あの日から、
背負ったこの柱は、
復讐だったのかもしれない。

だがもういい。
もういいんだ。

おれは後数日で、
十五から背負い続けた、
柱を下ろし、
そ ....
待ちくたびれて

今宵も 携帯握り締め

布団の中 夢の中・・・ 
ラクダと探偵が恋に落ちた
ふたりは愛情を育んだが
所詮は偶蹄目と霊長目の許されぬ仲
お別れの日探偵は
沈むことのない夕日をプレゼントした
ラクダは泣き疲れ
二つのこぶをなくし
変 ....
僕らは離れた丘に立った、
三本の木。

それぞれの丘で、
大地に根を張って、
太陽に手を伸ばしてる。

空には三つの太陽。

奴らは、
気ままに回って、
 ....
帰り道は
昼の天気予報どおりに
激しい雨


ふと視界に咲いた銀色の傘を求めた


縁取り、白
フレームは銀


それを広げて歩くのが
今日の雨にはふさわしく思えて

 ....
灰色の世界に
黒き髪を濡らして
よどみない雨にかたむく
私という空間
よりそう透明に色が映り
声が風に舞い上がる

つながっている命の音色は
かすれることもなく響いて
光に染まる闇の ....
それは、いつだろう
遠くないかもしれない、毎日、かもしれない



水平線、その丸みが空に一番近いところ
大型船が突き抜けていくのを
海辺で、並んで、手を振って
ただ眺めている人たちの ....
痛くてつらくて泣いた涙と

悲しくてつらくて泣いた涙は

どんな色であるのでしょう


嬉しくて感動して泣いた涙と

安心して感動して泣いた涙は

どんな味であるのでしょう

 ....
排気ガスの向こうに
こころだけを投げ出せば
いつだって僕は風になれる
鳥にだってなれる


部屋に戻れば
やわらかい布団と
あたたかなシャワー



守りが約束されているの ....
夕日を映した紅色の花を、永遠にするために
透明な棺桶にアクリルを満たす

飼っていた犬の面影を、永遠にするために
AとT、GとC・・・塩基対の配列を玲瓏の棺桶に刻む

光の秘密を刻んだ虹色 ....
思い出せる涙は
すべて

私のせいであるが故



思い出せる涙は

なんとか上手く 
こころに
収まる




思い出せぬ涙は

だれのせいであったか

どん ....
いつものとおり楽園じゃないところに帰る
多分それは明日も同じで
多分それは君も同じで

晴れているのに雨が降る
君が死にたいといったアスファルトを黒くする午後

楽園は彼方
二つの海のことは 誰でもしっているはずなのだ

例外なく液体の飽和した皮膚の深部へ
浸透し 沈下し 腐臭となろう
腐臭は巡り 巡らせながら明滅している
素粒子の奥ではクオークが クオーク奥で ....
ひまわり畑の上を
一羽のペンギンが羽ばたいていく
僕はその意味がわからないまま
男の人と手を繋いでいて
見送るより他なかった

ぎゅっと握ると
男の人の手は少し汗ばんでいて
何 ....
サフラン色の吐息をつめた
紙風船に
虚空の稚児は
灰色の笑みを浮かべている

道なりに歩いていると
小さな星がすすり泣いていたので
モザイク柄の
傘をさしてあげた

陰った景色は
 ....
線が
小さな点の集まりだと知ったのは
まだ恋なんて知らない
幼い頃のことでした

とぎれとぎれに
一つ一つの出会いがあるように思えても

振り返ればなぜか
すべてがつながっているよう ....
夜店で釣ってきた金魚を庭先で
バケツに放して
しゃがんで
じっと見入る
窓からのあかり
空からのあかり
遠くに響く祭り囃子
黒い自分の影

しゃがんで見ている子供の私
その一点の風 ....
胸の奥につないだ
遠い思い出の時間は
時折
甘美なひとときを
わたしの中に
もたらしてくれるけれど

つなぎめが
とても痛くて
ささえきれなくて

今にも
ぷつんとちぎれて
 ....
今日という日は二度と来ない

あなたと会うとき

いつも思ってた


繋いだ手のぬくもりも

あなたの微笑みも

まったく同じじゃなかった


四角い小さな窓から

最 ....
母さん。


初めてぼくが笑ったのは、いつですか。


母さん。


ぼくに初めて友達が出来た日を、覚えてますか。
初めてぼくが熱を出した時、大変だったでしょう。
母さんのお粥は ....
泡立つ球体を、
一息に飲み干して。

どろーむ。
どろーむ。
しんどろーむ。

ぴーたーぱんは、
三時に食べた。











 ....
5年生存率20%って 何?

5年後 こっち側に残れるのは
5人にひとりってことかな

あなたは
たいくつそうにテレビを眺め
時計を眺め
わたしを見ない

あとどれく ....
僕らが歩き出す衝動は
希望なのかもしれない
その過程でいくつかの
意味のようなものを口に含むけれど
次々と廃棄しなければならない
進めば進むほど薄くなるものを感じながら
やがて一番 ....
八月の午後 スケルトン
体に満ちてくる蜜をすくって舐めると
遠い日の蝉時雨 蝉時雨
ましてや雷【いかずち】の音 雷の音

意識の続かない二十三秒間
陰陽繰り返して雨を待ったことを
思い出 ....
大麦小麦の大火事は黄色いラジオペンチでした






訪れたCH地方の緑の丘陵は、M川が西から東へ流れるダーク
グリーンのライン、N3が東から西へ切り込む水色の線。
天地分離南風 ....
一篇の詩に洗われて生まれてきた

風のかおりにつつまれて
身をさらし風化して
たわむれの声を聞く

{ルビ盲=めしい}た愛を引きずって
無欲な耳は
{ルビ戯=そばえ}を咀しゃくする
 ....
ひとしずく、
ひと掬いの時。
誰も振り返らない。

人しずく、
ひと救いの時。
誰も振り返らない。

ほら、
また落ちた。








 ....
がらがらなので油断したのか
可愛らしい蜘蛛が天井から
電車の天井からまっすぐに
するすると降りてきた

慌てて写真を撮ろうとしたが
うまく撮れない

         (可愛らしい蜘蛛 ....
炎天下の中
デパートの屋上で
僕はピエロになって働いている

何度も同じことを繰り返すだけの
つまらない芸でも子供たちは
大きな笑いと拍手をくれる

夕方になり人気が減ると
急に悲し ....
ふっ、
   ふっ、と、
        ふれてゆく。
静かすぎる夜に、
綿毛の意志を運んでゆく。
日にさらされて、
火にあぶられて、
またもやさえぎられて、油っぽい焦りだ。
ふう。
 ....
士狼(銀)さんのおすすめリスト(1951)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
「_はしら。_」- PULL.自由詩13*05-8-24
返信- 空 春色自由詩8*05-8-23
ラクダと探偵- たもつ自由詩1305-8-23
「_空には三つの太陽が。_」- PULL.自由詩9*05-8-23
銀の傘- 銀猫自由詩10*05-8-23
くりかえす- こしごえ自由詩7*05-8-23
去り行く人は、海辺の- 霜天自由詩1105-8-23
涙色- 那波自由詩5*05-8-23
ガードレールで夢を見た- 千波 一 ...自由詩17*05-8-23
永遠のようなもの、をたずさえて- たりぽん ...自由詩705-8-22
思い出せる涙は- 千波 一 ...自由詩21*05-8-22
帰路- 自由詩405-8-22
忘れっぽい僕のために_(即興)- 窪ワタル自由詩4*05-8-22
秘密- たもつ自由詩1605-8-22
失恋- こしごえ自由詩29*05-8-22
点と線(そして座標)- ベンジャ ...自由詩12*05-8-22
小石- ふるる自由詩18*05-8-21
つなぎめ- フォマル ...自由詩15*05-8-21
@11_青いうさぎ- 貴水 水 ...自由詩9*05-8-21
遺言- なるせ自由詩10*05-8-21
「_しんどろーむ。_」- PULL.自由詩7*05-8-21
5年生存率- umineko自由詩5*05-8-21
すいか- たもつ自由詩20*05-8-21
八月の午後_スケルトン- 半知半能自由詩205-8-21
大麦小麦の大火事は黄色いラジオペンチでした- m.qyi自由詩805-8-21
詩子(うたこ)- こしごえ自由詩13*05-8-21
「_ひとすくい。_」- PULL.自由詩13*05-8-21
蜘蛛を撮る- あおば自由詩505-8-21
ピエロ- みもる自由詩4*05-8-20
夜、ふれてゆく。- 岡部淳太 ...自由詩9*05-8-20

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