緑の下を濃緑が
水のように流れゆく
化石の木々から
止まぬ震動
硝子に分かれる
もうひとつの径
岩穴の向こうの
凍てつく群れ
布 麻
消えかけた火 ...
予告もなく八年間住みついた野良猫が出ていった。
厄介な貧乏神だと思っていた。
周りの庭が寂しくなって僕は餌を撒いた。
やってきたのは縄張りから逃げ出した犬
あとから飢えた野良犬の親子が住み ...
墓碑銘として刻む言葉は
「愛される資格も適格もなかった」
そうしようと思った
深夜のバスの暗いライトの下で
死にたいとは思わなかった
逆に強烈に生きたいと思った
だが生きたいという欲望 ...
あれは、さみしいひと
佇んでた 遠目からじゃ見えない
薄青い菖蒲が頼りなさげに風で揺れてる
通り過ぎて交じり合わないひとたち
全ては、約束事で絡み合って
ゆれていく
可愛い大地がさような ...
抉り続けても得られることはないのだと知っている
あかい石榴を指で抉り出してはぐしゃりと潰したらたらと零れたそれは食卓の上にぺしゃりとへばり付く
抉ってはえづき抉っては辺りに散らした石榴の一部を ...
雀の糞に塗りたくられたフライトは薄い磨り硝子の向こう
、
ねむってしまったよ
潰れた屑は張り裂けた胸の奥にしずんでいく
澱んだ色の太陽が弾け飛んだ時
喉を裂いた 、
...
これこれこんな風な
ツライ出来事を乗り越えて
今の自分が在るんです
晴れやかに笑う姿
囲む フラッシュライト
何処かで
昔・昔から 平穏無事な生活は
正確に 区別されていて
...
やっと抜け切れた気怠さ
やる気の無さの塊と化していた
どうしようもないほどに
なにも手につかなかった
そんなときに限って
あれやこれやと矢継ぎ早に
課題が突きつけられ
もう逃げ出した ...
暮らしにB29は要らなかった
致死量を間違えて
坂で死んで居る
そんな男が居る山路に
大きな港を作ることは不可能だった
B29は都市しか爆撃しない
ジョージルーカスとか
ヘンリールーカス ...
文字をしたためる時
思わずため息が出る
感嘆のため息
消衰のため息
息には変わりないけれども
色が違う息たち
私の口からこぼれる息は
一体 どんな色だろう
嫌いな色などないから
...
「このふくろどうしたのよ?」
「これはあれがあれした時のあれよ!」
「そうか、あれか!」
僕たちボケ夫婦は
「あれ」一つで通じる
ほとり
ほとりと歩めば
小菊の間から
白黒のぶち猫が傍にやってくる
買い物袋にはノルウェイサーモンと
ブリトロ
メジマグロが収まっていた
サーモンを一切れあげると
ニャァと鳴く ...
本の頁を捲る度に、
髪をかきあげる度に、
引っかかる右手人差し指のささくれ。
ささくれの向こうには、
見たこともない懐かしい未来がある。
*
またひとつ、
母親に嘘をついた。
...
秘密警察に連行される赤犬
歌うのを恐れて逃げ出した
真夏の夜に夢を捧げる娼婦
裸足で踊った夜の傷跡
原子破壊された月が落ちて
流浪の民は永久を彷徨う
赤いハリネズミ ...
抵抗なく
よく転がれば
ガソリンの消費量が
少なくなるけど
抵抗なく
よく転がるということは
アスファルトを
しっかり
掴まないということ
なんだって
お財布には優しいけど ...
雪は降る歌いながら雨よりも静かに
雪は新たなページをめくる
見慣れた場所へ胸いっぱいの息で踏み出すために
冬晴れの鋭さに青く影を曳いて
ぬくもりを一層 切ないほどに
...
彼らは殺風景な部屋でいつか許される時を待っている
猫舌の私はそれを笑えない
朝食はトマトで、豪華な食器が小刻みに震えている
ひねもす自問自答を繰り返す
真っ白だった壁と心にはシワができはじ ...
1.
スマホの偉大なところは
オナニーのおかずを
携帯可能にしたことだ
最近出張で泊まった
相模原のビジネスホテルのベッドの上で
そう思った
今やカード購入は不要だ
エレベーター脇 ...
気球に乗ってきたデジタル・ドラッグを早めの朝食にして、
あなたは、小魚は、食べないの、
とウサギが言う、とても、とても、低い声で、
私は、低血圧、腕の細かい毛を、ぷちぷち抜く度に、
心の軸がぶ ...
また年末ジャンボ宝くじを買った
念のために
当選金の支払方法について
調べてみた
(みどり) は、男でも女でもなかった
それを(みどり) は、知っていたし、特に問題にもしなかった
(みどり) は、理由付けされ続ける存在だった
ある日、鏡を見た(みどり) は ...
真っ白な雪に身体を持って行かれました
風が小雪を連れてきて
痛いくらいの氷の粒が頬に張り付きます
習い始めたお稽古事は、叱られてばかり
慣れないお琴で指を弾いて
痣だらけの手を氷水で浸して
...
白く磨いた肌は、柔らかい塩に覆われていました
優一は、薄ピンク色の膝小僧にそっとほおずりをすると、 白いシーツと兎の毛の白い毛布を手繰りました。
珊瑚の海は、やわい海風と潮のにおいを、桜貝に染み ...
沈む夕日の下
産声ひとつ
迷子のままで
歩む世界
還る場所は
遥か空の彼方
迷子は歩く
往く当てもなく
いつか帰る
場所を探して
照らす朝日の下
産声ひと ...
始まりの終わり
そうこれは始まり
ここから始まる
すべての物語
すべての人
生きとし生けるものすべては
ここから始まる
そしてここで終わる
未来永劫
ここにすべてが戻ってくる ...
時折、ひとの心から
とおく離れてわたしは
砂利道に迷い出たとかげになる
枯れ葉の屑どもに隠された光の粒が
もっと大きな金色の光に攫われていくのを
わたしは見る ...
学校では
孤独が一番怖かった
そうならないように
必死になればなるほど孤独だった
昨日のおわりが
今日のはじまりではなく
今日のおわりが
明日のはじまりではなく
あらゆる不幸を ...
ふと思ったのだけれどね
人間には通気孔が必要だってこと
きっとどれかの上着に入ったままの入場券もいつかは必要なんだ
なくてはならないものなんてそんなにないんだけれども
たやすい自由はい ...
自分のクソちっぽけな世界が
何よりも大切だ
王様にだって
女王様にだってなれるからな
そして
うっすい、うっすい膜の張られた
その世界の
表面を撫でられているうちは
他人にだって寛 ...
{引用=
かつて伝説の神話は
太陽と宇宙のあいだにあった
詩神と死神が共に生まれた太古の時代に
灰色の空には詩神と死神が戯れあうために
命の手紙を運ぶ陽鳥が ...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
冬と射手
木立 悟
自由詩
5
16/12/8 10:14
貧乏神の予告
ツノル
自由詩
3*
16/12/8 5:29
何もない
葉leaf
自由詩
3
16/12/8 3:41
さみしいひと
水菜
自由詩
14*
16/12/8 3:29
あかい石榴
〃
自由詩
3*
16/12/8 3:23
コーダ
〃
自由詩
2*
16/12/8 2:57
銀のライト
藤鈴呼
自由詩
1*
16/12/8 2:00
今日もまた
坂本瞳子
自由詩
1*
16/12/8 0:20
B29
間村長
自由詩
4
16/12/8 0:11
輪郭に関する考察
小川麻由美
自由詩
2*
16/12/7 23:32
あれ夫婦
zenyam...
自由詩
3*
16/12/7 21:58
夕暮れ
レタス
自由詩
4+
16/12/7 21:46
ささくれ
あおい満月
自由詩
3
16/12/7 21:21
ライオット
差羽ナガレ
自由詩
1*
16/12/7 20:43
エコタイヤの怪
まいこプラズ...
自由詩
4
16/12/7 20:41
雪は
ただのみきや
自由詩
9*
16/12/7 20:27
魔法が使えないからって割り切りたくないんだ
カマキリ
自由詩
6
16/12/7 19:02
スマホ
花形新次
自由詩
1
16/12/7 18:50
とらっく8
由比良 倖
自由詩
2
16/12/7 18:09
宝くじ
zenyam...
自由詩
2*
16/12/7 6:13
みどり
水菜
自由詩
5*
16/12/7 3:22
雪の花
〃
自由詩
5*
16/12/7 3:15
マツミヤ
〃
自由詩
1*
16/12/7 2:55
一生
進羅
自由詩
3
16/12/7 1:22
原点回帰
坂本瞳子
自由詩
1*
16/12/7 1:17
砂利道
草野春心
自由詩
3
16/12/6 23:31
教室
ららばい
自由詩
0
16/12/6 23:03
入場券
梅昆布茶
自由詩
14*
16/12/6 21:16
JSSJよ、さらば
花形新次
自由詩
2*
16/12/6 21:09
漆黒に彩られた翼-陽鳥に捧げる唄-
りゅうのあく...
自由詩
4+*
16/12/6 21:02
1453
1454
1455
1456
1457
1458
1459
1460
1461
1462
1463
1464
1465
1466
1467
1468
1469
1470
1471
1472
1473
1474
1475
1476
1477
1478
1479
1480
1481
1482
1483
1484
1485
1486
1487
1488
1489
1490
1491
1492
1493
加筆訂正:
漆黒に彩られた翼-陽鳥に捧げる唄-
/
りゅうのあくび
[16/12/7 18:52]
付記挿入、推敲
4.29sec.