片足を曳いて
空を登る
これは頂上から下げる予定の頭
導く、斜陽は赤く、大きく
目を伏せる、花は白く、不気味に
大きく
わたしを
きみを
祝福して
大きく散るだろう花の学術名を手探っ ....
俺はお前が買ったCDだ
お前が一度聴いただけで「買って損した」と判断したCDだ
待ってくれ 俺を中古屋に持って行かないでくれ
もう一度俺を聴いてくれ いや何度も聴いてくれ
何かのBGMでもいい ....
黄昏色の空の果て
ひとりっきりの帰り道
誰を待っていたのだろう
誰を探していたのだろう
電信柱の長い影
淋しいようと風の吹く

黄昏色の空の果て
家路をいそぐ鳥の群れ
どこへ行くとい ....
商売女の膝で眠る
彼女は19歳
大人びた手つきで
僕の髪を撫でる

これまでの
どんな女性よりも
優しく

まるで
ビリー・ホリディの
歌声みたいに

時々僕の髪をつまむ
 ....
人の生を、単純な線にしてみる
すべての線が、平行に走り、交わることはない
それが孤独
すべての人が、もって生まれたもの
人は、人として生まれた
幾千の星が持つ固有のベクトルに似て、
すべて ....
疲れ果てて
色褪せた
繁華街の朝を通り抜け

ガラガラの電車の
ドアのすぐ側の席に座り
手すりに頭を預けたまま
揺られる

 満員電車とすれ違うたび
 何かが足りないような
 そ ....
空から
落ちた日のことを
おぼえていない


海を
ながめることを海として
その浅きをのがれる
すべにおぼれる


太陽はもう
ことばではないけれど
確かにぬくもる
 ....
遮光瓶をのぞくと
オイルが少しと
後悔がいっぱい見えました

私は窓を開けて
フタをとった瓶を掌にのせ
太陽に差し出しました

ほんのひととき
りんごのような香りが
漂って消えまし ....
生きるんだ とにかく生きるんだ
生きるっていいことだよな 違うとは言わせねえぞ
希望も絶望もちっぽけなことでとにかく生きてりゃいいんだ
生きることは俺の可能性だ
生きることは現実じゃない 生き ....
暗闇に指を伸ばして
知ろうとしている
指先が暖かく湿る
聞こえるのは、ピアノだけ

鳴いている
泣いている
うまく言えない
でも大好きだよ

ピアノのトリルのような ....
{画像=080722004625.jpg}

飛べ 飛べ
おれよ 飛べ

まっしぐらに 飛べ
何も考えずに 飛べ

踏み切って 滞空する時間に
脳裏をめぐる 想いは
展開の素早さに ....
結果が重要なのではない
そこに至るまでの過程が
もっとも
重要
なんだ

一足ごとに
アスファルト踏みつけるたびにそこから
名前のない生命がうまれて
燃えながら
 ....
わたし、さかな

あなたの前では息もできない
それは言いすぎかもしれない

だけど夜になると
淋しさを呼吸するわたしは
誰でもない一匹のさかなになって

どこまでも
きっと、どこま ....
「いらっしゃい。よく来たね。」
今日もわたしは道先案内人

地図なんてないってのに
この先に君の求めているゴールがあるのかって?
いいよいいよ教えてあげる

心配ないよ
怖くないよ
 ....
一日が終わっていく
きょうは
1/150億年の一日
ちいさな一日

僕の一日は乾いていた
びしょ濡れだった人もいるだろう
途中で息絶えた人もいるだろう
寝過して飛ばしてしまった
 ....
裏木戸を開けると
ひぐらしがないている
あの木の下
薄暗い桜の木の下で


闇間に鼻緒が見えている
そり返った白い足の指が
細い脛が折れそうにのびて
あの時もひぐらしがないていた
 ....
マジにミラクルがもうすぐそこをとおるのがわかる

おれたちは
どこに浮かび上がり、
どこに染み込んでいくんだろう

真昼のみずあび
世界で一番きれいな
ひかりのうでが砂をい ....
それは、あまりにも失いがたかったのですが
みずいろの中で
其の風がひとり花占いをしていたので
とても寂しく思ったのを覚えています。


花は
時にわたしのなかを駆け巡ると
 ....
さようなら、
がこぼれたときに
ついた足跡が泣いている様で

ダンボールから、のぞく
空の目は
ただ無色の息を吐いていた



寄ってらっしゃい
見てらっしゃい

時間に置い ....
国道を南下すると
海がひらける
それは
わかっているつもりだった
潮の香りがしている
目を細めて見つめている

+

波打ち際で
砂をかく
砂をかくと
掘り起こされてしまう
 ....
春を待つ草花みたいな瞳が
曇りガラス越しの
雨の季節みたく擦れていく
渇いた心を刺激する
はっか飴の匂いも
氷が融け尽くした甘いジュースみたく
紙タバコに薄れて解けてゆく
どうした?
 ....
雑踏のあちこちに
発生する
ポップな電子音

それぞれの手のひらの中
ぽろぽろと
カラフルな想いをつかまえる

まるでゼリービーンズのよう
人工着色料かけた
ねじれた言葉が小窓にな ....
 なつの朝に
くりかえしくりかえし
泣きながら、うまれる
声と声と声が
遠くの地球
むこうにしろいくも
横ばいに漂う

 わたしたち
くりかえし生まれて
体操して
朝の匂い
 ....
室内灯の明りを落とし
明日の為にと目を閉じて
今週は何を片付けようかと
算段を繰り返している

かつては夢を見ない夜が嫌いだった
意識が途切れてから数秒後には
当たり前の朝を迎えていたか ....
なにひとつ 同じでいることのできない私が
潮に洗われている
洗われているのは 海なのか 私なのか 

あなたの口ったら おさかなみたいに うごいて
「ほら みてごらん海蛍だよ」と、教えてくれ ....
愛が散りばめられて
夜空に幾千の祈りをしたら
ロマンティックパレット
魔法陣を描いて
エンジェルは踊り狂う
 
坂道の反射のせいで
黄昏色の猫
オレンヂの教会
焼けただれたマリア
 ....
ハンミョウは美しい夏の昆虫である
近づくと少し離れた場所に素早く飛び立ち
ミチオシエとも呼ばれている
あの美しく光る背中は
すべてを突き通すような夏の日差しこそふさわしい

その子がいなく ....
カレラの帰りを待ち侘びていると
折に触れ
かわいいカレを思い出し涙する

深みどりの遊歩道を彷徨っていると
じーーっと 蝉が沸いて 瞬き
静寂に聞き入る痩せた頬をカレラが撫でる
足は地を ....
小さな塵が蒸気を集めて
やがて雨になっておちてくるように

僕の小さな悲しみを
あなたが優しくくるんでくれるから

ほら

こんな簡単に泣けるのを
僕は雨のせいにしている
砂を
体中の空いてる
穴に詰めていく
埋め立てた人工の砂浜の
ほつれたぬいぐるみが
さみしそうに息をしている
「あなたのコドモを産むよ」
と笑い
雨上がりの
草いきれで肺一杯にして
 ....
服部 剛さんのおすすめリスト(3168)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
投身- 伊月りさ自由詩28*08-9-20
CD取扱上の注意- 新守山ダ ...自由詩808-9-19
黄昏色の空の果て- 未有花自由詩27*08-9-16
月が消えた後に- Porter自由詩10*08-9-14
海面上昇5- rabbitfighte ...自由詩15*08-9-8
夏の終わりという駅で- 皆月 零 ...自由詩18*08-9-3
かなしい理由- 千波 一 ...自由詩24+*08-8-30
ローマンカモミール- 木葉 揺自由詩5*08-8-29
生きるマニア- 新守山ダ ...自由詩1+08-8-26
cresc.(_渡_ひろこ_/_rabbitfighter_ ...- rabbitfighte ...自由詩23*08-8-26
飛べよ_おれ- beebee自由詩1308-8-24
プロセス- モリマサ ...自由詩1108-8-23
わたし、さかな- タマムシ自由詩27*08-8-22
道先案内人- 桃色イル ...自由詩208-8-20
1/150億年の一日- 乱太郎自由詩22*08-8-19
日暮れの家- 石瀬琳々自由詩26*08-8-19
宝石- モリマサ ...自由詩1708-8-16
ふたりで旅を- こばんね ...自由詩7*08-8-15
ごあいさつ- こばんね ...自由詩15*08-8-14
海のアルバム- 佐野権太自由詩17*08-8-13
元気出せ。- 梓ゆい自由詩408-8-12
ゼリービーンズ- 渡 ひろ ...自由詩21*08-8-11
なつの朝- 唐草フウ自由詩16*08-8-11
夢を見ないで眠りたい- 松本 卓 ...自由詩408-8-11
敬虔な生き物- るるりら自由詩8*08-8-10
さらば長崎- ゆうさく自由詩2*08-8-10
それから- 服部聖一自由詩208-8-10
夏の背中- ましろ自由詩2*08-8-8
「優しい雨」- ベンジャ ...自由詩18*08-8-7
水のための夜- モリマサ ...自由詩3708-8-5

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106