うまく思い出せない

見送った後ろ姿なら
鮮明に焼きついているのに

君の笑顔が好きだった
それは本当のこと

なのにうまく思い出せない

強がってさよならの言葉の最後に
わたし ....
人間は固体だから
何とかして分かりあおうと
言葉という液体を使うんだ
それでもなかなか混ざらないことがある
だから根気強く
私の液体を君に降り注ごう
いつか混ざりあうことを期待して
呼吸を確かめるように
胸の一番奥から
茶柱を吹くように
耳元にささやくように

わたしの呼気は
シャボン玉のように
きらきらふわふわと舞って
パチンと消えてしまう
不慣れなかたち ....
おそらく
だれもなんら関係のない所に
夜のキリンは住んでいる。

林の隙間から
青い光がぽっともれるのをみて
月が恋しいとなく
センチで風変わりなキリン。

恋しいと鳴いているうちに ....
色鮮やかな薄衣をまとった山あいは
戯れて欲しいと無言でせがみ
得も知れぬ愛おしさと
恋の味とは甘さばかりでは無いことを知る

その味わいのほろ苦さよ
古い峠道の傍らで人知れず朽ち果てた祠で ....
 
ひとさし指で手紙を書く
砂のうえに
潮が引くときだけ
ゆるされる

返事が来る
潮が満ちるときだけ
あなたから
光と光の
波にさらわれる

こぼれた文字の
貝殻をひろう
 ....
秋の宝石たち

風に乗って
宝石のまわりを音符が踊り
ポップコーンみたいな瞬間の勢いを見せてくれた


手をのばせば届きそうな宝石
きみとぼくはいまここにいない。
いない、いないから
なんとなく、すきだなって
おもうんだと、おもう。

ほんとうは、ほんとうは
たださびしいって、だけ
なんだと、おもう。

一か月が
余りに速く過ぎ去るような気がして
どうしようもない
服を着替える間もなく
あっという間に秋である
外ではまるで軍隊のように
流行なのか
同じ型の服を身につけた女子が
勇 ....
分からないことが
きみの
口に
つめこめれて、むきだしにされた
まま、きみは運ばれていった、

夜には、
わたしの口に、きみの死が
押し込められて、
何もできないということの ....
怒らないと次に進めないので、怒ることにする。特に特定のもんに怒ってるわけではない。今はじめて怒ったわけでもない。あまりにも怒らないで我慢してたので、なんかもう滅茶苦茶に怒りたいのだ。ちょっと前のことだ .... {引用=玉子の親じゃ、ぴよこちゃんじゃ、ぴっぴっぴよこちゃんじゃ、アヒルじゃぐぁーぐぁー。}


(一)

「兄ちゃん、コイツをくんねぇ」

カーバイトランプに照らされた
みか ....
ずいぶんと歩いていた 
ぼんやりとそれだけはわかる 

ふくらはぎの痛みの感覚は通り越して 
いつか読んだ本の陳腐なストーリーのセリフみたいに
「それでも行きたい先がある限り歩くんだ」 ....
渚のざわめきは
ナトリウム灯のオレンジに溶けて消え
九月の海が
わたしの名を呼んだ

絹を広げたように
滑らかな水面が
夜の底へと続くしろい道を見せる

爪先からそっと水を侵すと
 ....
道の真ん中で
前足に頭を乗せて死んでいる
薄目をあけて
スピードを落とす車のタイヤを見ている
右足が曲がってのびているが
気になるほどではない
話しかけると
少し顔を上げ、鳴いた

 ....
       あいするそのひとは
       いのちあるひと
       あいするそのひとは
       ひかりあるひと
       あいするそのひとは
       うたのある ....
地球を飼いたい
掌に乗るくらいの
小さな小さな地球があったら
わたしはそれを飼って
今度こそ
大事に大事に育てたい
毎日、綺麗な水をあげて
毎日、空気の綺麗なところで散歩をさせて
熱が ....
空から
落ちた日のことを
おぼえていない


海を
ながめることを海として
その浅きをのがれる
すべにおぼれる


太陽はもう
ことばではないけれど
確かにぬくもる
 ....
ハシブトガラスのジョージが死んだ

浄瑠璃町の舗道の上に
骨の折れたこうもり傘みたいに
貼りついていた

アオサギのジミーが言った

南の島のまがいものの空に焦がれて
旅行社の馬 ....
 
誰も知らない
丘の上に
時計台があった

誰も知らないから
動いても
止まっても
知らないのに
時計台は
時を刻み続けた

真夜中
僕らが見てる
夢の時を
正確に
 ....
理想は鳥
極彩色の花
落ちない泥
声とはモザイクかかった顔のようなもので
空腹という覚醒がすでに
降り始めた雨の色で
襲いかかる憎しみ
終わったリバー
覗き込むブルーのハートで
第三 ....
未来がまだ懐かしかった頃
人々はそれぞれの
大切なアルバムに
過去や現在や悩みなどと一緒に
未来を貼りつけていた
わたしたちには
過去や現在や悩みや
未来がこなくなっていたから
それら ....
「免許を取るには、年齢位の金がかかる」 

誰かさんが言ってた通り 
33歳にして33万という金を 
母ちゃんは惜しげもなく貸してくれた 

二俣川で筆記試験に受かり 
初めて免許を手に ....
暗闇に指を伸ばして
知ろうとしている
指先が暖かく湿る
聞こえるのは、ピアノだけ

鳴いている
泣いている
うまく言えない
でも大好きだよ

ピアノのトリルのような ....
わたし、さかな

あなたの前では息もできない
それは言いすぎかもしれない

だけど夜になると
淋しさを呼吸するわたしは
誰でもない一匹のさかなになって

どこまでも
きっと、どこま ....
{引用=laisser vibrer

(音楽)鳴らしたままに。(打楽器で)振動を止めない。}

0,

ポリリズム、
異なるリズムの孤独が、偶然同期する
ほんの一時の間だけ、でも
 ....
宇宙は水飴色です
ゆっくりと
ながく
{ルビ湖=うみ}に似た時間の中で
シクリと微笑んで
星は甘い時間を漂っています
例えば恋人のこととか
例えば死んでしまったこととか
そうして
い ....
なんだい、俺が今まで一度だってペシミストでなかったことがあったとでもいうのか君は。
たださっさと楽に死にたいだけだと言えば君は満足するのかね、なあオイ。 違うだろう。




 ....
  僕は、いる。
  空気を使って、
  時間を削って、
  場所をとって、
  血を飲んで、
  地を踏んで、
  君を傷つけ、
  君を救って、
  君は笑い、
  君は ....
 急ぐ足はコンクリートで固めて 消防車が来るより早く根を下ろす
 崩れ落ちて 天を仰ぎ見た 背もたれは腐って 朽ち果てていた
 火曜日の夜は 国道の渋滞で行き先を見失った
 コンビニ ....
士狼(銀)さんのおすすめリスト(1951)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
君の笑顔が好きだった- タマムシ自由詩7*08-10-27
液体- ゆきこ自由詩208-10-26
はじける、そらから- たりぽん ...自由詩508-10-26
青いキリン- ようちゃ ...自由詩8*08-10-26
まるみ- 恋月 ぴ ...自由詩22*08-10-25
人指し指から、お願いします- 小川 葉自由詩12*08-10-20
秋の宝石- 舞狐携帯写真+ ...7*08-10-19
きみとぼくはいまここにいないから- ゆうと自由詩2*08-10-5
せかいをいきる- 吉田ぐん ...自由詩5508-9-29
分からないことがきみの口につめこまれて- こもん自由詩1708-9-18
怒りたい。- 佐々宝砂散文(批評 ...608-9-17
ひよこなひと- 恋月 ぴ ...自由詩29*08-9-12
Bob- わら自由詩22*08-9-11
海蛍__(二)- 銀猫自由詩16*08-9-9
その犬- オイタル自由詩2*08-9-7
二十四時間- 乱太郎自由詩22*08-9-5
まるで今のわたしみたいに- 小原あき自由詩23*08-9-3
かなしい理由- 千波 一 ...自由詩24+*08-8-30
風切羽- nonya自由詩6+*08-8-29
夢の時計台- 小川 葉自由詩308-8-28
カイト- モリマサ ...自由詩808-8-27
未来がまだ懐かしかった頃- 小原あき自由詩12*08-8-27
免許を取れた日_- 服部 剛自由詩27+*08-8-26
cresc.(_渡_ひろこ_/_rabbitfighter_ ...- rabbitfighte ...自由詩23*08-8-26
わたし、さかな- タマムシ自由詩27*08-8-22
laisser_vibrer- rabbitfighte ...自由詩23*08-8-19
溶ける海- フクロネ ...自由詩16*08-8-14
ガラスは俺によって割られたんだ。- 榊 慧自由詩3+08-8-11
イル- 草野春心自由詩3+08-8-9
付き添う部屋を知らない- カンチェ ...自由詩508-8-9

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