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三つの茶碗が二つになり
よそおう手も男の手になり
食膳に向かって
私は父と向き合って
鍋をつつく
鍋の中から菩薩様が出てきて
食卓にこぼれた汁を布巾で拭ってくれた
父と私は一瞬黙 ....
木の葉が水面に舞い
遠い街の音楽隊が通りを行く時
私の想いはそこはかとなく乱れ
思わずイギリスの賛美歌を口ずさむ
耳を凝らし密かに求める主の言葉
祈りの後に祈りを重ね
右であろうか 左 ....
か細いわらの詩人が
明るい月の下
カバと話した
「僕の詩を読んでくれよ。
これが僕の他愛ないけれど、
たった一度の人生なんだ」
カバは当惑しながら読もうとするのだけれど
ちんぷん ....