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二度三度、こぼしながら集める言葉の欠片
十字路で迷いながらも行く文字の茂る荒野
周回遅れでも楽しく作っていく余白の白さ
年がら年中字ばかり追ってて楽しい?うん
おばかだから変な詩ばかり書く ....
子どもだからと置いていかれた
それでもそっと覗いて見ていた
あなたと私
繋がらないまま黙っていた
想像していたよりも良かった
でも と言い淀んで
私とあなた

すぐに来るからねとうなず ....
随分と明け暮れた
袖が長くなった
言葉は短く
体毛は薄く白く
はかないものに近づいていく

そんな母に高齢の魔女たちが詰め寄り
うらみつらみの思い出話に花は咲かずに散りしきる
というよ ....
{画像=170702213809.jpg}{画像=170702115037.jpg} 干からびたあたまの中で声
が、き、こえ、る、
どよう
丑の日
今日
からは

湯呑
電話

抹茶
あじ

反則技
かけて
ごらん
なさい
よせよ

だっと走る
 ....
花束をもらったのは
もう随分前のことだ
大きくて赤い
松明のような花そのあかりが
次第に痩せて暗くなっていくのが
寂しかった

怪我をして入院中
病室まで訪ねて
炎のような花束をくれ ....
電車はもう乗り終えた
飴の袋もからっぽ
歩き出す
足元の道はごつごつしている
日の光は花や木にばかり当たっている
ような気がする
水が飲みたい
と思った矢先に
湧き水の立て札
山深く ....
夏の午後 影は濃く
姿勢の正しいあなた
まっすぐにねむる
貝殻のボタン
ひとつ失ったまま

くんと伸ばしたつま先から
夏が逃げてゆく
砂がはらりと落ちる
そして落ち続ける

傾い ....
新しい人が来たので
かじかんだ指を暖めていた子は
背中をまるめてそっと
席を立った

それは
あまりにも静かに行われたので
だれかが席を立ち
新しい人が座ったことに
だれも気づかなか ....
ゆうろさん料理をしましたか
ええ、しましたよ
左手 お野菜洗ったので冷えてあかい
右手 あついお鍋を見ていたのでももいろ
今日はどこで
小鳥の巣箱よ
小さなやかんに小さなお鍋
風邪ひいた ....
もしもここに
うつくしい空き箱があったなら
お風呂のように入って
外を眺めよう
風の吹く
外はやさしいように見える
口笛も吹こう
あの懐かしい歌

箱の片隅には
ヒイラギが落ちてい ....
全てを飲み込んで許し
傷つけ吐き出す


片足がほろんでいる男の
肘にぶら下がる女

際限なくせばまり風にうずまく砂は
常に何かを形作ろうとし瞬間
走るように崩れ去り
うめきすら ....
駅へ向かう道すがら
はいいろをした四本足の生き物が
とぼとぼと歩いていた

(   )駅では
列車が遅れていることをみんな知っていて
でも
みんな口をつぐんでいた

恋人たちは
別 ....
酔っ払って
海岸に
遠くの音
ひずみの向こう
波は立ったまま
立っている

寒いのは
恋人を連れていないから
あたたかい手を差し伸べる人を

遅くまで起きていても
誰も叱らない ....
校長先生のお話は
いつもとても長く
生徒が一人、二人と崩れてゆく

背筋を真っ直ぐ伸ばしたまま
音もなく倒れ
そのまま影となる

「これで、校長先生のお話を終わります」
その瞬間
 ....

から病んで臥せっていたはずの姉さんが這い出てきた
北の海はすっごく寒かったんだから
カラカラと寂しい音が喉からして
手で青を掴んできたわあんた青が好きだったでしょう
ショウの途中で姉さん ....
夏の
夜が
激しさを増し
ぼくは
水が欲しかった
とても

海水浴
波に
持ち上げられて
足がもうつかない場所へ
つま先に虚無が触れ
頭上には
目を閉じても赤い
太陽

 ....
ちいさい頃
留守番の夕暮れ時
椅子の下だけが安全な場所で
  顔が出たら溺れてしまう
  足が出たら喰われてしまう
と思いこんでいた

入学式前
ランドセルを背負ってみたら
ランドセ ....
詩において、「死」とはいかなるものなのだろうか。あるいは「生」は?
視聴者を引きつける手段としての「死への恐怖」「死んだらこうなる」というものは、メディアに数多くあり、利用されている。ドラマを盛り上 ....
風景の細胞を
ピンセットでつまんでいく
ひとつずつ

はつかねずみの
白さの雲
実験された
はつかねずみの

電動ではない
ツバメ
電動ではないのに
背中にスイッチ
オン/オ ....
ベストオブにんじん色に選ばれた

「おめでとうございます!!!
あなたは、ベストオブにんじん色に選ばれました!!!」

という電話がかかってきたから間違いはない

学校へ行くと友達が
 ....
り                              束
飾     アクテシオン                   花
羽                              の ....
ああごめんなさい
あたくしといたしましたことが
ひどくうろこむしてしまい
大変お見苦しゅうございましょう

うなじのあたりから
せなかまでがもう
ひどくうろこむしてしまい
はがしても、 ....
蜂蜜のような青さで、と誰かが言ったので何となく納得した。最近は何となく納得することが多い。空は蜂蜜のような青さでとろりとろりと甘いもの好きな子供たちを誘うのだそうだ。それから耳。耳たぶが際限なく広がっ .... 久々にハラピンの所へ行くと
焚き火をしている
煙がもくもくと空に消えていく

声をかけると
慌てて後ろに隠したものがある
あれはまさか
原稿用紙

ふざけんなよ
俺はハラピンを怒鳴 ....
{引用=街}
街は
灰色にかじかんで
遠くを見る


{引用=鳥}
丹念に編み込まれた
木々のレエス
鳥が壊す


{引用=画廊}
画廊の扉は
今日も閉じられて
あの絵も ....
あのクエスチョンマークのような雲は
描いたの
ひみつのゆびが

あの子の涙は
ぬぐったの
ひみつのゆびが

涙でちょっとしょっぱくなったから
海で洗ったら
もっとしょっぱくなった
 ....
湖の絵葉書が届いた

大して親しくなかった人からだけれど
きれいなので捨てられない

大して親しくなかったけれど
その人を思い出す
お互い積極的に話しかけていれば
きっといい友達になれ ....
ブループードルを飼うことにした

青い物しか食べない
難儀だ

試しに、青い折り紙を置いてみたら
見向きもされなかった

旅に出た
ブループードルを連れて
青いものを探す旅

 ....
お前の髪
蚕の繭だったらなあ

白くて細くてふわんとしてて
綺麗だろうなあ

俺はお前を紡ぐんだ
糸車を
カラカラ言わせて

それから織って
お前は美しいすべらかな生地になり
 ....
服部 剛さんのふるるさんおすすめリスト(51)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ここで書く- ふるる自由詩8*23-4-16
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財産- ふるる自由詩6*21-11-13
断片2011(詩+イラスト)- ふるる自由詩18*17-7-2
干からびたあたまの中で- ふるる自由詩5*16-4-9
赤い花束- ふるる自由詩14*09-6-11
- ふるる自由詩31*09-5-1
貝殻のボタン- ふるる自由詩27*09-2-18
新しい人- ふるる自由詩27*08-11-26
ゆうろさん- ふるる自由詩30+*08-2-8
うつくしい空き箱- ふるる自由詩28*07-11-27
砂丘- ふるる自由詩21*07-10-18
again- ふるる自由詩16*07-10-8
折れ曲がった- ふるる自由詩9*07-9-29
校長先生- ふるる自由詩14*07-7-22
0→1- ふるる自由詩19*07-7-19
- ふるる自由詩12*07-7-17
ランドセル- ふるる自由詩16*07-6-19
岡部淳太郎「迷子_その他の道」に寄せて- ふるる散文(批評 ...10*07-5-24
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