風も無い夜に フワッと揺れるカーテン
静けさの中に 感じる貴方の気配
ねぇ教えて 今貴方の居る場所
ねぇ教えて 今貴方はしあわせ

遺された思い出は綺麗なまま私を縛り付ける
あの世に通じる ....
東京で暮らすために
新宿に降り立った日のことを思い出す
長旅、といってもたった半日だ
タンクトップをねじるくらいで
音楽をつめこんだ鞄を
肩に食い込ませ
その日を酒を探して歩いた

福 ....
鳥篭を落とす
田圃、鳥のいない
鳥篭だらけの田圃


渇いた積み藁に火を放ち
積み藁に火を放ち、
冬が勃起する


ふくよかな夕焼け覆う、
冬がゆっくりと
深く揺れ
 ....
風の吹かない店内で プロペラが回る
喫茶店の隅っこ 私を優しく包む 木目の世界
雨漏りの音がする夕暮れ 待ち人来ず
軋む床の下からは ガタンゴトン
地下鉄の音がする
洗い物を洗う
皿を重ね ....
空っぽになったぼくの頭の中は
乾いた風しか吹いていなかった
それでも
どこからか歌が聞こえる
初めて耳にするそのメロディーは
どこか懐かしかった
空っぽの頭の中は
それだけで十分だった
 ....
暗闇に
四方を囲まれた
街を
少年は
ひたむきに駆ける
羽ばたきにも似た
その足音が木霊する

闇は
巨大な壁のように
しかし
実態を現さないまま
少年の
行く手に立ち塞がる ....
色の名前を忘れていく
最初に忘れたのは
花の色を真昼の
それにする太陽
そして、ものまねの月

雨の色を忘れていく
濡れるものとそうでないもの
雲の内側では透明の
感傷にも似た
匂 ....
ぼくはまた、
何も生せなくて水を求めるばかりか。

 水をください、舟を洗うから ぼくが
 飲むのではありません。ぼくは
 ほとんど飲まない。
 砂漠で生まれたからです。


    ....
眠りながら歩きながら墓標を背負って歩いていると
ぼんやりしたまぶたにぴしぴし当たるものがある

目を開けると
細かい氷かガラスに似たものが降っている
冷たくはないが地面に落ちるとやがて消える ....
「積み木」(1)   


積み木積んで積んだ高さに驚いて
積み木積めば積むほど寂しくて

(きっかけなんてゆうものは
 ほんのささいなものだから
 一番下のどれか一個引き抜けば
 ....
夜の公園の上 ブカブカ 猫が歩いていく

君が 弾く弦の 音に合わせて

お月さんの前を 猫が横切る

キレイなメロディ BGMに



君を想うと 頭の中

 「君が好きだ」 ....
「愛してください」と言えないから「ちゅーりっぷ、ください」と言った


「あなたが好きです」と言えないから「白いちゅーりっぷが好きです」と言った


たった一つ、あなたから貰った
白いち ....
サテンの光沢まばゆく
風が雲の緞帳を翻すとき
ひととき白日夢に眩む

まだ蕾、とも呼べぬ小さな膨らみは
幼すぎて花の名前を知らない

その風の名残のなかで
わたしは繰り返される春を
 ....
透き通る石が相手なら
わたしの瞳もまもられそうで、
こころゆくまで
あずけて
うるむ

そんな夜には
ゆびも優しくなれるから
ゆめをすなおに飲み干して
爪は爪のまま


 ....
{ルビ微睡=まどろ}んで、乗り過ごすうちに
春まで来てしまった

0番線から広がる風景は
いつかの記憶と曖昧につながっていて
舞いあがる風のぬくもりが
薄紅の小路や
石造りの橋や
覗き ....
僕は男だから
産む痛みを知らない
同じくらいに
産まない痛みを知らない
痛みなんて知らない
ここは戦地ではないから
僕はあなたではないから

幸せになる方法を知らない
幸せにする ....
今、踏んだ、枯れ枝
その中に眠っていた想い
遠ざかってゆく
永遠に

今、放った、貝殻
僕の手のひらの温度を引いて
遠ざかってゆく
永遠に

雲は遠くの水平線に砕け
 ....
せかいを 吸いつくそうと
夏の日を 謳歌した
わたしが いっぴき
百科事典の ページのあいだで
つぶれて 死んでいた
夜のように黒いギター
男の心は弦のように震えている
お前を求める狂おしさに
かき鳴らす指は赤い血でにじんだ

男の心は届いているか
男の歌はお前に響いているか

闇のように黒いギター
 ....
きんいろは
かなしいすべだと思います

闇夜のはなは
もっともあかく
ひとみを閉じこめて


 火から、
 結ばれてゆく、
 果実のことなど、
 だれもが、
 とが ....
 たぶん、ここの現役さんのなかで投稿された作品を一番読んでいるのは、ぴ@じゃないのかなと思っています。お名前を勝手に出して申し訳無いのですが、ここでの古参のおひとり、たもつさんが4187ポイント出して .... ざわめきを聴いていた

誰か、いいえ
それよりもっと
わかりやすいものたちと
孤独を分け合って
ざわめいていた
聴いていた


つばさを諦めることで
繰り返されてゆく、
 ....
私は、嘘を吐きません。

吐くのが面倒なのです。

けれど、今までのコトバ。

全てを、撤回しましょう。

撤収しましょう。

私は、恋をしました。

私は、嫌いな人が居ました ....
君という雨に打たれて
私のあらゆる界面で
透明な細胞たちが
つぎつぎと覚醒してゆく

 夏の朝
 影に縁取られた街路
 やわらかな緑の丘
 乾いたプラットフォーム
 きらめきに溢れた ....
この街が奇病に犯され始めたのは
冬が明ける前だった


『蒸発王』



最初の目撃は
髪の毛だったらしいが
全ての症状は同じだった


蒸発する


感 ....
小高い丘に店を開いた
お客が来た
出入り口なので
お客は出ても入っても良かった
晴れた日は
見渡せることろまで見渡せた
雨の日は
屋根や壁に雨があたった
ただここにいて
何かを待って ....
てのひらに乗った 雪が
溶け出して、僕の
一部になってゆく
降り始めに気がついたのが
どちらだったか
もう忘れてしまった

雪は
これで最後かもしれない、と
最初に言ったのは君の ....
わかんなくていいよ
そういってウミスズメは
うなだれて水に入った
ここの漁師たちは野蛮だから
ライフルを持って船に乗る
水面下を飛ぶように泳ぐ君を散弾で撃って
ああ そうさ ....
素に戻ると
大勢の人の前に立たされた
わたしが
いる
深々と頭を下げて
何を謝っているのだろう

  トナカイのそりに乗り
  飽きることなく
  眺めた
  白夜の物語

あ ....
私の右目には
鹿の眼球が入っている


『{ルビ瑪瑙=めのう}の牡鹿』


父は猟師だった
山里は畑もあるけど
狩猟も盛んで
私の父も
例にもれず鉛玉を放っていた  ....
士狼(銀)さんのおすすめリスト(1951)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
あの世の闇に…- @ショコ ...自由詩307-3-4
新宿はさようならと言った- soft_machine自由詩23*07-3-4
鳥葬- はらだま ...自由詩12*07-3-3
待ち合わせ- 狩心自由詩7*07-3-3
空っぽの頭の中- ぽえむ君自由詩11*07-3-3
闇を抜けろ- 川口 掌自由詩9*07-3-3
桜、わすれていく- たりぽん ...自由詩25*07-3-3
光と水、林檎- 下門鮎子自由詩7*07-3-2
消える- サナギ自由詩5*07-3-2
「積み木」_(5作品)- ベンジャ ...自由詩6*07-3-2
ネコの_ひたい- 北大路京 ...自由詩12*07-3-2
「ちゅーりっぷ、ください」- 北乃ゆき自由詩14*07-3-2
さくらいろ- 銀猫自由詩24*07-3-1
水晶になる- 千波 一 ...自由詩20*07-3-1
春のホログラム- 佐野権太自由詩34*07-2-28
花束- たもつ自由詩3507-2-28
さよなら- 水在らあ ...自由詩33*07-2-28
そろもん(いい天気なので本の虫干しをしたときの話)- みつべえ自由詩1507-2-27
黒いギター- 石瀬琳々自由詩16*07-2-27
舟わかれ- 千波 一 ...自由詩29*07-2-27
素敵だなと感じさせてくれる詩作品って…- 恋月 ぴ ...散文(批評 ...34*07-2-27
蒼から目醒める- 千波 一 ...自由詩16*07-2-26
全言撤回。- 狠志自由詩507-2-25
約_束- 塔野夏子自由詩30*07-2-25
蒸発王- 蒸発王自由詩13*07-2-25
開店- たもつ自由詩2107-2-25
ラスト・スノー- Rin K自由詩41*07-2-24
知っているか- 水在らあ ...自由詩32*07-2-24
LoveBird- 恋月 ぴ ...自由詩27*07-2-23
瑪瑙の牡鹿- 蒸発王自由詩8*07-2-23

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