夜中にひとり食パンをかじる
バターをつけないで
ジャムをつけないで
電気もつけない

冷蔵庫の前にしゃがんで
はみはみ
虫みたいに食べる


どこか外国から船に乗せられて
海をこ ....
世界中で170万人が死んで行く日々に寝たり起きたり仕事したりする
170万人が死んでいるから生きているのかとかそういう自覚は無く
かと言って140人ずつ増えて行く人間を育てる気も無いまま
眠たい ....
 あんなところまで
 かけあがってゆく脚力があった
 なんて、知らなかった
 あれが
 かけのぼってゆく波のペニスだったなんて

 美しい波形
 コバルトブルー
 夏の日に ....
私はもう、おんなでいたくないのです



夜中になる前に、
私がまずすることは
夜の空気に右腕を入れること
ぐるぐると掻き混ぜると私と化学反応をおこすので、そこでゲル状にな ....
〈好き〉ってなんだろうね




わたしってさ
誰かを〈好き〉なったことってあるのかな

〈好き〉ってね
愛しているとは違うし

意外と精神的なものだったりして

Like ....
何億の
ひとたちの中心軸で
生産される架空のベッド
おやすみなさい
武装を剥ぎとってねむる子供たちを
今夜は守って、
あすには明け渡す
対岸にだれも待たない橋を
壊れやすいのでひとりで ....
いつのまにか足首のかたちが変わっていた
このところ続いてる春にしてはひくい気温のせいか

映画館でまぶたにふれたりだとか
苦いコーヒーを胃にそそぐように
うまくできないことだらけ
罫線がじ ....
午前二時にだいたい起きてふらふらみんな大好きおまえも死んで。


死にたくて死にたくて忘れてる/髪切ったのに心臓が痛くて


太ももを見てるだけではなくたとえば死んで切って/花が咲き、 ....
 
 
道路を丸めて食べる
どうしたら草の音みたいに
生きることができるのだろう
 
曲った色鉛筆
間違えないように覚えた言葉
値札の無い指の軌跡
並べることばかり
いつの間にか上 ....
虐待は白血球のようにアザやかにみちていた


青白いわたしの細すぎる指にきろくする
愛とか欲とか血管とか
月をみつめすぎて焦げた両目のおくは、宇宙が夢中に現実をみている
――アザやかな、青 ....
 農業をする蟻ハキリアリをみていた
 福山雅治が
 素っ頓狂な声をあげた
 列をなして葉っぱを運んでいる
 きりとった葉っぱをミドリの帆にして巣穴に運んでいる


 蟻の道が ....
{引用=
真夜中の森でひとり
花を散らす戸惑いのない指
(中心にある雌しべ)(囲むようにある雄しべ)
(覆う花弁)(支える萼)(茎)(光合成する葉)
すべてをばらばらに並べて
花のすべてを ....
 
 
列車も停まらないような
ホームの一番端でひとり
ご飯を食べている
ちゃぶ台は誰かが置いていってくれた
多分、親切な人なのだと思う

納豆や根菜類の煮物など
好きなおかずを並べ ....
カシオペアってどれだろう
懐かしい北斗七星は何処だろう
オリオンの一角も捉え得ぬ眼球は
地面に転がって冷えている
でも、宇宙はもっと寒いんだよ

?昭和の音?という玩具がある
夕景のフィ ....
土のにおいの月がいくつか
夜から朝へと転がってゆく
鏡を造る鏡
暗い水と溝の道


星と星のあいだのむらさき
へだたりと境の腕
羽と羽のあいだに起ち
剣のように
 ....
音をはずした
指先が曲がり
おこがましい
眠気へと倒れ
込んでしまう

彼女は私に嘘を吐きました。その嘘はあまりにもたくみでありましたから、私はその嘘を見破ることなど、したくなかった。した ....
ここ数日来の寒波で凍てついた地下鉄の連絡通路に
場違いとも言えそうな親子連れの姿

乳母車を押し歩くお母さんの脇には小さなおんなの子
お母さんの手助けと押すのを手伝っているようにみえるけど
 ....
きみには本来だれもいなかった
血を分かつはずであった兄や姉はもう先に、
緑色のはなたれた地平で仲よくみつめあって
いた。ほとんど恋人のような握りかたの
手と手

かたくリボンで結 ....
三ミリ
ほど
白い部分が見えるまで伸びた爪

今日も放置した
自分の


誰かの爪が
食い込んだ
自分の爪より大きく厚い/turn off.



痛みには種類が、
 ....
庭園を吹き渡る気流に乗って山脈を越えると
なだらかに広がる山腹の緑の森と
森に囲まれた湖
そして川があり滝があり
庭園を巡る園路は地形に沿って這い回り
緑の平原は地平まで広がり
その地 ....
 誕生日に僕は飛行機に乗って日本に帰る。
 空港へ向かうバスの中で、あるいは飛行機の中ですでに具合が悪い気がしていたのだけれど、帰国してまもなく予定調和的に風邪をひく。
 日本でクリスマスに恋人と ....
雪なのか
塩なのか

雪なのか
塩の固まりなのか
降ってくる
ぶつかり合う
不明瞭な
界面は
混じり合うことなく
ぶつかり合い
共に
音なく
砕け
一つになり
砕け
混 ....
跳ねる小虫がとても目障りで
ティッシュを数枚重ねて包み
一思いに握りつぶした時
口の端は確かに歪んでいた

誰かが主張する正しさとやらの裏側には
賛同と共感を請う自己愛が垣間見えて
どう ....
そこそこの底にはいつも君がいて
そこそこの底ではいつも雨
そこそこの底の君が濡れないように
そこそこの底までおおう傘をひろげる

闇にも鮮やかな黄色い傘に
金の糸で縫いつけた心星が

そこ ....
白熊が死んじゃう、と言って
つけっぱなしの電気を
消してまわる君は
将来、かがくしゃになりたい
という

撒き散らかされた
鳥の餌のシードを片づけていると
芽がでればいいのに、なんて
 ....
雨の匂いがする
埃っぽい陽射しの名残りを弔って
闇に隠れ
秘密裏に行われる洗礼は
いつしか
もっと内側まで注がれるはず、
そんなことを
どこか信じている
陰音階の音だけ降らせ
目に見 ....
写真にうつっている僕は

満面の笑みでカメラを見つめていた

でもそれは過去の遺物

その写真にライターで火をつけて

灰皿になげすてる

今なら言えることは

昨日は言えなか ....
たっぷりの熱湯の中に
捨て台詞を少々加えて
マカロニを入れる

いつまでも未練がましく
くっつかないように
十分注意しながら
再び立ち直れるまで
何回か掻き混ぜる

アルデンテ ....
群青がおりてくると
土は冷たくなる
それにふれると
からだじゅうが嘘のように固くなった
すると、ひとりの子が
私はおんなのこです
と言って
すこし笑った
私にはよくわからなかったけど
 ....
駅東端の改札を抜け昔ながらの踏切を渡ると
南口商店街の低い軒先を飛び交うツバメ達に出逢った

桜は散ったばかりだと思ってたのに
あっという間に日傘手放せない季節となってしまったんだよね

 ....
士狼(銀)さんのおすすめリスト(1951)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
深夜、食パン3枚- 橘あまね自由詩3211-5-17
別にまぁそんな事どうでもいいんだろうけど- 虹村 凌自由詩911-5-15
地勢が、波の舌、波の騎馬で…- 石川敬大自由詩18*11-5-14
わたしはおんなでいたくないのです- ゆるこ自由詩711-5-12
託すひと- 恋月 ぴ ...自由詩24+*11-5-2
流域(good_morning)- しもつき ...自由詩811-4-18
らん熟- アオゾラ ...自由詩211-3-8
花と嘔吐- 榊 慧短歌311-2-21
手渡し- たもつ自由詩1711-2-6
青白いプール- usoni自由詩5*11-2-6
ハキリアリにおもう- 石川敬大自由詩24*11-2-6
明け方のクオリア- 高梁サト ...自由詩10*11-1-25
お代り- たもつ自由詩2011-1-23
懐古する自動人形- salco自由詩30*11-1-19
ひとつ_約束- 木立 悟自由詩1511-1-19
ず____れ____- 久石ソナ自由詩2611-1-19
いそぐひと- 恋月 ぴ ...自由詩35*11-1-17
かぎられた就寝- しもつき ...自由詩1610-11-8
敬虔なる- 榊 慧自由詩1110-9-22
大庭園- 片野晃司自由詩1810-3-24
12月24日、快晴。- 瀬崎 虎 ...散文(批評 ...309-12-24
フェリー- 北村 守 ...自由詩5*09-7-27
- 松本 卓 ...自由詩209-6-3
雨傘- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...19*09-6-1
六月の水球- 佐野権太自由詩40*09-6-1
雨音- 銀猫自由詩23*09-5-28
過去の遺物- こめ自由詩1609-5-28
マカロニ- nonya自由詩23*09-5-27
少女たちの天体観測- アオゾラ ...自由詩1309-5-27
夢つばめ- 恋月 ぴ ...自由詩25*09-5-12

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