9月6日と、今日が
僕の誕生日です

誕生日なんて
年に一度あれば充分だけれど
ふえたら、ふえたで
うれしいものですね


あんたさぁ
いっつも いっつも
死にたい、死にたい っ ....
摩擦子音+母音の
「す」
を発音する時の
舌先をすり抜ける息の
すがすがしさが好き

破裂子音+母音の
「き」
を発音する時の
喉の奥で突き放す息の
いさぎよさが好き

「すき ....
夕暮れの通りで
僕は見る。
長い影を引き摺った
車椅子に乗った老人を

中折れ帽をかぶって
ブルゾンを着込んだ老人は
車椅子に毅然と座ったまま
一点を見つめている。

横顔には深く ....
ある日、俺は黒い小さな舞台からこう告げたのだ
「肉まんは友達」
すると一人の偉大な詩人が俺に歩み寄り
そこから俺のポエトリーロードが始まった
言葉を愛するさまざまな人たちに出会った
 ....
 
 
不安な気持ちでたまらない、と
夜、入院している父から電話があったので
病院まで行く
今日はリハビリ頑張りすぎて疲れちゃったんだね
そう言って落ち着くまで父の頭を撫でる

その帰 ....
今年の夏 失った夏
今年の夏休みは雨が多かった
言葉に出来ずにケジメをつけた
テメーに言われたかねえよ

南東北 海猫が鳴く日本三景、宮城・松島で
雨の中、奥の細道を歩いてる
今頃、芭蕉 ....
地上の路地では
クリスマスをとうに過ぎたというのに
3軒の家で
電飾をちかちか灯しつづけている

1軒の家は青白くひかり
1軒の家は橙色にひかり
1軒の家はジグザグに光らされて

屋 ....
LIVE is my LIFE, LIVE of LIFE...

俺って 俺って ビッグマウス
何するにせよ 結果なんて
残せないから 面倒臭くて
何もする気がしねえ…
でも 世の中が  ....
道の端(はし)にいる僕の上を
季節が素通りし、
時間が頭上を通り過ぎる

そんな僕が立ち止まると
道の反対側には君がいる。
こちら側には僕がいて
反対側には君がいる。

僕の代りに反 ....
わたしたち、結婚しました
うす桃色の踊るような文字と
着物姿で微笑みあう男女の写真


はがきを持つ指の腹から
じわりじわりとあったかさが
組織の中まで浸透してくる
温度の正体をはっき ....
愛がやるせないときは
夢を見ればいい
夢がやりきれないときは
音楽を聴けばいい
音楽に疲れてしまったら
女の子に
カワイイ女の子に電話してみようか
愛がやるせないときは
 ....
 演台に
 原稿用紙を広げ
 子どもたちは声の限りに叫ぶ


「笑顔の
あふれる町にしませんか」


「あなたの近くに
寂しがっている人や
弱っている人はいませんか」
 ....
ユーフラテス川
という川の名前が
何故か印象から消えないのは
ユーラシア
ユグドラシル
など
ユから始まる名前が
好きだから
なのかもしれない
もし世界がユから始まるなら
僕はなん ....
季節外れの神社に
十歳の僕と親父が歩いてゆく
親父は何もしゃべらない
僕も黙ってついて行く
参道の階段には銀杏の葉
黄色い黄色い石の道
段々を上って一息入れる
親父の肺は一つしかない。
 ....
無知な人たち、と
父の生家に唾を吐き
母が消えた
時の区分は夏、そして
秋にも依然、消えていた

秋の再来
消えている母
九月は母の誕生月
父はきちんと知っていた
本日、九月の二十 ....
 
 
川がある
命の川だ
ありもしなかった
そこをいつからか
川が流れている

今そこにしかない
川を見て
見届けている
私がいる

うすぐらい部屋の隅で ....
軽快なピアノの音にのって
人の優しさが風に舞う
海辺の部屋は明るい光と
鼻をくすぐる潮の匂い
遠く望める水平線に
白いヨットといかついコンテナ
そのまま外海に流れるのか
二艘とも海の彼方 ....
地球の公転軌道がほんのわずかずつ
ずれていることを憂うガリレオの
思いを想い過ぎて
抑うつ気味になった僕は
バナナがいいと聞いて
毎朝食べるようになった

いつか太陽の手をはなれ
地球 ....
今日も現場で草むしりをした
なぜ草むしりをするのかを上司に聞いたところ
みっともないからだそうだ
お客さんが来たときにみっともないからだそうだ
アメリカやフランス発で
雑草の効果的な生か ....
明日を30回数えた午後
空からたくさんのきのこがふってきました
私はそれをとてもきれいだとおもいました

きのこは
隣に住んでいたハイカラなおじさんを連れて行きました
私はおじさんはもう見 ....
3分間で出来上がるカップ麺はあるけれど

3分間で出来上がる世界など存在はしないだろつ

もしそんなものが存在していたら

もうインスタントワールドは

たちまち売れてみんなが神になる ....
届かないと思っていた扉の取っ手は
いつの間にか腰の位置になっていた


背が伸びて視野が広がる
遮っていたものに追いつき追い越し
世界の大きさに少しずつゆびが触れる


もうすっかり ....
子供が蹴りあうボールのように
想う度に僕らは不器用に
必死にそれを届けあう


色 形 音 感触 重さ 揺らぎ

届くとき
その全てが僕の思惑とはまるで
違うものだろう


そ ....
海月が波に流されて浜辺へ打ち寄せられた
今年も何かが終わってゆく
めぐりめぐる喪失の流れ

ぶよぶよとした透明な塊は
逢瀬と誕生の名残り

てのひらに白い貝殻をのせ
息吹の痕跡を確かめ ....
忘れた景色のことは
もう、分からないから
私を追うのなら
出発は
最終列車がいい

戻るつもりのない時間帯に
その街を出てきたことだけは
今もまだ
覚えているから
どう ....
おまえは自分でかわいらしいなどと思ってはいなかった。
まわりはかわいいという
しかし、おまえは自分が不細工と
信じていておどおどしていた。
幼稚園からの帰り道
手をつなぐ同級生がわずらわ ....
 
 
 
【残】



 蛹は繭の中でドロドロに溶けて

 美しい蝶になる夢を見ながら

 自らの身体を壊して新しい形にするの。



 やがて夏になり  ....
いつかあたりまえのことを美しい言葉で書くことが叶うのだろうか
いつか美しいものをそのまま提示して成り立つ詩が書けるだろうか

ほんとうは人生の意味を掴みたくてたまらないのに
ほんとうは美しいも ....
待ってろよ もう少し待ってろよ
お前の世界を一瞬で変えるような
言葉を持っていくから待ってろよ
生きてろよ とりあえず生きてろよ
お前の肩の力が思いっきり抜けるような
最高の一発ギャグを持っ ....
生まれた家の前 
坂の途中に
おそろしく大きな石の門が
その中に白い木造洋館

年老いた医者のいる医院で
診察室の窓枠は
白塗り木の窓枠
窓の外には枇杷の木が…
枇杷の葉が風に揺れて ....
服部 剛さんのおすすめリスト(3165)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
誕生の日- 鈴木陽一 ...自由詩8*09-10-7
「す」+「き」- nonya自由詩20*09-10-5
車椅子- ……とあ ...自由詩15*09-10-1
鋼鉄のポエトリーロード- 新守山ダ ...自由詩509-9-28
ブランコ- たもつ自由詩3509-9-26
海猫の詩(うた)- TASKE携帯写真+ ...209-9-23
イルミナシオン- tomtom_poem自由詩209-9-20
ビッグマウス- TASKE自由詩209-9-17
道の端- ……とあ ...自由詩11*09-9-17
ハレルヤ- あ。自由詩21*09-9-16
左耳- フミタケ自由詩7*09-9-14
子どもの宝- 千波 一 ...自由詩10+*09-9-13
もし世界がユから始まるなら- 瑠王自由詩11*09-9-9
代々木八幡- ……とあ ...自由詩17*09-9-4
初秋の対峙- 伊月りさ自由詩19+*09-9-4
台風一過- 小川 葉自由詩409-9-1
黄昏のラグタイム- ……とあ ...自由詩12*09-8-30
祝福- within自由詩18*09-8-26
グリーングラス- 馬野ミキ自由詩1009-8-25
放浪g- ゆるこ自由詩909-8-24
インスタントワールド- こめ自由詩1509-8-24
わたしのうた- あ。自由詩24*09-8-20
ボール- 松本 涼自由詩109-8-19
いつか子宮に還る日に- within自由詩24*09-8-17
ワンダーラスト- 山中 烏 ...自由詩9*09-8-17
三歳のおまえ- ……とあ ...自由詩13*09-8-11
- 綾瀬たか ...自由詩309-8-11
あたりまえの詩/美しい詩- kauz ...自由詩14*09-8-8
本気の冗談- 新守山ダ ...自由詩609-8-7
びわの木- ……とあ ...自由詩15*09-8-5

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