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コンクリートの直方体に
鉄の芯が入り
表面がガラスで覆われた
無機質で重い建造物
その林の中にいると
美しい灰色の空気によって
吐き気がする

夜になると
別の世界が顔を出す ....
吸ってしまったドの音は
かみなり雲の腹下りだったら怖い
今日はどんな音楽聴かせてくれるのか
頭上の空の黒鍵盤と白鍵盤
しかし飴と紙芝居で喜んだ昔と違って
百年先までシミュレーションし ....
ブランコを こいでごらん
ここに座って ゆっくりと動かしてごらん
ブランコがわたしを喚ぶので 
わたしは赤い夕焼けをスカートに隠しながら こいでゆく
赤い空に向かってだんだん 滲んでい ....
ビリジアン



青みがかった緑色
鮮やかなビリジアンの色見本に
忘れていた記憶を取り戻した


ビリジアンが青色だと思っていた


その主人公は耳が聞こえず
声も出せず
 ....
NUE(鵺)


猿の
  小賢しさと
狸の
  強かさと
虎の
  素早さと
蛇の
  執念深さが
艮の
  夜空で出逢う時
人の
  内の矛盾は
闇の
  中に ....
腹の中

むかし 
おふくろは言ったものだ
「おれの腹断ち割って見せたいものだ
 真っ白じゃで…」
そう あなたは 
腹に一物持つような了見など有りはしなかった

だが
子ども達は ....
耳を澄ませてごらん

ほら雨がポタポタ漏れている
ポタポタポタポタ漏れている
そのうち空も枯れてきて
大きな空が見えるだろう

でも涙もポタポタ漏れている
ポタポタポタポタ ....
すべての望みをかなえることができないように
すべてのいのちをいきることができないように
ぼくたちはあるフレームできりとられた風景を生きる

ことばでそれらをデッサンする
どうやったら頭のなか ....
 妖怪


都会の妖怪は
昼間に出るらしい
夜は明るくて
隠れる場所が無いから

たとえば
人の途絶えた午後
ビルの屋上に出るドアの
前に佇む影

あるいは
休日の事務室に ....
雑木林の木々に囲まれた湿った寂しい道を登ると
不意に緑の沼に射すくめられる。
ホテイアオイがゆっくりと揺れ ボーボーとウシガエルが鳴いていた。
あの年 この沼にまるまる肥った川エビがわいた。
 ....
           
    世の中にはあきらめの悪い男や女がいて
    失敗にもめげず研究を重ね
    ときには世間を驚かせるけれど…

昨年 クリスマスに
かがり火を焚いたシクラ ....
「吐」

薔薇色の二酸化炭素
パッチワークの嘘
賑やかな流動体
ビタースウィートな溜め息

悩ましい亀裂から
漏れ出す黒い臭素
歪に膨れ上がる
柔らかすぎる容器

吐き出さ ....
とんぼは空を飛ぶ

一生懸命羽根をふるわせ
からっぽなからだを浮遊させる

最低限のそらを飛ぶ機能しかもたない
あとは生殖機能と風にのる技術

歌舞管弦がなくとも
やつらは限りなく美 ....
「阿」

宇宙のはじまり
命のはじまり
言葉のはじまり

はじまりの吐息が
外側をふるわせる時
内側のふるえは

色となり
音となり
文字となって
世界を創りはじめる
 ....
「在宅のみとり講習会」という見出しが眼にはいった時
「のみとり?」と思ってしまった
ペットの蚤でも発生しているんだろうか・・と
普通に思ってしまった
記事をよく読むと
「在宅のみとりに必要な ....
穴を測る
縦の長さと横の幅と
私がよじ登ってきた深さを
塞ぐのに必要な
土の量を知るために
そして
もし塞げないならば
この穴を渡す橋を
かけるために

土に手を置いて
穴を ....
ITTANMOMEN (一反木綿)


薄っぺらな奴だと蔑まれても
捉えどころがないと疎まれても
何処吹く風を自在に乗りこなして
へらへらと今をすり抜けてやる

旗のように風をくら ....
さかなの匂うまちから
黒い袋を抱えて
私は電車の席に座っている
黒い袋をおさえて
乗客の視線が私の膝の上に集まっている
おさえても おさえても 黒い袋が動くのだ
死にたくはないと跳ねるのだ ....
じっと見つめる白いディスプレイ
画面の深淵に広がる混沌
ぼんやりとした影がふるえているのだが
コーヒーを一口 指先で机を叩き
たばこを一本 目を閉じ頭に爪を立て  
五分 十分・・・
一瞬 ....
山間の道路が雪に覆われていた間
馬小屋に閉じ込められていた馬
雪が溶けると小屋から引き出され
四輪の荷馬車に繋がれる

出かけるときには
隣の家の生け垣の
樫の葉を食いちぎり
轡に邪魔 ....
子供のころ
父の話を聴く時は正座をさせられた
兄弟で並んで正座した
肩こりの父親の肩をもむ時も正座していた


母方の親戚の葬儀の時
肩が凝ったと言い出した父を
正座をして身体を揉んだ ....
シャボン玉型に春を切り取った
樹脂製のペーパーウェイト
丸ごと閉じ込めたタンポポの綿毛は
吹けば飛んでゆきそうで
留められた時の重み掌に感じながら
透かして見た十月の光が
四月の温もりを帯 ....
日々の暮らしの
吹き溜まりから
洒落た記号を
掘り出して
綺麗に並べても
何処にも響かない

吹き溜まりに
手をつっこみ
すくった想いを
雪玉にして
無防備な背中に
ぶつけ ....
タイスの「瞑想曲」が似合う秋
私から枯葉が
虫食い穴があちこちにある私が
落ちていく秋の夜中

もともと智慧の無い思考の葉脈であっても
いまだけはその働きを止めておきたい
聴こえてく ....
山峡から雲がほどかれて
青空の薄い隙間に流れ込んだ

寺の境内のジャングルジムの上を
白球は大きく弧を描いて巡り
泥田の中に澄んだ影を潜ませ
その影の中にぼくらは遊んだ
風は風のように木 ....
なにが入っていたのやら
わからないのだけれど
綺麗な包装紙や箱

おふくろが
いただきものの
高島屋なんかの包装紙なんぞを

ていねいに折ってあるものが
押し入れの隅からときどき ....
頭蓋骨にぽっかりと穴の空いた人は
心にもぽっかりと穴が空いたようで
表情は少ない。
手の震えは、脳味噌の痙攣で
その人の手の震えは、僕の心を痙攣させる

その人の無表情の時間は次第に長くな ....
夜を徹して
降りしきる雨
月曜日に朝を迎える
街で真先に開く
パン屋もすでに
忙しく

ラッシュアワーに
台風が直撃する
大きな白い傘を差しながら
駅へと向かう
運行規制で少し ....
柱時計の六時の針が
伸びたり縮んだりしている
途切れ途切れに
夕暮れの鐘の音を聞く

濃い水色の闇を滴らせ
裏庭を
引きずりながら運ぶものがある
木戸を開けて尋ねると
お前が見よとい ....
ブリキの機関車が横向きに倒れ
プラスチックのミニカーが仰向きになっている
河原で拾った平たい石と
足の折れた甲虫の死骸の上で
スカートのまくれた人形と
鼻のかけた木偶が抱き合っている
形も ....
未有花さんの自由詩おすすめリスト(5455)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
都会- 凍月自由詩9*14-11-13
空のアコーディオン- 乱太郎自由詩17*14-11-12
ぶらんこ- 為平 澪自由詩514-11-11
ビリジアン__/__使い古しのチューブを握りしめて- beebee自由詩23*14-11-11
百鬼繚乱_<_4_>- nonya自由詩18*14-11-9
腹の中- イナエ自由詩11*14-11-9
哀しみの音- ……とあ ...自由詩7*14-11-5
素描- 梅昆布茶自由詩1914-11-5
妖怪- イナエ自由詩15*14-11-4
- 島中 充自由詩3*14-11-3
あきらめの悪い男- イナエ自由詩8+*14-11-3
トラウマ- nonya自由詩16*14-11-1
とんぼ- 梅昆布茶自由詩1114-10-30
アルモニカ- nonya自由詩14*14-10-29
のみとり- Lucy自由詩23*14-10-27
穴を測る- フユナ自由詩914-10-27
百鬼繚乱_<_3_>- nonya自由詩19*14-10-23
_かぶと- 島中 充自由詩5*14-10-23
神様とぼく- イナエ自由詩16*14-10-23
- イナエ自由詩11*14-10-22
正座__/__想い出した情景- beebee自由詩2414-10-20
風のはじまりをあなたは知っていますか?/即興ゴルコンダ(仮) ...- こうだた ...自由詩6*14-10-19
おもいのおと- nonya自由詩21*14-10-14
瞑想曲- 乱太郎自由詩19*14-10-14
ぼくたちは静かに遊んでいた- オイタル自由詩3*14-10-12
包装紙- 梅昆布茶自由詩2214-10-11
その人の笑顔- ……とあ ...自由詩18*14-10-9
各駅停車は台風のなかで- りゅうの ...自由詩10*14-10-7
夕暮れに運ぶもの- オイタル自由詩2*14-10-7
人生- イナエ自由詩11*14-10-6

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