きいぷあうと、きいぷあうと、
誰かが叫ぶ。
きいぷあうと、きいぷあうと、
地から手が伸びてきて、
私の足を掴む。
きいぷあうと、きいぷあうと、
引き戻されたベランダからは、
いろんな人た ...
白く寂し気な船が今にも沈みそうだ

港の灯りも霧雨に曇っている

故郷の海で荒波を受け傷ついた船底は

修理は不可能の様だ この港に船を沈める

この白い船は ものを言わぬ私

あ ...
まつ毛の長い君の
潤んだ瞳の先に小指をあてて
銀盤の満月に照らされたのは
何時の事だっただろう

しなやかなブロンドの髪に指を絡ませ
水晶のような
口づけを交わした
あの夜
夢の欠片 ...
希薄な空気を
息する身体

濃密なヒミツの
波打つ脳内

実体らしきは
目に見えず

遠い金属質の
音の交錯

失われる
自我より帰すもの

到達のない
生死の遍歴 ...
アゲハ蝶が嵐の島で名も知らぬエキゾチックな花弁の陰で眠っていた

ざぶりん ぴたぴた ざぶりん どっしゃり ひたひた しとしとり

折れた羽伸ばし 舞い飛び落ちた 密林のただ中 

天敵の ...
ああ、うざと 嘆く餓鬼のが よっぽどうざい

そんな気がした 四十路の夜

 先輩、頼みますよ

 もう三十路もとおに過ぎ

 四十路なんですよ

おお、ところでおまえ”みんな”か ...
孤独はいまも継続中だ
それが常態となってしまえば
たいした痛みも感じないものだ

ときおり非日常にきみがやってくる
それは僅かな恩寵でもあり
かすかな煩悶でもある

きみは花をアレンジ ...
真っ白な灯台があり海見守る誰かが書いた落書きの文字

公園のベンチに座る大人たち子供の頃の自分を描く

真夜中に火災報知器鳴り響く誤作動で鳴り眠れなくなる

遮断機が下がったままで上がらな ...
握った手を離したくはありません。
父が寂しくないようにと
両手いっぱいの白菊を
棺の中に入れました。
(お父さんさようなら。)
その一言が言えなくて
私はもう一度
両手いっぱいの白菊を
...
しゃこっ。しゃこっ。と響くスポンジの音。
100数えてから出るんだよ。と
身体を洗いながら父が話しかけた。

「1・2・3・4・5!!」
熱を帯びて赤く染まる肌が
少しずつ汗を滴らせる。
...
都心へと続く田んぼの中の線路。
田植えを終えて一息つきながら
父がおにぎりを頬張った。

梅・おかか・こんぶ。

母が麦茶と重箱を差し出しながら
にっこりと笑っている。

汗を拭いて ...
温めないでください
ぼろが出てしまうんです
ぼろぼろになってしまうんです
不必要に熱くなって
不必要に口の中でちくちくと刺しまくるんです

冷たいままにしておいてください
それが
決し ...
怠惰な微熱が止まらない
睡魔に憑りつかれた
偏西風が吹きすさぶ春の午后
散った櫻は欠片も見当たらず
鼻をつんざく若い緑が
想いを馳せる
なにもなくうつむくこうべ 朝がきて
干物を焼いて
玉子溶く
焼き海苔炙り
亡き母想う
コップに入った残りの水を
もうこれしかない…と、思うのか?
まだこんなにある…と、思うのか?
私の受け取りようである。

底深い・・・・・井戸にも似て
汲み尽くせぬ

あたりまえの日々 ...
知っていた?
君が一冊の本の
密かな主人公であることを。

――ほら、百年後の美術館に
  飾られた、額縁の中から
  赤いシャツを着た女の人は
  椅子に腰かけ
  頁を捲る、音が聴 ...
さぁ、足許の川面に揺れる
一艘の舟に乗ろう。
(自らの重みをぐぃ…と下ろして)

誰かが置いていったまま
傾いた左右の艪を、握り
今、漕ぎ出そう。

――旅の始めは、後回しにならぬよう ...
あめの山にはいって木をきる人がいる
チェンソーをひびかせて
切る理由がある木なのだろうが
私にはわからない
他とどう違うのか

倒されてゆく木も
生かされている木も
ただ黙って空をみて ...
私は死に向かって
一直線に走っている
後悔などは何処にもない
せめて安楽な死を願うのだが
死という狭い門をくぐるのは至難の技かも知れない

痛みに弱いぼくは
レモンに告た
モルヒネ漬け ...
感じるままに生きてやる

言葉も追いつかない

あとあと

説明だらけの人生を

感じるままに生きてやる


説明しなきゃ分かってもらえないような生き方がいい

おれの人生お ...
圧力鍋の中で椅子取りゲームが行われていた。
「誰もその椅子に座りたいのだ」と言い出したのは
課長補佐だった。
「トレンドとブレンド間違えちゃいけないよ」と笑ったのは
有閑マダム。
三ツ星だか ...
まともじゃない自分の
まともじゃない考えを
真理のように語られたって
誰がそんなもん
まともに聞くか!
まともな人を想定して
仮に自分がまともな人だったら
どのように考えるか
それ以外 ...
黒い大蛇が棲むという石橋を渡れば
桜咲く岸辺に
そこには大衆食堂が在った
憶えているお品書は
カツ丼
カレーライス
精進揚げ定食に
銀だらの照焼くらいのものだ

砂利道を挟んで
タ ...
喪服姿でアイスの実を食べたせいだ 眠れない私をよそに夢の中Fのコードを押さえたままで 恋文の紙飛行機がゆっくりと春のカケラを集めて進む 赤い糸まだ千切れるな姥桜 ぱっかりわれた西瓜から 真っ赤な血が吹き出ている

ウジ虫が くねりくねりと 刺さり這い回り

蠅が ぶーん ぶんぶんと 飛び遊び

やがて土の中に 吸い込まれていく

苦しくて 苦く ...
雄と雌は縁によって出会い
染色体を与えあい
永遠の生命に祈りを捧げ
髑髏本尊まで作り上げてしまった
隠微な美しさに捕らわれ
源流を遡れば
月の光に浮かぶカーマスートラが観えてきた

た ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
向こう側あおい満月自由詩116/5/10 20:03
白い船星丘涙自由詩4*16/5/10 19:02
灰色の瞳レタス自由詩216/5/10 17:16
風もにわかにシホ.N自由詩216/5/10 17:16
アゲハ蝶星丘涙自由詩2*16/5/10 16:01
ある会話りゅうさん散文(批評...116/5/10 11:08
孤独の断章〜アレンジメント梅昆布茶自由詩1316/5/10 8:42
遮断機夏川ゆう短歌016/5/10 5:32
心残り。梓ゆい自由詩516/5/10 1:45
風呂上り。自由詩116/5/10 1:11
田植えの季節。自由詩5*16/5/10 0:32
べんとう北村 守通自由詩316/5/10 0:22
季節の変わり目坂本瞳子自由詩1*16/5/9 23:04
無題レタス俳句116/5/9 22:37
朝餉短歌016/5/9 22:10
コップの水服部 剛自由詩216/5/9 22:08
本の世界自由詩016/5/9 21:59
旅人の舟自由詩416/5/9 21:52
伐採朧月自由詩316/5/9 21:04
予感レタス自由詩616/5/9 19:58
説明だらけの人生を吉岡ペペロ自由詩816/5/9 19:46
圧力鍋為平 澪自由詩216/5/9 19:46
まともになれない花形新次自由詩0*16/5/9 19:33
桜水食堂レタス自由詩316/5/9 18:44
喪服姿でアイスの実を食べたせいだ北大路京介自由詩416/5/9 18:20
眠れない私をよそに夢の中Fのコードを押さえたままで短歌116/5/9 18:19
恋文の紙飛行機がゆっくりと春のカケラを集めて進む短歌316/5/9 18:18
赤い糸まだ千切れるな姥桜俳句116/5/9 18:17
西瓜星丘涙自由詩016/5/9 16:56
理趣経レタス自由詩016/5/9 16:21

Home 戻る 最新へ 次へ
1667 1668 1669 1670 1671 1672 1673 1674 1675 1676 1677 1678 1679 1680 1681 1682 1683 1684 1685 1686 1687 1688 1689 1690 1691 1692 1693 1694 1695 1696 1697 1698 1699 1700 1701 1702 1703 1704 1705 1706 1707 
3.68sec.