亜光速で移動する阿藤快。

刀を振りかざし、
阿藤を追いかけるは、
阿刀田高。
その速度は、
もはや光速を超え、
時を遡り阿字本不生。

逃亡の果てに、 ....
花曇りの空に舞う胡蝶の
その透きとおった翅を 
欲しいと思う 

やわらかく笑う 
ということを覚えたのは 
いつの頃だったろう 

新しいピンヒールが
足に馴染まなくて 
ア ....
桜土手通りの
ほんとうの季節

夜、春香を写しとる水面に
ひとの本性があばかれる

だから秘密は
誰にも知られないように
 うまく動かない

{引用=

ろうとぼんやり思っている
その穴を埋めるのはなんだ
ろうと     っている
その       なんだ
ろ         いる
そ          ....
半年振りで姉は嫁ぎ先の富山から 
5歳の{ルビ姪=めい}を連れて帰っていた 

家族{ルビ揃=そろ}って
僕の出版記念すき焼パーティーをするので 
今朝の出勤前母ちゃんに
「 今日は早めに ....
その日も、少年(予定)は、間違えた言葉をそのままに口にする
変換の仕方も削除の方法も、最後には気付けないことばかりなので
いつまでも、「あ」と「い」が上手く発音できない
それでもいいか、なんて思 ....
たかがでは済まされない地平線に
ひとり佇み
夢は夢のままで
あるべきことを求められ


目覚めのときは何時も
偶然を装っては
ありのままの姿を
目の前に突きつけてくる


くる ....
世界には悪があるはず 目に見えないが凄く巨大な
しかし僕らはどうだ? まともな武器も持っちゃいない
    勝ち目は無い はじめから
   銃器があっても 勝ち目は無い
 歩きなれた靴を履 ....
(割れ落ちた心の軋みより流れ出す)
せせらぎの音に我身を任せ
消え入りそうな意識の果てに
あなたの額より滴る汗の熱さを慕う


さよならってどこまでも悲しいのね

狂おしさは許されぬ愛 ....
木はそこにいて
降るようだった
午後を咲かせ
庭を照らし
笑みを空へ近づけた


駅もなく 列車もなく
鉄路だけがあり
長く取りはずされることもなく
街をふたつに分けて ....
ドレミのドの
点々は
うまれたての涙です

ソラをめざして
シにかえる
はじまりとおわりの
涙です
本棚のそばから窓際に移るときは
下敷きになった光線を襞にして
持って行かれそうになる

首の下が 大事で
いつでも首の下が大事

ドッグリールの向こうにしか見えない橋へ
束になった空を ....
「わたしたちのからだ ここに入るのね

その言葉は 墓前に供えた白い花より麗しく
遠くに 在るもの いつか 訪れる
その日を見据えては 永久 に さすらい


「わたしたちの心 あの雲に ....
化石になるときに
石と入れ替わってしまった
私の部分
を、さがしているのです

外側の触れている世界から
入れ替わっていくから
私の肌
は、こんなにカサカサとはがれ落ちて

化 ....
                                 (喪失の物語)


彼女の胸には心臓がなく
代わりに小さな箱が埋まっていて
願いを唱えながら手を入れると
どんなもので ....
アザラシが 
浜辺を 這っている
私に 声をかけてきた

「目の周りに砂がまとわり付いて鬱陶しいので洗ってくださいな」

快諾

ゴシゴシ
ゴシゴシ洗って

ザンブラ
ザンブラ ....
{ルビ朱=あか}くて小さなさかなの
息のように
そっと触れた
てのひらから
あなたを呼吸する

  ほんの少し
  の温もりが意識を
  わたしに繋ぎ止め
  る、わたしの体温
  ....
生きる意味に悩んでいるなら
悩んで悩んで悩み抜いて
大いに苦しめばいいよ


それでも君は幸せなんだから


今すぐにでも死にたいのなら
遺書のひとつでも書いて
とっとと死ねばいい ....
透きとおる真昼に
日常が、消えていく
八月に買った青いびいどろは
もう割れた



観覧車に乗りたいと言ったのは
あのひとのほうだった
てっぺんに着いても
世界はちっとも見えなくて ....
向こう側へ行きたい 君の言う単なる恋愛に
僕は幾度となく涙を流してきた



君の言う単なる恋愛に
僕は幾度となく命をかけてきた



なぜなら
そこに世界で一番大切な真実があるから



 ....
落日
蜃気楼のよう
だけど蜃気楼じゃない

焼かれるのは
空じゃなく
今日という日の末路

果てるような
限界線
焼かれるのは空
じゃなく
背なか 背なか
もたれかかった珪藻土の壁には
真昼の温みが宿り
後ろから
春の衣をふうわり掛ける

あし
足もと
埃だらけのズックの下で
蒲公英は蹲り
カタバミが少し緑を思 ....
凍える桜の枝を煮る
花の色に染まる
記憶のひとひら

なくしそうな
砂のらくがき
ため息で
消して

あなたの指した
電柱の奏でる擦弦楽の季節
手をさしのべても
触れるもの何も ....
いとう『はじめての王国』
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=59515
桐原 真『早朝』
http://po-m.com/forum/showdoc.p ....
 すこしずつ
 色を足し
 
 気づかれないよう
 形をかえて

 満月を
 あとふたつ数えたら
 「春」になります


北風の止んだ空に
雲の声がした
詐称猫は今日も星の名を騙る

彼女はあの有名な

『賭博猫』とも友達だったが

いつも騙されてはひどい目にあっている。

彼女は僕と話すときは

不思議なものを見るような目で
 ....
朝日に窓枠は枯れて

錆付いたカーテンからは

夜が死んだ匂いがする

炊き立ての白いご飯が

今日はもう仕方が無いんだよ

と生きる糧を与える

箸に摘めるだけの物を

 ....
おれの名前はニコライ
ニコライ・アンドレーエヴィッチ
ありふれた名前だが
おれは気に入ってるんだ

車輪の付いたこの板
なかなかカッコイイだろ
走り心地もなかなかだぜ
まあ腕は疲れるが ....
ポストがあんまり赤く誘うから
こっそり仕組んだ悪戯めかして
宛名にきみの名前を書いた


雪があんまりひっきりなしに
きみの傍に寄り添うから
水晶の珠を割って
ちいさな虹で
憂欝の左 ....
士狼(銀)さんのおすすめリスト(1951)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
「_ああ嗚呼。_」- PULL.自由詩12*06-4-13
花笑み- 落合朱美自由詩4106-4-12
春の本性- たりぽん ...携帯写真+ ...11*06-4-11
- ふるる自由詩3*06-4-10
姉のまなざし_- 服部 剛自由詩18*06-4-7
少年予定- 霜天自由詩4506-3-29
夢の殻- 恋月 ぴ ...自由詩15*06-3-25
タナトスは笑ったよ- 木賊ゾク自由詩2*06-3-25
三月のオフィーリア- 恋月 ぴ ...自由詩17*06-3-22
午後とうた- 木立 悟自由詩206-3-22
白い音階- まほし携帯写真+ ...16*06-3-21
5.マックス・ミンゲラ- 合耕自由詩4*06-3-18
香春盆夢歌(かわらぼんゆめうた)- 恋月 ぴ ...自由詩16*06-3-18
バージェス、残されるもの- たりぽん ...自由詩9*06-3-18
欲の物語- アンテ自由詩16*06-3-16
アザラシを洗うんだ- アザラシ ...未詩・独白17*06-3-14
きんぎょ- たりぽん ...自由詩1406-3-8
世界で一番不幸せと思っている君に贈る歌- 恋月 ぴ ...自由詩33+*06-3-8
八月の、リフレイン- 望月 ゆ ...自由詩38*06-2-24
鏡の国- fuchsia携帯写真+ ...906-2-20
ラブレターを書きつづけた男の遺言状- 恋月 ぴ ...自由詩32+*06-2-19
夕刻、焼かれるのは- たりぽん ...携帯写真+ ...28*06-2-17
春まだ浅き- 銀猫自由詩21*06-2-14
それが喩え、だとしても- たりぽん ...自由詩16*06-2-3
批ギ_いと/桐原/銀狼/今猿- 黒川排除 ...散文(批評 ...306-1-25
桜雲- LEO携帯写真+ ...18*06-1-25
詐称猫- 昏(ヤッ ...携帯写真+ ...7*06-1-15
朝日に窓枠は枯れて- 唯浮自由詩11*06-1-15
負傷兵ニコライのこと- 馬場 こ ...自由詩406-1-12
プリズム- 銀猫自由詩17*06-1-12

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