雨の降る夜の帰路
高速を降りてからの長い田舎道
前照灯が照らす小さな視界に
跳ねるものがあるのだ

灯火の中それは白く見え
雨粒とは違う動きで
ぬれたアスファルトの上を
道一面に跳ねる ....
あなたがあまりにも大きく樹をゆらしたので
花びらが落ちているのだった
色とりどりのかみふぶきに混じって
潔白な白がくるりまっているのだ
地上ではパレード
美しくなった出会いと別れへの ....
かよわい乙女


一:「か」なり「よ」しざ「わい」い「乙女」
   ↓
   かなり吉澤いい乙女。


ニ:「か」れた「よ」かんがするわざ「わい」の「乙女」
   ↓
   枯れた ....
あなたにも

嬉しい気持ちを

おすそわけ
川縁の土手に根を生やした蒲公英たちは
うららかな春の陽射しを浴びて
いっせいに背を伸ばす


夏になったら向日葵になるの


ダンデリオンが通りかかると
みんなで声をそろえて問い ....
ぼくは詩人

多くの生まれてきた言葉を選ぶとき
それは選ぶのであって
捨てるのではない

今日もまた

朝の散歩をしていると
ツツジに出会いました

黄緑の葉の上を赤や赤紫に染め ....
閃光を浴びる波打つ腕を貫く
静脈の彼方から、疲弊した虹彩がため息を吐く。
朦朧とした街は、たえず銑鉄を溶かして
都会の人々の苦悩の鋳型を作り続けている。
すべての窓には、水がなみなみと注がれて ....
あなたが大声で「ロバの耳」
とか叫ぶ意味が判ったわ
解き放つのね 何かを
解き放ちたいのね 何かを


あなたはこの町一番の床屋
それは誰もが認めていて
あなたが決めた髪形に
誰も逆 ....
かわべりで おにぎりを
たべているとき ライオンがきて
たてがみをはずし じゃぶじゃぶ
あらいだしたら まちがっても
めをあわせては いけません 
 羽をたたんで天使が降り立った

 悩み事 弱音を語っても

 天使はニコニコしている

 なんだか悩むのもバカらしくなった

 いずれすべての人は一つになる

 まばゆい光に ....
追いかけてきたものは、何であったか
追いかけるべきものは、何であったか

あの蒼々 あの爽々

届くはずもないと{ルビ諫=いさ}められても
羽ばたく自由まで
奪われたわけじゃない

 ....
遠い
いつになく
ほそく笑む
青ざめている唇に
小指で すっと紅をさす
星は 、
籠の小鳥と目が合った
さみしい というわけではないけれど
痛むのはなぜ
こんなにも嬉しい朝なのに震え ....
分量を間違えないようにね

毒になってしまうから
私も

君も
おつかれ

君は最後までキレイだね
ぼくは詩人

絵画は色の詩
詩は言葉の絵画

今日もまた

朝の散歩をしていると
画家に出会いました

のどかな風景を描写して
きれいに光の線が加わる

感心していると
ぼ ....
君が帰った Cafeの 空席に 
さっきまでノートに描いていた 
空へと届く望遠鏡の幻がぼんやり浮かんでいる 

別々に家路に着く 
君の切なさも 
僕の切なさも 
この Cafe に置 ....
こんな晴れた日
野の緑はしなやかな腕を
天に向かって伸ばし
陽射しに仄かな生命を温めている

草むらをすり抜ける風は
蜜蜂の
しじみ蝶の
か細い肢に付いた花粉を
祈りに変えて
次の ....
風の声が聴きたかった 

新緑の並木道の向こうでは、
アスファルトに杖を落とした老人が{ルビ蹲=うずくま}っていた 

僕は見ていたに違いない、
何故彼がそうしていたのか一部始終を ....
叩く
ひとを叩く


大好きな彼女
君のこと好きだよ
と言わずに叩く


大切な母親
いつもありがとう
と言わずに叩く


可愛い我が子
よしよし
と言わずに叩く

 ....
またもどうでもいいことを勝手に書きたいと思う。
以前から、人種差別する人間で知られている俺だが、
「また今回もかよ」って程度で読んでくれて良い。

最近、語学学校に来た韓国人がいるのだが、なか ....
一行で勝負しようぜ僕たちの愛する言葉がグーチョキパーで




駅前でカップチーノを飲み干して横山剣からギャラを受け取る




君は何故毎年秋に亡くなるの、紅葉だからよ、 ....
影ン絵 つる 日の
下弦夜 つむ 火の

島 戸に 夕 かぜ
しまいを 往く つげ

傍ら 飛ぶ 身を
語らせぬ シャおん

かけせいて ほとに
かえせみに ほとる

つみ こ ....
ぼくは詩人

感謝されることよりも
感謝する方が難しいこと
かもしれない

今日もまた

朝の散歩をしていると
老婆に出会いました

花に向かっては
「ありがとう」

小鳥 ....
夢のつづきを上映なさる、
あめ色に半透明な
翅のスクリーンに

隙もなく並べられた円卓が。
潤む瞳、
凸レンズ式の

灰皿におとした視線に煙り
鉛の筆跡で笑えず。
夕べは、霧の森で ....
一.


春待ちゆびが
くちびるにふれて
かた
むね
こし

跳ねていく

抱きぐせがつくからだめよ




二.


ぱた ぱた
と舞う洗濯物を
清潔とす ....
髪をゆるやかに洗う春
花たちを促し
か細くささやく夜
はらはらとお話

本は開いたままに
ゆらり眠り
ホルンの音が耳に
夢に妖精が踊り

そっと見ていて
あの歌
空と大地に触れ ....
ただ一度
抱き締められた
その腕は

遠い日の
引き潮のように
わたしを
つれていってしまいました

ここにいる
わたしは
こい を
しているのですか

こい を
してい ....
筆先で湛えきれず
液体が
ぽたり、ぽたり、と
滴るので
両の掌をくぼませて、ふくらみをつくり
上向きに 
すこしかさねて
それをすくおうとしてみるけれど
わずかな隙間を
液体はすりぬ ....
君を好きでしょうがないので、寝ます。
寝ることにします。

君の好きな歌を口ずさんで学校通ってるなんて、
言ったとこでしょうがないので、寝ます。
寝ることにします。

歌ってるだけで元気 ....
士狼(銀)さんのおすすめリスト(1951)
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水墨夜- 望月 ゆ ...自由詩50*06-4-14
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