今年で二十回目の「遠藤周作忌」
オープニングの黒人霊歌の合唱は
皆を郷愁に誘い、温かな気配に僕は涙ぐむ
某作家のイタズラされた思い出話に、会場は湧く
喪服の参列者の前に立ち、老師は語る
酸素吸入器をする妻の最期の伝言
(あ・り・が・と・う) 帰る前に僕は
老師の手を握り、子等の頬に涙は光る
クール宅急便が夏をのせてはしりさってゆくよ
(運転手はたおやかな秋という名をもち
いつのまに曼珠沙華がスっクとのびたんだろう
(花は放射線状に巻かれ彼岸という中心 ...
徐行する細道で、フロントガラスの前方から
前の職場の老人ホームで今もボランティアの
おばちゃんの姿は…近づき、五年ぶりの再会に
窓を開ける――あらっ元気?と、カナリアの声
蝉の腹神に近づく前に死ぬ
茅蜩や空の密度の濃きところ
ペンギンの後頭部より太き蝉
言葉たちが水中できらきらひかる。
潜らないと読むことができない。
やっと読むことができても、
小学生のときの頭の中にあった言葉だったりする。
童心に帰れる言葉が、欲しい言葉。
生存のその先まで生きていきたい。孤立して、新しく生きるを作りながら。
周りの人は周りの人の言葉を更新し、わたしもわたしの言葉を更新する。
あなたたちも生きるんでしょう?
周りに流されずに、周 ...
ネット見てると気持ちが壮大になるけど、人の集まりに入ると壮大さが抜けて、そらになる。
監獄で人間を矯正出来るなら
おんなじ手法で
軍隊、学校、工場、家庭
どこでも誰でも俺が
お好みの人間に変えてやるぜ
ところが
そうは問屋が
納入数をちょろまかす、だ
「前科のな ...
佐渡おけさを
ぐーぐるで検索して
アのことばがアーだったらアアンみたいな
もうそうを
浮き輪にくうきいれるみたく
ぬけちゃわないように
たんねんに
くちぶりをそわせて
ふくらませたら
...
眼を伏せて共犯者の名前を心に浮かべながら
水中にもぐる。
割れてしまった男の肖像画
同じ個所で歩き遅れた娘の写真に
結像さそうと試みるけれど
血液状に固まりを始めた無意味な水の
流れに ...
僕に娘のふくよかなバストラインを
貸してください
若い頃僕たちをさんざんに悩ました
バストラインを貸してください
今度は僕が借りたバストラインで
若い男どもを
夜も眠れないぐらいに悩まして ...
廃墟となった街
交差点の真ん中に高さ10メートルのヒマワリがしなだれている
乗り捨てられた車のフロントガラスは割れている
飛散された破片は太陽を反射しながら
時折、吹き付けるビル風に舞って行く ...
故郷の父と母が亡くなってからは
故郷へ帰らなくなったという声を
よく耳にする
待っている人があればこその
故郷なんだろう
自分の家も
待っている人がだれもいなければ
さびしいものだろ ...
彼女は猫の名前を呼ぶ
ジャニス・ジョプリンが
お似合いの魅力的な声
猫には きちんと名前がある
かわいいいね かわいいね
繰り返し聞こえる 彼女の声
ほんわかとした時間に
突如 ...
友と道北を旅した
車窓から見えるのは
線路脇に繁茂する
沢山のイタドリ
「イタドリすごいねえ」というと
「いたどりってなに?」
と、都会育ちの友が言うので
「イタドリ知らないの?
ほら ...
円錐形の反射が
カーテンの隙間から潜り込む
あれは外灯だろうか
あまりにも揺れていて
息づいているようだ
南に居る嵐のせいで
むせかえる夜中だ
はりついたシャツを ...
☆空気がよめない ☆挙動不審 ★視線 (うつむく、目がきょろきょろする) ★態度 (はしっこを歩く、会釈、猫背) ☆コミュニケーション ★オドオドする ★聴き間違え ★話すスピード ...
私の{ルビ聖母=マリア}は今いづこ
私の{ルビ聖母=マリア}は今いづこ
臆病者の{ルビ迷える子羊=ストレイ・シープ}は無意味に泣いた
細枝の杖
回り続ける方位磁針
貴女の腕に ...
もうそれは溢れてて、熱くて
こわれるみたいに鳴っていた
わたしは切るところがなくなって
肌ざむい朝を待って 家をでる
やわらかいブーツとか、とくべつなジャム、
相槌がわりの歌詞やクレ ...
ぷかぷかと 心地よさそうに浮かぶ オレンジ色の果実で
今日が 冬至だと 思い出した
はしゃぐ 子供達
横目で 眺めているのが 分かるけれど
こちらは 痛みと 格闘している 最中だから
...
青みがかったグリーン
鏡のごとく透き通った水面
桃色の夕日
美の世界は危険だ。
君たちは蓮華のように、無執着であらねばならぬ。
嵐に倒れた彼岸花の哀れさよ。
まどろ ...
お月様が燃えている
先端を齧った苺から
液体が滴るように
金魚の尾鰭がゆらりと
鉢の中で弧を描く
血を垂れ流しているかのように
サクランボウに鷹の爪
カーネーションに
情熱 ...
強くなきゃ台風じゃねえだろ
と言っていたのもつかの間
遂にモーレツな台風が
日本にやって来るらしい
モーレツと言うからには
ミニスカートがヒラリ舞って
「OH,モーレツ!」とかになるのかな ...
見つめていた風が
いつのまにか
ぼく の頬に触れた
やがて
このまま 真っ直ぐ 下にある谷に
ぼく は抱かれるだろう
巨きな魚が蝶を呑むように
腹の中に
ぼく は消えてい ...
森より大きな緑を描いて、空より大きな青をつくるんだ。
嘘のない、まっしろな物語を、真っ黒な文字で書くんだ。
秋の花火/湿気る前に
秋の花火/湿気る前に
引き出しに入っていた
夏に使い切れなかった花火
力を持て余してるのに
発散する場所を知らない若者のように
袋の隅で数 ...
そんなことばたちが集まって、ハートがたくさん。
ハートが飛び交う結婚式が開催された。
朝と夜の結婚式に、誰もが集まり、
うすい光が飾る。ハートの形をした花束。
生き物たちの涼しい声が祝う、夜明 ...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
九月二十九日(木)夜
服部 剛
自由詩
0
16/10/4 22:49
九月二十七日(火)夜
〃
自由詩
0
16/10/4 22:45
たおやかな秋
白島真
自由詩
3
16/10/4 22:42
九月二十七日(火)朝
服部 剛
自由詩
0
16/10/4 22:39
蝉の腹神に近づく前に死ぬ
北大路京介
俳句
0
16/10/4 21:01
茅蜩や空の密度の濃きところ
〃
俳句
0
16/10/4 21:01
ペンギンの後頭部より太き蝉
〃
俳句
0
16/10/4 21:00
欲しい言葉は水の中
水宮うみ
自由詩
0
16/10/4 20:47
アップデート
〃
自由詩
1*
16/10/4 19:41
そら
〃
自由詩
0*
16/10/4 19:32
諦めるのはまだ早い
花形新次
自由詩
0
16/10/4 19:04
マゾおけさ
コトコレ
自由詩
0
16/10/4 18:06
共犯者
Dai
自由詩
2
16/10/4 15:48
バストライン
zenyam...
自由詩
0
16/10/4 14:38
ヒマワリパーティー
5or6
自由詩
1*
16/10/4 11:40
待っている人
zenyam...
自由詩
0
16/10/4 7:46
過剰
小川麻由美
自由詩
1*
16/10/4 4:57
イタドリ
Lucy
自由詩
4*
16/10/4 1:03
その光の理由
ホロウ・シカ...
自由詩
4*
16/10/4 0:20
ギャビー
nemaru
散文(批評...
0
16/10/4 0:08
聖母をたずねて六畳一間
中原みのり
自由詩
0
16/10/3 23:42
あいたち
はるな
自由詩
1
16/10/3 23:41
朱鷺が咲く
藤鈴呼
自由詩
0
16/10/3 20:49
睡蓮
maitre...
自由詩
0
16/10/3 20:12
le fou rouge 〜赤の狂気
坂本瞳子
自由詩
3*
16/10/3 19:59
モーレツなタイフーン
花形新次
自由詩
0
16/10/3 19:15
「ミネルヴァとヤヌス」
ハァモニィベ...
自由詩
5*
16/10/3 13:46
大きな絵本をつくりたい
水宮うみ
自由詩
0
16/10/3 13:38
秋の花火/湿気る前に
桂
自由詩
7*
16/10/3 11:22
ハートみたいなことばがある
水宮うみ
自由詩
0*
16/10/3 6:34
1543
1544
1545
1546
1547
1548
1549
1550
1551
1552
1553
1554
1555
1556
1557
1558
1559
1560
1561
1562
1563
1564
1565
1566
1567
1568
1569
1570
1571
1572
1573
1574
1575
1576
1577
1578
1579
1580
1581
1582
1583
加筆訂正:
大きな絵本をつくりたい
/
水宮うみ
[16/10/3 13:39]
訂正しました
ハートみたいなことばがある
/
水宮うみ
[16/10/3 10:16]
修正しました
ハートみたいなことばがある
/
水宮うみ
[16/10/3 9:12]
修正しました
8.09sec.