残暑の厳しい日のこと。古本屋へ行ってきますと断りをいれたら
家の者が、ああ、あの分かれ道だねと言う
不思議なこともあるもの
分かれ道とは曼珠沙華のことではなかったか
伝統工芸品の ...
欄外に繰り延べられていく夜を
空欄の中に込める

この世界に最も必要とされている
無意味という名の希望を生産する

巨でありながら虚
虚でありながら響

かまびすしくあるような沈黙と ...
真夜中に歩いているんだ
電灯に近づくと急に影が生えるよ
影は僕の色をして
濃くなったり、大きくなったり
そしてぐるりと僕を一回り
でも、もう遊ぶ時間じゃないから
バイバイ バイバイ 色の足 ...
オーロラ

僕が今も戦っているのは あの頃くじけてしまった
紛れもなく僕自身の亡霊
遠回りした隙に 遅れてしまったスタートダッシュ
周回遅れで始まった物語

いや、そうだな
遠回りを遠 ...
?
見えない線を指先でつまめば
運ばれていくものと残されるもの
の生誕だ
声にならない声でいのりを告げる

一日に何度流されていることか
電光による死の宣告
人々はいらだちを隠せずに
...
... 君の部屋には誰もいない
夢を見たのだ きっと
僕の忘れていた風景の中にあるような
人があふれた 公園は 緑色

僕は何を思いながら空の下 
たどりつくために歩いたのだろう 体は 
忘 ...
生きながら祈れ
神はいないのだから

宇宙が終わる
もしくは永遠に終わらない

しかしそれとは無関係に人間は死ぬ

終わりのある私に
終わりのない宇宙に

終わりのある宇宙に ...
毛穴の黒ずみ1個につき
5円を徴収するという
毛穴税法案が
国会を通過する見通しとなった
国会周辺では
これに反対する
30から40代の女性達が
鼻の白いのを
剥がしては
こんなに取 ...
「もしもし。」を聞けば、安心する

寂しくなると笑顔が見えて

耳をふさげば泣く声がする。

(身体の一部を差し出して

痛めつけなければならないのだろうか?)

いなくなることは ...
雨上がりの空気に
金木犀の香りが混じる。
甘さは、体の中に入りこみ
心をせつなくさせる。

いい匂いがする。
金木犀を食べたの?
包茎のくせに
暴力を振るう夫には
寝ている時を見計らって
アロンアルファで
余った皮を
小籠包みたいに
閉じてやりましょう
翌朝寝ぼけ眼で
駆け込んだトイレの中から
凄まじい悲鳴が聞 ...
最後まで帰国できずに吾亦紅 合歓の花金婚式のディナーかな まきびしがなくてコンペイトウ撒いている 隣にたけしがいて楽しい 聴いてなかったが正解した 隙間を埋めた新聞が震える
山小屋の木壁はとても
この吹雪を乗り切れそうにない
テーブルを倒したバリケードの裏側で
貧しい体温を分け合う二人
「きみが生き延びたら僕の父と母と姉に愛していた ...
は『 ... 鍋に火をかける。

ことっ。ことっ。ことっ。ことことことっ。

コンソメの香りが溢れ

作り置きのパスタを沈めると

つまみ食いの衝動が止まらない。。

(にんじんと、たまねぎとジ ...
雨が降りそうで 今にも

ヤキソバでも
作るかな

雨が降りそうで
降らない

風が冷たい
夏なのにサムイ

君は出かける
ひとり どこかへ
風に吹かれて チャリこいで

...
山手線から見える住宅街のテラスを遠くに

厚切りのミートローフを思い返す。

暗い路地を遠くに

音と植木のテラスを目指して上る坂の上には

友との語らいと味わいの時間が

一人き ...
さみしげなあなたの面影が私の感性と同調する。

あなたは燦々と輝く太陽を信じてはいないのでしょう。
あなたは夜空に瞬く星星の光を吸収して、
数々の詩を編みました。
ボードレールの戦慄の泉を飲 ...
教室に這う蛇たちはいっせいに白い壁をあがりつつましい蛍光灯になってしまう。すっかり硬くなった彼らが行儀よく整列し彩りのない熱を放っている
わたしたちは激しく動くシャープペンに肥えた腕を操られつつ柔ら ...
あなたが弾く鍵盤からは
詩が聞こえてきます
ピアノ色の言葉が
楽譜から飛び出して
わたしの耳元でささやくのです

あなたの詩は
私にとっては水の流れ
水色の言葉は
静寂で濁った悲 ...
階段の上から三段目であなたを見かけた。

みんなみんな燃やして庭の隅に埋める。徒花に
たくさんの水を遣る。可哀想だからといいかけ
て口を噤んだすべてはこの花のために。

そこはあなたのため ...
紙風船

小さな手を添えて
口を窄めて上手に膨らませたね
四つの色が綺麗に分かれて
君は見上げて満面の笑み

優しく叩いたら 掌の上を舞う
嬉しいね 楽しいね
夢中な君はとても可愛い ...
身体のうちで
いちばんきれいな皮ふのところを選んで
跳ねる、つぶてが
こぉんと、宵へ落ちていった

眠っていたのかそうでないのかわからない
果たしていつのまにか
まるですっきりと目覚める ...
神様を信じていたのは
私が実に4歳の頃
親の見栄と意地で入れられた
白人がうろつく幼稚舎で
馬に乗せられ、ピンクのドレスを着せられ
ミンチン先生のようなマニュアル教師に
と ...
お父さんは私を
殺すこともしなかった

関われなかった時間だけの
記憶はいつのまにか
なくなった

どこかにいるはずの父に
期待してしまう自分をゆるすことにする

今夜は鍋にしよう ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
月形半分子自由詩313/10/25 1:47
ある神に関するメモ一般詩人-自由詩113/10/25 1:19
朝日月形半分子自由詩213/10/25 1:00
オーロラitukam...自由詩2*13/10/25 0:55
空は他人のもの —K.Iに捧ぐ—中川達矢自由詩213/10/25 0:53
我々は直に来る冬を生き延びる術を持たねばならないTAT短歌113/10/25 0:33
人のいない写真には番田 自由詩313/10/24 23:58
祈り佐藤伊織自由詩213/10/24 23:35
毛穴税花形新次自由詩113/10/24 22:54
無題梓ゆい自由詩113/10/24 22:30
金木犀Ninigi自由詩013/10/24 21:19
暴力を振るう夫花形新次自由詩113/10/24 21:14
最後まで帰国できずに吾亦紅北大路京介俳句213/10/24 21:09
合歓の花金婚式のディナーかな俳句113/10/24 21:09
まきびしがなくてコンペイトウ撒いている自由詩1013/10/24 21:07
隣にたけしがいて楽しい自由詩113/10/24 21:07
聴いてなかったが正解した自由詩413/10/24 21:07
mizuno...自由詩413/10/24 20:35
ホールデン・コールフィールドTAT自由詩313/10/24 20:28
いえのあかり梓ゆい自由詩213/10/24 19:54
ヤキソバLucy自由詩10*13/10/24 19:31
回想梓ゆい自由詩113/10/24 19:24
闇を巣食うヒヤシンス自由詩6*13/10/24 18:07
生物室のゆうべマチネ自由詩113/10/24 17:33
あなたからの贈り物乱太郎自由詩1613/10/24 17:21
箱庭の花岩下こずえ自由詩313/10/24 17:02
紙風船龍九音自由詩1*13/10/24 16:04
クリンリネス平井容子自由詩713/10/24 12:30
面白い言葉中山 マキ自由詩313/10/24 12:25
親子鍋朧月自由詩113/10/24 11:48

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