憎しみの中に愛があると
  都合のいい性格占いのような
  内在する、という{ルビ幻想法=パラダイム}で
  あなたの半身を
  私は求めてしまった

こうして高原に陣取り
遠めがね ....
{引用=


一、ハッピー・バースデー

たとえば今日が
誰かの命日かも知れなくても
生まれたあなたに
おめでとう

そうして
またひとつ
わたしは欠ける


たとえば今 ....
秋の胡蝶の薄い羽は 
微かな風にうち震え 
先細る命に慄く 

あえかな花の行く末は 
胸騒ぎがするから 
花占いの刑に処す

 命あるものの極みは地に堕ちて 
  蠢くものの餌食と ....
     1

漆黒の夜を裂いて、神楽の舞が、
寂びた神社の、仄暗い舞殿で、
しなやかな物腰を上げる。
右手は、鈴の艶やかな音色が、薫る。
あとを追う鳥のように、左手の扇子は、鈴と戯れる。 ....
ぜろてんのうた
なんてむいみ
とかおもってたけど

だれもてんくれない
なんてむかち
とかおもってたけど

ぜろてんのうたがあって
いってんのうたがあって
にてんのうたがあって
 ....
ほら
雪って、生きているのよ
空からここまで辿ってきた足跡が
真っ直ぐじゃない

一粒ずつみてごらん
そうしたら、ね
小さな顔がある
あ、いま 目線が合った
雪はそのむかし 薄紅 ....
雪ん子舞い散る故郷から
童子たちのまぶしい笑顔が消えた
あの頃の笑い声は
顧みることを忘れた古いアルバムのなか


北風ぴゅうぴゅう寒かろう


すっかり刈り取られた稲田を望む
古 ....
{引用=

一、この手

誰かと比べてみたならば
大きい小さいは
あるかも知れないけれど
空はあまりに広いし
海はあまりに重たくて
ほら、
ひとの手は
どうしようもないくらいに
 ....
{引用=街}
街は
灰色にかじかんで
遠くを見る


{引用=鳥}
丹念に編み込まれた
木々のレエス
鳥が壊す


{引用=画廊}
画廊の扉は
今日も閉じられて
あの絵も ....
私が眠っている 界の隙間で
空がどんなあくびをしているか
そんなことが知りたくて
目を覚ますと、忘れてしまう

後頭部に焼き付くような
落日のあの色を
惰眠のみやげにしようと
まぶたに ....
「好き」という言葉に
飽きたとしても

君を見て ピンッと動く気持ちの方向は 変わらないと思う
ずっと
細胞すべてが気づいてしまって

指の先から砂になる

寒さの合間で魚を逃がすと

私の鬼が ホウ と鳴く


息をするのは喉でない

呼吸をするのは肺でない

青い一つが ....
生きるのは/疲れましたと祖母が言う/空に刺さった冬の三日月

死にたいと/言えてしまう程わたしは自由/くたばることの出来ない自由

黄昏る/冬の寂しい路地裏に/孕んだ放火魔が火を産み落とす
 ....
{引用=





聞きたい声を
花束のさやぎに求め
逢いたい影を
揺れる水面にさがしても


白磁の花瓶は
花を傾けながら落ちていく
闇の波紋が広がって
あの輝きに罅( ....
君を想っている
君を感じている
君は僕が生まれてきた時
どこかに落としてきてしまった
大切なもう片一方
たとえ遠く離れていても
いつもそばにいる
そのことを
忘れないでほしい
 ....
全ての負け犬よ
拳を握れ
ポケットの中で
コートの内側で
机の下で
拳を握れ負け犬よ
その手に意思を握りこんで
拳を硬く握れ
意思を握りこんだその手は何よりも硬く
誰にもほどけない硬 ....
穏やかな風が吹く
冬の晴れた日の午後
寒い日のはずなのに
その冷たさはどこにもない

鳥たちはのびやかに飛び回り
土は生きている

めったにないこの日を
人も皆
外に出て心で祝う
 ....
 【実施地:京阪電鉄丸太町駅構内〜同四条駅北西出口】


・狙い:血液による行動の記録及び身体機能の観察

・パフォーマンス:左腕から血液を大量に流しながら、様々な速度の歩行及び停止、列車内 ....
ふとしたきっかけで
王様と知り合いになった

漫画喫茶だった
王様は玉座に座るように
リクライニングシートにもたれ
隣のブースに居たわたしに
飲み物を取って参れ
と言った ....
雨上がりの砂利道を
そろりそろりと踏む石の
聞こえてくる砂音に耳を傾ける
それは優しさ

道の左の林より
枝から枝へと飛ぶ鳥の
聞こえてくる羽音に耳を澄ます
それは温もり

どこか ....
覚えたての言葉で
精一杯表現していた頃
小さな町の小さな囲いで
小さな喜びを模倣していた

道端に咲いている花は
意識して歩かなくても
簡単に見つけられた
そっと顔を近づければ
鮮明 ....
きみの首はしろくてほそくて
手折られるのを待ってる野菊の茎
だなんて
心底バカ丸出しな手紙を見つけて
真夜中にひとり
わたしはけらけらわらった
ああそうなのねそうなんだ
だからあのひとは ....
雨の糸の隙間に
夜は満ちて
ストーブの熱が
そこだけ幸福とでも言いたげに
ほんのり春を創っている

きみと並んで傘をたためば
二人の水滴は
余分な約束事のように散らばって
冷えた ....
 『カッターナイフからの逃走』

手首を切る。其の或る美の宿る、しかし多分に内省的に成りがちな行為に、多くの人間が行き場の無い血液を流している。
其の、或る種捨て子の様な赤い愛への憐憫から、 ....
ちょっと遠くまで 一人旅してきます

行き先はブルゴーニュ地方 はじめて行きます

街の真ん中にある ノートルダム聖堂の

ケルト信仰と錬金術に関係があるって噂の 漆黒のマリア像に

 ....
先生、あたし気がつくとコンパスの針で手を刺しているの
ぽつんぽつんと赤い点が、やがて一本の線になるまで

先生、あたしその血を舐めると少しだけ安心できるの
一瞬の痛みがはしるたびに、何処かの記憶が ....
{引用=
クラヴィ・ヴィエイヤールは小さかった

どのくらい小さいかというと あなたのまぁ 半分くらいで


俗に 小人と呼ばれる 種類の人間だったのかもしれなかった

けれど

 ....
銀色の穂波は
斜陽に映える芒の原
光と戯れ
丘の向こう側まで
続いている

風は止むことを知らない
運ばれる匂いは
ひとつの季節の終止符
あるいは序曲として
わたしに交わるけれど
 ....
空  そ ら
雲  く も
風  か ぜ
雨  あ め
柔らかい心もちで呟けば
優しく響き
美しい思いで見上げれば
ああ
こんなにも
こんなにも


土  つ ち
水  み  ....
私の知ってる人たちは
とても丁寧だった

お世話になってる人には
きちんとお礼をのべ 頭を下げて
すべての書類の指示を書き残してたり

そこで どうして泣きわめいてくれなかったのか
ど ....
士狼(銀)さんのおすすめリスト(1951)
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