワーをあびた
あなたのマンションのユニットバスは
浴槽がとても小さくて
ど ....
深夜、男友達から『お前のことずっと上海してた』と電話。ひどく
驚き、『ごめんなさい』とだけ応えて電話を切る。自分の言動を振
り返り、しばらく彼には会わないでおこうと決める。図らずも点と
点 ....
視界に広がるこれまでが
あまりに深いので
私たちはすくみながら頂に立ち
いつの間にか手を繋いでいた
あの層を一枚一枚剥がしてゆけば
私たちがいつか手放した大切なものに
また会え ....
ビートルズの曲は
たいていタイトル部分しか
歌詞がわからなくて
あとはみんなホニャラ〜とごまかして歌う
これ日本の法則
で終わろうとしたテレビ側が
最後にインタビューしたのは
く ....
いつものことだけれど
早々に月がやってきたので
まだ授業は始まらないわよ、と
太陽に聞こえないように
こっそり耳うちした
けれど
待つのは嫌いじゃないから、と
頭をぽりぽりかきなが ....
北海道の地方都市では
量販店はひたすら郊外型になってしまって
駐車場は平地で2000台収容
回転式のエントランスに
何カ所にも設置されたエスカレーター
天井は高くて空気もよくて
新宿のビッ ....
並木道に
誰かの日傘が忘れられているのを見つけ
持ち主の名前がなかったので
失敬することにした
けれど自転車のかごに引っ掛けて
ペダルをこぎだしたそばから
日傘は陽を浴びて匂いたち
....
台所で玉子を割り
箸で溶いて
フライパンでバターとからめた
食卓であなたと向かい合い
それを口にふくんだ時 はじめて
涙が溢れてきた
(お前も卵にはなれなかったのだね)
....
時々
理由もないのに ふと
立ち止まりたくなる
その時
そこには
透明な人の透明な碑があって
私たちは
それとは知らぬまま
刻まれた言葉を
心の指先でなぞっている
急に泣きたくなっ ....
熱海といわれても
有名な温泉地という以外
実はなにも知らないのだった
このお題、絶対残るよなと思いつつ (※)
毎週書きつぶしていったけれどやはり残りつつあって
途方にくれながら飛行機で ....
その本を手に取るたびに
同じページばかり開いていたから
今では机に置くだけで
パラパラと そこへたどり着く
私の心の傾きが
そのまま しおりになっている
服部 剛さんの石畑由紀子さんおすすめリスト
(25)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
サン/アローン
-
石畑由紀 ...
自由詩
36*
08-10-4
トーキョー/10min.
-
石畑由紀 ...
自由詩
30*
08-7-29
風がつよい日
-
石畑由紀 ...
自由詩
6*
08-7-2
ひかり
-
石畑由紀 ...
自由詩
22*
08-4-21
静けさの中の
-
石畑由紀 ...
自由詩
8*
08-1-16
ひとつひとり
-
石畑由紀 ...
自由詩
33
07-12-30
道
-
石畑由紀 ...
自由詩
8*
07-12-4
岸
-
石畑由紀 ...
自由詩
12
07-10-17
無題
-
石畑由紀 ...
自由詩
14*
07-10-10
体温
-
石畑由紀 ...
自由詩
15
06-2-1
美しき日々
-
石畑由紀 ...
自由詩
32
04-8-12
朝のこない団地
-
石畑由紀 ...
自由詩
12
04-8-1
あの頃
-
石畑由紀 ...
自由詩
19*
04-6-15
夜
-
石畑由紀 ...
自由詩
18
04-6-10
足
-
石畑由紀 ...
自由詩
23
04-5-12
上海された
-
石畑由紀 ...
自由詩
57*
04-5-3
グランドキャニオン
-
石畑由紀 ...
自由詩
15
04-3-29
ビートルズ
-
石畑由紀 ...
未詩・独白
14
04-3-25
真昼の月
-
石畑由紀 ...
自由詩
9
04-2-20
イトーヨーカドー
-
石畑由紀 ...
自由詩
12
04-2-18
緑の日々
-
石畑由紀 ...
自由詩
24
04-2-3
月のもの
-
石畑由紀 ...
自由詩
13
04-1-24
墓碑銘
-
石畑由紀 ...
自由詩
6
04-1-24
熱海
-
石畑由紀 ...
自由詩
16*
04-1-23
しおり
-
石畑由紀 ...
自由詩
27
04-1-22
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