朝の古びた駅舎で
ペンキのはげた屋根上から
剥き出しの大きな電球が
辺りをそっと照らしている

ひとり、ふたり
音も無く通り過ぎ

これから街へ出てゆく、私も
何者かに淡く照らされて ...
人と人の間は
ひとつの場であり
ふいに風の息吹はふくだろう

互いの瞳の間に
密かな電流の通う
場面を探しに

今日も、私はドアを開け
あなたに
会いにゆく  
帰るよ、とか
ケーキ買ったよ、とか
たいがいの報告に

ってひと文字で応える

それは、了解ですの意味だって
わかっているけど
少しさみしいから
り、り、ってコオロギかよ!
って ...
呼ばれている呼ばれている
この水の色開けて明るむ空に
アンテナが視界を邪魔しているが
呼ばれている呼ばれている
片足は泥水に浸かったまま
片手は雲を掴んだまま
己魂急かされて

何かが ...
ふるさとの夕暮れは
淋しくて切ない
人声なくただ風の音しか聴こえない
やがて深い闇がおりてくる
この世にただ一人
取り残された気分になる
父母に見守られた子どものころが
懐かしく思い出さ ...
もう
葉を落とすこともなくなった
落葉樹のようなふたりになったら
冬には陽当たりの良い縁側がほしいね

一日中観ていられる
そんなちいさな庭もあれば素敵なことだね
ある日

これから ...
眺めていると
立ち上がったので
触ったら
出てきた

月を
彼女が
あとのことはいいだろ
ていうか分からん

歩こうよ
そこまで行ったら
逃げようよ
空が呼んでるぜ

ふ ...
意気揚々と
泥まみれのスカーフを捨てる
新幹線に信号機に
君に僕に神社の狛犬

誰とも知らぬ靴下の残骸に
独楽 音 小学生の書いた絵
そしてそこに空 そしてそこに曇
赤は赤に吸い込まれ ...
2017年1月に僕は結婚した。

だから僕は結婚しない。

君が僕の内側にいること。

僕だけが知っている。

君の内側には僕がいて

君は僕になって僕は君になった。

完全に ...
椅子を噛んで居る者があったので
ミンナが笑った
近くにジュークボックスがあって
デビューも接近して居る頃だった
「カス」(ハングル語の「歌手」)が
椅子に座るかと思ったら
椅子を噛み出した ...
ならまだ話し合いの余地はあるが
なんだ、民主ってよ
民主の民を正確に
定義してみやがれ
まさか、自称詩人も
入ってんじゃねえだろうな?
舌レロレロの元浣腸暴漢が
レロレロレロレロ言ってる ...
 
朝八時過ぎに冷えた庭へ出る
日差しが降り注いでいる
枯れた葉が散り落ちている

遅れて咲いた花たちが
弱い抵抗を続けている

もう何もしてやれない
バッサリと時間を切り詰めて
...
遊歩しよう
忘れられた花園を
青ざめた果樹園を
影色の桟橋を
空中に漂う墓標たちのあいだを
谺たちが棲む迷宮を
天使の翼のうえを
玩具箱の中を
空へと伸びつづける孤塔の尖端を
傷だら ...
冷たい冷たい雨が降ってる
悲しい悲しい音を立てて
不機嫌な天使は閉じこもって
私は途方に暮れている
やらなくちゃならないことは山積み
これ以上 天使の機嫌を損ねないように
私ができることは ...
噛み砕いたライトスピカは
超高速で
唾液と絡み

一輪が燦然
とした
百合のように

美しく

僕の胃の中へ消滅していった
ひと晩中
雨が降ってる

長い夜を
長い雨が
覆い尽くして

時が
止まったみたい

許すよ

とか

許さないよって秋の会話が
心の中に始まって

私は目の前が水浸 ...
止まない雨のせいで
人の心が落ちてく

深い水底に
ひとり

またひとり
ゆっくり沈んでいく

かかる電話は悲しい知らせ

孤独と孤独を結ぶ線のはずなのに
聞けばもっと孤独にな ...
紙の上を動き回る鉛筆が面白くて
描いた絵が動いたら面白いのに。と
いつしか思うようになった。

クレヨンと鉛筆を握り続けた幼い手と
走り続けた先で見えたもの。

ここにいる証を残せるよう ...
原爆は持たないし
原発はゼロにする
軍隊反対、戦争反対だけれど
北朝鮮には文句ひとつ言わない

テレビを点けると
そんな奴等が至るところに出てくるが
実際、俺の生活圏では見たことがない
...
流れる血で
自分を 命を 心を
描いてみた

けれど

白いシーツに残ったのは
のたくった赤茶けた染み
いずれ黒くなり
不出来な糊のように固くなるだけ

自分も 命も 心も
き ...
地球の窓からおおきな満月をみあげ
 チューチューネズミに変身する少女。

  ハイスクールボクだったよる、
  菊子に焦がれて鬼道で殺めた。

 家にはバカ犬がいなかったため、
 空と花 ...
不安で眠れない夜がある
睡眠薬を処方通りに飲んで
朝が来るのを待つだけ
朝になれば不安の正体が分かるはずだから

不安で眠れそうにない夜を繰り返し
もうすっかり不安に慣れたと思っていた
...
手稲山の頂辺りに白いものが見える
――書置き 今朝早く来て行ったのだ
見つめる瞳に来るべき冬が映り込む
雲間の薄青い空
氷水に浸した剃刀をそっと置かれたみたいに
張り詰めて でもどこか 痺れ ...
自傷 と 他傷

大きく違う

してない人には
解らない

自傷が平気だって
他傷は痛いし

他傷が多いからって
自傷の痛みは解らない

自傷 と 他傷

大きく違う
...
県道沿いの山は粘土質だ。
いつも湿っていて、
一歩ごとに靴底へべったりと張り付く。
私は墨染みた卒塔婆を背負っては、
暗き夜に忍び歩く。
夜露は私の身体をぬらす。
ぬれながら、泥で汚れなが ...
あったかも知れないもう一人のぼくを

過去もみらいも夢想できないけれど

傷つけることなんてもっとできないや


きのうあのひとが嬉しそうだった

ぼくがいなくてもみんな大丈夫だ
...
美しいヌード写真というものは
創られたものである
そこには
体臭が感じられない
屁や糞も感じられない
しかし
僕はその創られたものに
うっとりさせらる
健康な時は
一人暮らしも気楽でいいが
いざ病気になったら
急に不安が増大する
夜中に突然倒れたらどうなるんだろう?
救急車を呼んでくれる人はいない
発見された時には
手遅れだったというこ ...
私の朝食はコーヒー1杯と決まっていて
そのコーヒーと一緒に
今日1日を乗り切るだけの錠剤を流し込む
コーヒーを飲まない朝はなくて
コーヒーと一緒に錠剤を飲まない朝もない
いつの日かコーヒーが ...
西武池袋線、果ては椎名町、おれ、という人間は実在性を欠きながら、のうのうと、淡々と、非生産的に、かつー、非効率的に、かつー、極めて排他的に、暮らしている

金色にモザイクがかった(全くもって、完成 ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
照明灯服部 剛自由詩417/10/20 20:04
ドアの向こうに自由詩117/10/20 19:48
ただいま佐野ごんた自由詩7*17/10/20 18:23
臨む空ひだかたけし自由詩417/10/20 17:08
ふるさとの夕暮れホカチャン自由詩3*17/10/20 16:02
ある日もっぷ自由詩617/10/20 15:45
空が呼んでるぜmoote自由詩217/10/20 14:16
鮭の胃自由詩117/10/20 13:50
結婚自由詩217/10/20 13:49
可決間村長自由詩2*17/10/20 12:39
立憲君主党花形新次自由詩217/10/20 10:54
終焉を静かに見届けたいLucy自由詩8*17/10/20 9:50
遊歩療法塔野夏子自由詩10*17/10/19 22:16
不機嫌な天使無限上昇のカ...自由詩217/10/19 21:15
とある129頁秋也自由詩217/10/19 14:28
水と水の間ガト自由詩4*17/10/19 4:53
光の回路自由詩9*17/10/19 4:48
夢のあと梓ゆい自由詩217/10/19 1:56
存在しない花形新次自由詩217/10/19 0:05
いのちを描いて綠春自由詩317/10/18 21:51
贋作秋葉竹自由詩217/10/18 21:50
不安な夜無限上昇のカ...自由詩417/10/18 21:44
白髪の朝ただのみきや自由詩14*17/10/18 21:42
自傷と他傷綠春自由詩117/10/18 21:42
卒塔婆を背負いて山をゆく渡辺八畳@祝...自由詩1217/10/18 20:31
楽しそうなみんなよ吉岡ペペロ自由詩417/10/18 19:53
ヌード写真ホカチャン自由詩017/10/18 15:59
一人暮らし自由詩2*17/10/18 15:47
コーヒーのない朝無限上昇のカ...自由詩017/10/18 15:12
リリリリックN哉自由詩117/10/18 13:55

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加筆訂正:
白髪の朝/ただのみきや[17/10/19 19:53]
何文字か修正しました。
4.12sec.