さくら かんざし
あかねの 鼻緒

ねむりの いわおに 
腰かけ
仰ぐ 


ちり ち り りん
金魚の尾ひれが 
風鈴を蹴る

ちり ち り りん
黄色の帯と 
左手 
 ....
楽園の夢を見た
この世界ではいま
それが必要だから

まず
都市計画の話を
人間の楽園の話をしよう

ペブルビーチ
サンドビーチ
エプコットビーチ

椅子に座って
話をしよう ....
湿った風が吹く朝に
君は薄い火を灯した幹から両手を離す


種の保存の掟は果たせたのだろうか
君の生き方は純粋で幸せだったのだろうか
最後は雲の切れ目から青空が見えたのだろうか


 ....
いま
星の下で
明日のために
今日の色を決める
走りぬける
全力疾走の快感
それが俺を
白い荒野の上に立たせている
時には多大な収穫を
時には多大な疲労を
もたらす荒野
その謎の ....
少女の頃の恋は夏とともに
終わってしまうものなの
その恋は
秋は嫌いなんだよって言った
彼の夏休みの一部であって
砂浜の足跡みたいなもん
それでも馬鹿みたいに
求めあった身体には
きっ ....
あなたのいない       空       白       を、日々うめる努力をしています。
もう、慣れました。     空が      白く      雪で染まってから随分たったので。
昨日は眠 ....
いつもいつも
私の傍らにあったもの。

いつもいつも
私を見守ってくれたもの。

でもね
この日だけは違うんだ。



見えなくたって
そこにあるのだよ。

見えないだけで ....
浴衣着て髪をゆって会いにゆきたい

慣れない下駄は足をきりきりひずませ

夏の暑さが心地よくなる

柔らかい心が潰れてきりきり悲鳴あげて


あの日一人で見上げた橋桁の花火
 ....
羽音だと思ってたら
薄布のカーテンをふるわせて
飛びたいよう、と
窓が
泣いていた

わたしがあんまり
窓の目で
空を見るから

ガラスの表情は
いつのまにか、曇って
月の形に ....
サフラン色の吐息をつめた
紙風船に
虚空の稚児は
灰色の笑みを浮かべている

道なりに歩いていると
小さな星がすすり泣いていたので
モザイク柄の
傘をさしてあげた

陰った景色は
 ....
ふと声をかけてみた
その外国人は
「ロマンスカー?」
と言って
少し笑った
新宿駅西口で

そうなんですよ日本には
ロマンスカーがあるんです
ロマンスカーはみんなを乗せて
ロマンス ....
夜店で釣ってきた金魚を庭先で
バケツに放して
しゃがんで
じっと見入る
窓からのあかり
空からのあかり
遠くに響く祭り囃子
黒い自分の影

しゃがんで見ている子供の私
その一点の風 ....
輪郭だけをのこしたまま
あのひとがいなくなってしまったので
いつまでもわたしは
ひとりと半分のからだで過ごしている


明かりの消えた部屋で ひとり
アルコールランプに、火を点ける
ゆ ....
か細いわらの詩人が
明るい月の下
カバと話した

「僕の詩を読んでくれよ。
これが僕の他愛ないけれど、
たった一度の人生なんだ」

カバは当惑しながら読もうとするのだけれど
ちんぷん ....
早朝、大阪へ帰る友達を見送った後
まだ静かな町のドトール
似合わない主婦が一人
普通にゴンチチとかせつなくて
カフェラテも苦い

友達の後姿、自分と重なって
今年の夏さようなら
確信ゆ ....
     散乱する格子らに
     畏まって居られないらしく
     文字達が泳いでいる
     水族館にしては蒸し暑いし
     少しも苦しくない
     もともと肺呼吸がとくい ....
檸檬

光る檸檬が
見ていたかった

まだ
ナイフを入れてはいけない

その酸味が
私を殺すから

そして
いつしか
レモンが衰えて
光らなくなる

そのとき
はじめ ....
君の
悲しみが

夏の夕立だったら
いいのに

なんて
ボクは、
無責任で


開けっ放しの
窓際に

飲みかけの
ソーダ水

、と
読みかけの
本が

 ....
ポラロイドカメラで
港の夕焼けを閉じ込めた

一瞬の空を
たった1枚の写真に収めようなんて
我ながら
驕ってみたものだけれど
その1枚は確かに
僕の指先で

月にも負けず輝き続けて ....
空が割れて
夏で満たされたプールで
泳いでいる
さかなのアンテナで
誰とも触れることなく、すり抜けて
泳いでいる
すれちがう誰もさようならをうたわない


体の中心がどこなのか
わ ....
ふうせんのように
いっぱい いっぱい
つまっていて
ぷつりと
あながあくと
ただの
そとのかわ いちまいに
なります

だれかが いってます
だれも だれも いない
あなたがいれば
それでいい
それだけでいい
綺麗な服も
地位も
名誉も
いらない
色褪せた服でいい
どこにでもいる
だたの人でいい
あなたがいれば
いい
もうそれだけで
いい ....
瞳を閉じれば 海が聴こえる
心はいつでも航海したまま・・・

瞳を閉じれば 田園が見える
心はいつも旅に出たきり・・・

瞳を閉じれば 街の雑踏のなか
心はいつも出会いを待って ....
  
  わたしの中に森が生まれたとき
  その枝は音もなく広げられた
  指先から胸へと続く水脈に
  細く流れてゆく愛と
  時おり流れを乱す悲しみ



  わたしを立ち止まら ....
そのまっさらな唇は
薄い紅でもひいたよう
朝早くに咲いた
朝顔のようでもあり
清々しい匂いがして
上下に絶え間なく動くものだから
相槌を打つのも忘れ眺めている
鈴が歌ってるみたいに ....
なかなか
おとこのこであることがやめられない
じぶんが
ばらばらだからかな?
おとこのこの
のこりかすがもえくすぶっている
たぶん
おんなのこがもえるのとは
ちがうにおいがするはずだ
 ....
もう少し近くで
聴かせてください
微熱の片すみに降りそそぐ
この音の連なりが 唄であるのなら

夏の底
透けた木の葉を揺らす
あるかなしかの風
古ぼけた木のベンチに
ゆっくりと
時 ....
吐き出した 恥ずかしさ
投げ付けた 恥ずかしさ

まるで貴女の乳房を吸ったような
あの 恥ずかしさ

僕は
「いつの間にか」
という言葉を

今朝 知りました


えぐりだし ....
帰ってくるよ
夏が帰ってくるよ
この火で埋められた季節に
死者たちが帰ってくるよ



ただ白いだけの変な鳥がいます。暑い夏の日差しを受けて、きらきらとその翼が輝いています。飛んでいる ....
暑いのに起きられない
体から噴出す汗で
寝巻きもベッドも布団も
何もかもびしょびしょ
電話が鳴っても
知らない
チャイムが鳴っても
知らない
そんな
一人の部屋で

夜も昼も
 ....
服部 剛さんのおすすめリスト(3168)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
献花- 千波 一 ...自由詩43*05-8-29
都市計画/楽園- カワグチ ...自由詩14*05-8-28
空蝉- しらいし ...自由詩15*05-8-27
直観の疾走者- 岡部淳太 ...自由詩5*05-8-27
鵠沼橋- 芳賀梨花 ...自由詩4*05-8-26
空白- ふるる自由詩23*05-8-25
新月- 有紗自由詩6*05-8-24
夏の予感- 自由詩12*05-8-24
夜を抱きしめる- なつ自由詩12*05-8-22
失恋- こしごえ自由詩29*05-8-22
ロマンスカーの幽霊- チアーヌ自由詩25*05-8-22
小石- ふるる自由詩18*05-8-21
透明な宿題- 望月 ゆ ...自由詩65+*05-8-20
上弦の月の下で- けんご自由詩9*05-8-19
朝のポエム- 木葉 揺未詩・独白7*05-8-18
泳げない八月十六日_(即興)- 窪ワタル自由詩12+*05-8-17
檸檬- 蒼木りん未詩・独白705-8-16
ある夏、夕立- 043BLUE自由詩9+05-8-16
ポラロイドカメラ- 士狼(銀)自由詩10*05-8-15
満水の夏- 望月 ゆ ...自由詩37*05-8-15
ふうせん- こむ自由詩2*05-8-14
あなたへ- 小倉 夢 ...自由詩105-8-13
心象風景- 藤倉けい自由詩705-8-12
森の風景- 嘉野千尋自由詩36*05-8-12
眠り歌- LEO自由詩3*05-8-11
よんでいる- 石川和広未詩・独白9*05-8-11
夏の底- なつ自由詩9*05-8-10
恥ずかしさ- 小鳥遊儚自由詩205-8-10
帰ってくる夏- 岡部淳太 ...自由詩16*05-8-9
夢ばかり見ていた- チアーヌ自由詩905-8-9

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106