光が点々バラバラに明滅する
目からは涙が流れる
右の拳が女の腹を打ち
女は性器から血を垂れ流す

それで何も生まれない
それで何も埋まらない
涙が流れる

金が欲しい
本当に?
...
ひたした場所の反対側が
常に常に染まりゆく
血溜まりが紅葉になり
水の底から空を見ている


空には無数の雛人形が
淵の目をして見つめ返す
夕刻は夕刻を着てますます ...
オリハルコンを探していたら
何故か天上からベリリウムの雨粒が降ってきた
それは虹色に輝く丸い雨だった

振動音速はとても想像できないほど早くて
その雨粒を手のひらで捉えることは出来なかった
...
中古と新品では新品のほうが
聞こえはいいだろうけれど
新品は言葉がわからない
一人では何もできない
役に立たない
僕は20年経った中古だけど
一人で生きることができる
言葉もわかるし知能 ...
この世に生まれて以来わたしは、母の愛を知らない
産んだ女性はもしかして、母なのかもしれないけれど

いまわたしは泣いている
生まれて初めてのことのように
いまわたしは探している
それはたと ...
彼女は、柔らかな鋭い魔物に
背中を喰われている。
しかし、
実際は彼女が魔物の耳を
自分の喉の指に押し込んでいる。
魔物を押し込んだ指が嗤う。
からからからから、
喉の奥の水車小屋で
...
 懐かしさを覚える町並みに深いため息をつく。
 明日に向き合う為のはっきりとした記憶。
 永い旅路を終えるとき、
 思い出すのはきっとそんなものだろう。

 青空がどこまでも澄んで見える ...
一年に一度
ピアノの屋根は開かれて
確かめられる
狂っている、ことを

どうやら
人の営みから生まれるノイズが
そのうすぐらい闇の中にあった
木や羊が暮らす小さな世界を
ゆるがせなが ...
テレビで荒れ狂う砂嵐を見つめる
知覚は生の証なはずだ
とか
まだ死んではいない…
故に生きている
とか
たとえ心が凍っても
まだお前の心臓は動いてる
とか

伝えた ...
柚子の白い綿をつみあげて
ふう、と吹いて飛ばした幻想
あずきをひとつひとつ積みあげて
空っ風に突き崩された夢
かぼちゃを練り込んだ生地のパイ投げをする日

誰もいない日常は
白く白く光ば ...
カツカツと甲高い音を立てて
小さな体を精一杯伸ばした君は
誇らしげに指をしめる金属を
見せびらかすけれど

そこに叩き付ける冷たい息を
吹かせているのは僕であって
じんわりと体温を奪って ...
【おへそ】


りんごちゃんと なづけられた おんなのこ
今日は りんごのようにいいにおい
きのうは もものように いいにおい

林檎のおへそは いいにおい
林檎の ほかのどこの部分よ ...
子供たち風と戯れ駆け回る広すぎる庭自然いっぱい

川底に沈んだゴミを掃除する深呼吸したくならない臭い

秋風に紅葉の色含まれる平凡な日々色が濃くなる

休日は家族連れ多い公園内家族一つにな ...
この広い宇宙のなかから地球を選び

多くの生命のなかから人間を選び

そのなかから選んだのです

お父さん お母さん

子供は 親を選べないなんて

私は選んだのです

愛の光 ...
荒波白波 眼底痛
堪え堪えて書いて書く
笑ってくれよ、地蔵虫
少しの集中で火を噴く目玉
だから書けるうちに刻み込む

生きているから痛いのさ?

そんな生半可な答えでは納得せぬ

...
港町夕焼け市場のおばちゃんが持たせてくれた金平糖


ビードロの光りのなかの金平糖「空に帰りたい」未明のなみだ


「金平糖の中毒ですね、食べるのはいいけど見てはいけません」


雪 ...
私の影の
じめじめに
いつしか
キノコがはえていた
いけそうなのを
つまんでみると
なかなかオツな
味がした
だめそうなのも
なかなかあるが
だめなキノコは
うつくしかった
...
脳髄に出来た亀裂から饒舌な空虚が垂れ流される夜だ、信号はどこかに、信号はいつもどこかに…アンテナのないところで途切れる、雨を待つ空は紗幕のように奇妙な光を放ち…まる ... 駐車場、軽トラの下
多分猫が死んでる
見てみないと分からんけど
多分死んでる、分かってる

シュレディンガーの猫だっけ
世界は可能性に満ちている

台所、僕の足元
鼠が死んでる
窮 ...
クリスマス新陳代謝の悪い棚 地球儀や深く齧られたる聖夜 背骨だけ大人になってクリスマス (羊が32匹 ────)

おととい髪の毛を自分で切る。
乾燥麺がふやけていく間に何となく思い立って、バサバサいってしまった。右サイドを切りすぎて、少しハゲのように目立つ。駅前にはコスパのいい1 ...
ホームに立ち尽くして 聴いていたよRock 'n' roll
今夜わかり合えるのは このメロディだけさ


ひと気のないシートにもたれながら 
去っては消えていく景色を いつまでも追いかけて ...
盗人に追い銭とかってさらに損したなんて云ってるけど
追い銭をしたのはあなたの方でしょう
自分がしたことをまるでなかったことのようにするなんて
盗人よりもふてぶてしいわよ あなた


...
驟雨になって過ぎていく時間の中で、
詩を書かせてくれないか、
誰かが囁いた。

誰かの声は確かに、
黒いペンで、
と言ったはずなのに、
私は赤いペンを背中から差し出す。
私は赤いものば ...
冬の朝珈琲啜りヴィオラダガンバ聞く

夕食後ハープシコードが漂う

パイプオルガン胸を突く
牡丹鍋は花盛り

ポインセチアの紅が眼を突く

我が家のボケが蕾をつけた

寿司桶に百花繚乱
さむい朝
ベッドのうえで
あなたは眠っているのではなかった
あしたにも雪が降りそうな朝

似たようなことが
いくつもあった
雨の日や 風の日に
なまぬるく繋いだ体のなかで
あなた ...
二月堂
夕暮れ時に
鳴く鹿の
小鹿を呼んだ
母の慈愛は

冬の旅
奈良の都の
空冷えて
妻とともに
釜飯を前に

三面の
顔持つ少年
戸惑う
表情美しく
空を睨んで
...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
落ちてくる香りopus自由詩115/12/22 20:36
ゆくえ くれない木立 悟自由詩415/12/22 20:23
球体幻想レタス自由詩315/12/22 19:51
劣化リィ自由詩3*15/12/22 19:32
それは青い薔薇(即興)もっぷ自由詩315/12/22 18:08
疾走する彼女あおい満月自由詩615/12/22 17:04
見知らぬ町並みからヒヤシンス自由詩12*15/12/22 15:04
ユニゾンそらの珊瑚自由詩23*15/12/22 14:39
叫べる程に凍月自由詩2*15/12/22 12:58
憐憫とかぼちゃのパイ這 いずる自由詩215/12/22 11:22
凍るまで冷え切っている自由詩215/12/22 10:44
おへそるるりら自由詩16*15/12/22 10:09
子供たち夏川ゆう短歌315/12/22 6:20
選びました佐白光自由詩6*15/12/22 1:16
執念たけし自由詩8*15/12/22 0:49
「金平糖」 2015.12.21もっぷ短歌315/12/21 23:58
キノコフユナ自由詩515/12/21 23:54
暗転の種類ホロウ・シカ...自由詩3*15/12/21 23:52
にゃんちゅうたいら自由詩115/12/21 23:44
クリスマス新陳代謝の悪い棚北大路京介俳句315/12/21 23:12
地球儀や深く齧られたる聖夜俳句215/12/21 23:12
背骨だけ大人になってクリスマス俳句215/12/21 23:11
師走の皺もり自由詩3*15/12/21 23:01
夜明け前涙(ルイ)自由詩315/12/21 22:53
空き樽は音が高い自由詩515/12/21 22:40
ナイフあおい満月自由詩715/12/21 21:56
バロックレタス俳句115/12/21 21:52
冬の花俳句215/12/21 21:28
さむい朝はるな自由詩315/12/21 21:20
いにしえの都レタス短歌115/12/21 21:11

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