夜店で買った
金魚が死んだ
汚れた水には住めないと
金魚が住める綺麗な水に
私は二度と戻れない
他者の言葉に傷ついて
赤い涙を流すから
金魚の住めない水になる
他者の心の物差しで貴方の ....
 軒下に掛けられた鉢植えを
 風が巻いた
 アスファルトの上に敷物をして
 わたしたちは寝そべった
 あなたの腕に敷物の痕が残っていた
 日曜日
 時間もまた渦巻型をしている
 飲みかけ ....
宵の衣の澄む空に
水を含んだ
  月浮かぶ
果てを映したせせらぎに
火照る裸体を浸します
夢に染まった
  つめたさが
しずかに狂って微笑した
(すわ)
終りにそなえて 花が咲く
「永遠など何処にもないの・・・」
そう 叫んで
そう 泣いた君が
酷く僕の心を締め付ける
手を伸ばせば届く距離なのに
こんなにも遠い 君の心は

「君が永遠だと感じた瞬間は
      ....
彩るうたを{ルビ口遊=くちずさ}む

こんな命があるかしら
{ルビ水=み}の{ルビ面=も}に蝶が浮いている
ちらともせずに浮いている

こんな命があるかしら
あすを知りえず浮いている
 ....
私は海になる
ただひとり あなたのために私は
自分を分解して個体の部分をすべてぬき取り
液体だけで構成された海になる
父になることしか出来ない性の宿命
それでもかまわず
私は母のような海に ....
底ひ無く
心 沈む
みあげれば あおい闇

青ざめてゆく風のなか
声も無く笑った

雨の夢は白らかに咲く
虹のもと影ろふ立ち姿

底ひ無く
心 沈む
みあげれば あおい闇

 ....
「引越しするので手伝ってください」

久しぶりの幼馴染からのメールを見て
行くとあらかた荷物は片付いていたのに
ただ
アルバムや卒業文集が
ダンボールのわきに積み上げられていて
それが手 ....
不幸になりたいとおもっている人が本当に不幸になったらそれは幸せになっちゃうんだ。
今日絶対忘れたくない言葉。
不幸になりたいっておもって生きてた?
でも世の中の人はみんな不幸を願っても幸福になる ....
努力するなんてばかみたい

とあなたは言いました

でも私は

努力する人が好きなんです

ひたむきさは

けっしてむだではないんです

知らない顔して見守っていたいんです
 ....
どことなくストレス加減の昼休み
冷たい珈琲に浮かんだ氷を
ストローの先でつついたら
猫みみのかたちの小さな生きものが
ちょこりと顔を出した


頭痛の道連れに
こんな小粋な錯覚が訪れる ....
三つの茶碗が二つになり
よそおう手も男の手になり
食膳に向かって
私は父と向き合って
鍋をつつく

鍋の中から菩薩様が出てきて
食卓にこぼれた汁を布巾で拭ってくれた

父と私は一瞬黙 ....
冷め切った路地に
泡沫の玩具が舞って
寒さ堪えて歩く僕の
肩に弾けて消えていった

子供達の無邪気さと
自分の卑しさとを比べ
小さく息を吐いて
無造作に首を振る

涙が出た訳じゃな ....
戦後の娼婦きどりで
緑地に黒い花模様のワンピース
軍服みたいなコートを羽織って
男物の
赤茶けたウエスタンブーツは
歩くのに適していない

意固地に引きずる

産婦人科の
ある種 ....
頬を追い越してゆく風と
手招きをするような
まばゆい光

目指すべき方角は一つだと信じて疑わず
出口へと向かって
足を運んでいたつもりだった


不思議だね
振り返ることは敗北では ....
蝋燭の
仄かに灯した明かりだけで
読みたい物語がある


閉ざされた雪山の麓の
貧しい村の物語

痩せた土壌では穀物も育たず
日照りの夏と実らぬ秋を経て
魂の芯まで凍える冬を迎 ....
春までの道のりを
手探りするきみの指で
うたは束の間、白く結晶する

凍れる河と
色褪せた山並みと
特急列車の行方を挟み
わたしの前で野分の一陣はわらう


今日も約束の書けぬ手紙 ....
欲しいものが手に入らないと
やっぱ寂しい


下を向いて歩く冬の街角は
何だか寒々しいな


もうすぐクリスマスだし
賑やかに感じる街角を
ポケットに手を入れて歩く


何も ....
思い通りに喋れない

言葉が言葉になりきれずに
まるで蛹みたいにうずくまっている

戸惑いや迷いが
細い糸のようにからまって
いつしか自分自身を閉じ込める

繭になる

吐き出さ ....
 このところ、久しぶりにジャクソン・ブラウンの歌を聴き返している。知らない人のために少し説明すると、ジャクソン・ブラウンは、一九七〇年代初めにレコード・デビューしたアメリカのシンガー・ソングライターで .... まちのしろすぎるまがりかど
生成りのきせつののりしろに
ひざをかかえて
ゆきかうひとを見ている

デパートの屋上から
しずかにピアノが落ちてきた
うまく音が出せなかったせいだろう
ひと ....
その中で 支度をする

なお、ひかる
くるしいまばたきに
ゆびのすきまからあふれ
染みを
のこして






あの日
髪をきってほしいと言った
初冬だった
あさひがの ....
静電気が怖い、怖い、私の手の平の保湿から
握られた硬貨がするり と逃走しては
自販機の隙間へ乾燥を求めて サヨナラします。


コイン投入口は私の指先から消え去った
お金の代わりに水分 ....
肌をすべる泡が灰色に変わりはじめ
見下げて
乳房から続く白い曲線や
つま先の綺麗な花色に
絶望する

口紅を塗らないのは
ちいさな爪を伸ばさないのは
この隙間を
みつけてほしいんだと ....
呼ぶ声は誰のために
呼ぶ声は誰のために
遠くから来た人は家を建てた
終(ついえ)の住み処に
なるとは知らずに


往く人は誰のために
往く人は誰のために
墓碑に添えられたコップ
 ....
母が癌で去って六日目に父が倒れた。
病名は白血病だった。

父は門限や勉強に、容赦しなかったので一時確執のような物も
生まれた事も有り頑固で頭の固い父だと思っていた。

その父が入院したの ....
魚達が僕を見ている


ここはどこ!?


苦しくない冷たくない


海流に運ばれて


あてもなく


真っ暗だ…


発光魚の光で


淡く ....
全然、

上手に泣けない
上手に笑えない
上手に話せない

上手に愛せない

だから
君に傘をさして
あげる

君がぬれないように
上手にさして
あげる
庇から零れた一滴
微かな時間を奪われて
誰も気付かぬ苦笑い
皮肉を孕んで頬濡らす

眼鏡に張り付く七色が
淀みを儚く映し出す
娼婦の囁く愛の歌
路上に輝くガラスの破片

雨音と詠う ....
夜を忘れたら月は太陽になるかしらと君
かしら 凛とした語気が受話器の楕円に沿ってひびく
夫婦なんて空気みたいなものらしいよ
の 君からの応答 螺旋を逆に辿るために
どんな言い訳もオヨビデナイ  ....
服部 剛さんのおすすめリスト(3168)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
心の物差し- ひろよ自由詩6*05-12-1
日曜日- アシタバ自由詩305-11-30
終の季節(ついのきせつ)- こしごえ自由詩16*05-11-30
永遠- eris自由詩2*05-11-27
波紋- こしごえ自由詩16*05-11-26
海になる- 岡部淳太 ...自由詩10*05-11-25
空想う- こしごえ自由詩14*05-11-25
この街を去ってゆく君へ- ベンジャ ...自由詩9*05-11-24
しあわせってなに?- 自由詩405-11-24
そんな言葉は- ナオ未詩・独白4*05-11-23
クリオネ- 銀猫自由詩16*05-11-23
二人の膳- けんご自由詩805-11-23
シャボン玉- 松本 卓 ...自由詩5*05-11-23
演出- かや自由詩4*05-11-22
壁画- 千波 一 ...自由詩24*05-11-22
冬物語- 落合朱美自由詩14*05-11-20
六花のうた- 銀猫自由詩19*05-11-20
上を向いて歩きたい- 恋月 ぴ ...自由詩14*05-11-20
言葉が蝶のように- ベンジャ ...自由詩12*05-11-20
ナイーヴな歌・普通の歌(ジャクソン・ブラウンの歌に絡めて)- 岡部淳太 ...散文(批評 ...7*05-11-19
もう神様のためにしか歌わない- ZUZU自由詩4+05-11-19
立冬に_ひかり- はな 自由詩17*05-11-19
ホットドリンクを買いにゆく。- 千月 話 ...自由詩9*05-11-19
浴室- かや自由詩12*05-11-18
Far_song- 大村 浩 ...自由詩11*05-11-18
回想- しらいし ...散文(批評 ...14*05-11-18
盲目の魚の為のソネット- たかよし自由詩105-11-18
- 043BLUE自由詩605-11-18
温い雨- 松本 卓 ...自由詩3*05-11-18
きみと別れると決めた夜の覚え書き- 窪ワタル自由詩705-11-18

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