ぞくぞくするものだから
風邪をひいたように思ったのだけれど
なんだ
背中に離婚届が貼り付いていたのか
ついでだから
その上から婚姻届も貼ってしまおう
少し温かくなるかもしれない

それ ....
一歩一歩沈む
沈む
さ迷う森のあなたに
黒く湿った土が香り
白日夢の欠けた月が
まあるく青ざめて眠る

白む指先で
鼓動にふれる声が
ふるえて腐蝕へ沈む

をんなは
なぜか黙り ....
待ち合わせに遅れそうな時
メールひとつで済ませてしまう
嘘っぱちの言い訳も
おたがいの顔が見えないから
罪の意識を感じずに誤魔化せる


どこへ行ったか
寂しがり屋の待ちぼうけ

 ....
つんと鼻を刺激する
空気の冷たさに驚いた朝

慌てて出したコートには
お気に入りのマフラーが巻かれていて
それは大袈裟かもしれないと
くるりほどけば
ひらり舞い落ちた
枯葉が一枚

 ....
ことばは
すべて
呪文



だから



口から
音になって
発せられると同時に

指先から
文字になって
記されると同時に

それは
すべて
呪いになる
 ....
カーブミラーの中に
今日のエンディングが流れた
橙色のスクリーンにのぼってゆく
僕が発した言葉達
明日へ行けない言葉は
電線にひっかかって
澄み切った空を台無しにする
悔いることもできず ....
与えられた運命のがっちりつなぎあわせられた糸
ほどこうともがくぼくは

一匹の昆虫としてもぞもぞと眠るだけ

何かしなきゃってわかってる
信じようとしている運命を
それが正しい道 ....
夜闇の波に揺れて
わたしの海は広さをなくす


いったい何が不安なのかと
ひとつひとつ問いかけてくる波に
ひとつも答えることもなく


わたしはひとり揺れている


「あ」から ....
以前、俺はここで韓国人をコケにして問題を起こしちまった。
今回もそれに似たようなことを書こうと思うので、
少々慎重に行きたいと思う。

さて、さて。
俺の中で、最近見えてみたモノがある。
 ....
インターホンが壊れてしまって
不在票ばかり、溜まってゆく
ドアをノックする手を
誰も持たない


再配達を
今日は頼んだから、
夕暮れにつづく時刻に
言い訳を抱えて
ドアの内側に寄 ....
信ずること無かれ

貴方のその手は{ルビ虚偽=きょぎ}を掴み
その身を{ルビ醜=みにく}く染めるだろう

頼ること無かれ

貴方のその手は{ルビ虚実=きょじつ}を掴み
その身を{ルビ酷 ....
幼い妹の髪を結いながら
長い髪を結いながら
きっとこの髪は
風に{ルビ凪=な}がれて
哀しみを絡みつけているんだろうなぁ
なんて思う

それでもあんまり
真っ直ぐしているから
私には ....
東京の空に雪が止まって
カサリ カサリ
ファルトを染める

家路を急ぐ群衆にまぎれては
いつもの景色がよけいに悲しくて
変わらない信号とか
不満がよく似ていた


体と相反して
焦りが加速度を感じ ....
はじけてしまいました
裂けてしまったんです


中身は半透明で
つぶつぶが少し混じっていましたが
甘い汁と一緒に
流れ出してしまいました


裂けた皮だけが
残ってしまいまし ....
いつのまにか
あなたがいなくなることが
いつのまにか
怖くなっていて
それは
幾日もの
あなたと私の
笑顔の証

とても不思議なことに
朝はいつも訪れる
目が覚めると
朝は ....
  季節はすっかり秋めいて
  あちらこちらに金木犀の香りが広がっています
  けれどもわたくし、
  銀木犀に、未だ出会ったことがございません
  銀木犀、銀木犀
  あなたはどこ ....
街を歩いていると
「幸せのために祈らせてください」
とか言うヤツが近づいてきたりする

オレは
「僕の方こそ祈らせてくださいますか?」
と言った

祈り合い合戦勃発

辛くも勝利
上りの通過列車が
雨上がりのプラットホームを過り
色褪せたベンチの水滴を
さらってゆく


少し欠けた白線と
凸凹黄色のタイルは
きっと黙って
それを見ている


プラットホー ....
負け犬へ

存在価値はどこにも見当たりません
雑踏の中の燃えないゴミです 
前を向くなんてできません
ここにいるだけで精一杯です
不眠症は治りません

くだらないことばかり言いながら
 ....
改札口にて
お待ち申し上げております


行き先を
詮索したりはいたしません
どうぞ
ご安心を


あなたがここを
通過してゆく事実のみ
確かめさせて頂きたいのです ....
ひとりになる
そんなことは結局、どこにもないのかもしれない
はぐれがちになる秋の、空の一片は
また明日と手を振るように
ぽっかりと抜け落ちている

秋の
すっと高くなる人たちの
忘れ ....
アースジェットが
秋のはじめになってもまだ半分くらい残っている
しゅーと夏を吐き出してみる
秋はそんなところから始まる

ぼくは割り算を高い空に置く
割り切れないことは繰り上げるのか
繰 ....
眠りは当局から支給される
月にいちど注文をすることになっている
私は主に スタンダードな「白の眠り」を注文する
けれどいつもおなじ眠りというのも
あじけない気がするので
やはりスタンダードな ....
つるべ落としの夕暮れが
立ち尽くす人の上を
群青に染め上げていく

笑ったような月が
ヴィーナスを従えて
ゆっくりと
空にかかる

そして

青白い光が
窓辺で
謳っ ....
宙吊りなんです
時間というもの
これが曲者です
入りたいですか
いきていいのですか
てごわい草花です
取り越し苦労します
太陽が隠れています
泡立つ時間が雲になって
雨がふっていま ....
イチジクを手にとる
あなたの背中を思い出す

いつかの電車内で振った
人体骨格のねじれた手首に
無邪気な笑顔でこたえた少女
そこにみだらな星はなく
鮮烈なスタッカートが鳴り響いていたので ....
最後まで
君の心のシグナルが
わからなかったボクを許して

その
深い瞳の色が
止まれ であるのか
進めで いいのか
点滅なのか
それとも
拒絶

ブラウスの
ボタンがひとつ ....
白い咽喉仏を
伝うものを見ずにはいられず
愛おしければ尚の事
枝葉の若いものは
根っこの存在を感じつつ
きっと知らないのでしょう
何を養分に今在るのかを
伝って落ちたものが
今は亡きも ....
吹かれるように手を振る
ススキの群れの中に
枯れて埋もれていきたいと
いや、そんな最期のために
生きていきたいのです


西風が波を走らせて
遠泳の息継ぎのように
{ルビ水面=みなも ....
鹿になりたや
そして逃げたや
小さな紅葉の降る頃に
紅いその葉をなお紅く

鹿になりたや
そして逢いたや
いつかの昔にかいまみた
綺麗なひとみの山のひと

鹿になりたや
そして越 ....
士狼(銀)さんのおすすめリスト(1951)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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待ちぼうけ- 恋月 ぴ ...自由詩30+*05-10-25
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呪い- 大覚アキ ...自由詩705-10-25
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はぐれる空も、見送る人も- 霜天自由詩1205-10-6
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鹿と女- 紫乃自由詩7*05-10-4

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