丸い円を描いて ととととって 黒猫が通りを横切った
ナゼか猫は、いつも視界から視界の端へ擦り抜けていく
彼女は、特に変わったところなどなかった
特に変わったところがないなんていう人は
ほん ....
そうなんだ
不思議と体の部位だけ
乳白のマニキュアの指先だったり
下唇のそりかえった膨らみだったり
追いかけてみると
暗闇になった
そうして砂漠さ
暑くはない
砂漠はやっぱり暑くないと ....
建築現場の鉄骨が
空の重さに耐えている

昼下がり
子供たちがホースで虹をつくる
二階のベランダから身を乗り出す猫
視線の先には
鳥が羽を休めている

鉄骨が発する低い唸り声が
体 ....
水も飲まず
GAMEに耽って
夕方
肩の痙攣が止まらなくなったら
世界の肉をしゃぶりに行く
丸めた汗臭い服を構わず羽織って
液晶に浸かった神経を
引っこぬいて


ものも言わず ....
レールの上に立ち尽くせば
ただ一人取り残されて
進む道さえ分からずに
もがくだけ体力は奪われていく

小さな幸せを夢見ていた
多くを望みはしなかった
けれどレールの上では誰もが
競うこ ....
じーちゃんは 耳が遠い
ばーちゃんは 歯がなくて発音が悪い

二人の会話は
何度も聞き直し
何度も言い直し
互いの顔を
くっつけるように近づいて
可愛らしくて
仲がいい

ばーち ....
ひとつの認識から始まる憂鬱
鶏が鳴く
もう朝である
月を背後に負った者は
木の幹の太さを計測して
空にまで届かない溜息を吐く
星の下につぶされた者は
動かない時計を見つめて
色のない繰 ....
混沌の中に
夜はある
夜の中には数多の息が
凍りついたまま存在していて
人々はその下で
ぶざまな眠りを眠っている
君は
やがて忘れ去られる
それが君の運命である
目的を持たない淋しい ....
風来の四季が如何なるものか


玉響に滲む光

何人をも詠わせる薫風

筑紫恋しい蝉法師の鳴く声

月冴ゆる日に舞い散り踊る紙吹雪


詠い人を饒舌にさせる風月よ

其れよ ....
一月の風が過ぎ去った頃
空を迷って辿り着いた木の実が
夜を探していました

まだ
日暮れ前の鳥たちが並んで飛んでいる
公園の歩道には誰かが落としたハンカチが
あと少しで浮こうとしています ....
オバサン 
       檮瀬チカ
朝 ラッシュ時の改札をくぐり抜け
列車の扉を開くのを待ちかまえて
飛び込んでゆくのを
不器用に追いかけ押されながら
乗り込んだ朝
列車のつり革につかま ....
指先でつまんで
そのあとどうするの?

まさか捨てたりしないよね

脇役は最後まで残っても
結局脇役で
だけどその場面を彩るのには必要なんだ

パセリ
緑色のアクセント

僕が ....
花は美しく
どんな世界をも完成させます
花は清く
失った物の美しさを
思わせるようです

花は明日枯れるので
一層美しくありたいのでしょうか
その
脅えるように開いたつぼみは
わた ....
   喜びは天まで昇り
   はじけて消えた

   哀しみは砂漠の水を
   補給できずに

   怒りは津波を起こし
   人身家屋をうばった

   楽しみはいま文字がつづれる ....
あなたの子供は駈けていきました
あなたの急を知らせに
道の向こうの
そのまた向こうまで
私が知らない間に
他の多くの大人たちが
それぞれの世界の片隅で
何も変えられないでいる間に
あな ....
あのね、母さんこの犬ね
父さんも母さんもいないのよ
1人ぼっちで暮らしているの

あのね、母さんこの猫ね
足を怪我してうごけない

小さな子犬や、仔猫たち
みんな母さん見つかって
ち ....
年を重ねるごとに
また一つ新しい痛みを覚えて
段々と臆病になっていく
諦めることにも慣れた
この頃は

ただ抱きしめてくれる腕を探して
他愛もない嘘だけを積み上げる
砂で作った城のよう ....
そうして
僕らのこれまでの順路を
紙の上に書き出してみる
その上に雲なんか浮かべたりして
無駄に力を入れて笑ってみたり




過ぎ去ったあとで
自然に昔話ができれば
それはそれ ....
陽が落ちる
葉が落ちる
その中に埋もれて
誰かの手が落ちている
手首から先を見事に切り離されて
隠れるように静かに余生を送っている
枯れた手の来歴は誰も知らない
気ままな散歩の途中で見つ ....
神様、私貴方がいてくれて本当にうれしい
私の可能性は自分だけでは見いだす事が出来ず
私の限界は手に触れる程近くにある
私の思考には制限があり、明日の事すら予期できず
通り過ぎて来た過去にすら捕 ....
ことん こと   ことこと
ぱち かたんたん たん
泪  で濡れなさいといったから
雨 に打たれてみた ざあざあ
  染み が 広がってく


刻んで刻んで食べる作業を繰 ....
地面を打つ雨の音

ぽつぽつと ぽつぽつと

惜しむように奏でられる水上の音楽

とつとつと とつとつと

長雨の予感 ほわんと浮かび去る吐息
硝子の向こう まどかに映える懐かしい ....
呼び鈴が鳴る
お届けものです、と言っている

(僕はおりません)
(僕はここにおりません)

あきらめて走り去ったあと
郵便受けの不在通知をつかんで
電話する

何時頃いらっしゃい ....
げんかいがしりたくて。
とんでみた。
ありったけみんなで。
ぶっとんでみた。

あのむこうにはとどかなかったけれど、
あのむこうへはとべなかったけれど、
ぼくはとんだ。
と ....
                    159時 @ハト通信

あれちで
あなをほっているおとこがいました
とてもふかいあなでした
ちしつがくしゃがやってきて
ここのちかすいはかれてし ....
おおきくいきをすいこんで
少しずつ、大きくなっていく
何かをひとつ手にするたびに
少しずつ削られていくとして
今ポケットの中で
残されているもの


ひかりが、まぶしい
冬の午後
 ....
嗚呼 もう夜明けだ
囀りが聴こえはじめる頃なら淡色でいいよ
鳥達が遊びに行ってしまった頃はもう耐えられない 瞳が痛い
希望は痛みだ

嗚呼 また日が傾き始めた
囀りが聴こえはじめ ....
ぷうわり、ぷん
ぷうわり、ぷん

君はシャボン玉のことをこう呼ぶ
膨らんで飛んでゆくさまが
ぷうわり で
弾けて消えるさまが
ぷん なのだろう

ぷうわり、ぷん
ぷうわり、ぷん
 ....
歯車になってグルグル回る 休みなく回る
僕だけ止まるわけにはいかないよ 壊れてしまう
カラダは動いてるんだし そこに立ち尽くす意味はあるのか

錆びついて駄目なとき お腹が減ったとき
遠い昔 ....
夜の空気は光を磨くので
光も鳴るように笑います
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