木の幹にとまり 
無心に鳴いて一週間 
地に落ちて 
引っくり返った蝉の亡骸 

無数の蟻に 
体を喰われながら 
丸い瞳に陽の光をうつし 
両手を合わせていた 
理解不能の川よ
わたしたちを隔てるならば
いっそ渡れないくらい
どうか深く暗く
光も届かないくらい
どうか広く遠く

自分を正しいと信じ込んだあなたは
戦うなと声を張り上げて

お ...
わたしってもっと強いと思ってた

ううん
ホントは弱いって知ってた



最近は毎日が楽しいと思ってた

ううん
最近は毎日を楽しいと思ってた



最近あんまり泣いていな ...
{ルビ蜩=ひぐらし}の鳴く 
夏の夕空に 
紅く滲んだ雲のシルクハットが 
傾いて浮かんでいた 

{ルビ鍔=つば}の下に 
もうこの世にはいない 
あの人の顔が 
見える気がした 
...
アポリアが首を擡げる猛暑かな ただ立ち尽くしているだけで
汗が噴き出してくる夕暮れ
唐突に思い出した笑顔 声 温もり 涙
何となく確信した事が一つだけあった
きっともう君はこの世に存在しない

幾月幾年と囚われていた
...
もう戻らない
時計の針は

覆水盆に返らず

もう遅い
今じゃもう無理

随分経った

時計の針は
回りすぎた

何処にも
誰にも
分からない

だってそうだろ
あ ...
君は言ったね
 
たくさんの苦労も
少しの弾薬で
失われる
って
 
それを理解出来たのは
今さら、だったよ
 
道には死体
空には爆撃機
 
なんて
辛すぎる
悲しすぎ ...
――わらった―――――――――――――――――――
―――――――――――――面白かった――――――――
―――――――それだけの――――――――――――――
――――――――――――――――― ...
 
 
 
月のあたり
大きな風が
愛撫する夜

点滅する滑走路は
俯き加減でも歌った
それが二人の
着陸を許した

火に焼けた可憐は
明け暮れのごと
肌を透かせゆらめき
...
早朝の蝉達は
すでに目覚め 
茂る緑の木々に隠れ 
全身を震わせ、鳴いていた。  

無人の母校の校庭で 
跪き、両手を合わせ 
朝焼けの空を仰げば 
悔し涙は{ルビ搾=しぼ}り落ちる ...
 
 
 
点滅

路面の平坦を胸に
ハンドルを愛撫する

わたしたちは
口をきかない

街灯シンメトリーの
寄せて返すさざ波
リズム
いとしい人
鼓動の残像は
眠りの ...
君の映画に出させてくれないか?
大作映画じゃなくていい
単舘映画でいいんだ

客だって僕らの知り合いだけさ
主演女優の君と共演したいんだ

できればラブストーリーで
...
ニヤニヤ唇をひいて
太陽が愛想振りまいて 
押し付けるんだ

「特別なことを やりなさい」

茹だった脳で
盲目の夢

誰も
みて
いやしない
夏の
隙間

みてよ
足から入り腕を出すと
ダンボールのほかは空ばかりで
おれは首のばし
下をのぞきこんでも
からり晴れわたり風鳴る底なしの

しまった
あれも連れてくればよかったと
ポケットの小瓶 ...
あいたいから めをとじる


まぶたのうらの あなたはやさしく


あいたくて



かなわぬときは


そうっと  そっと  めをとじる



まぶたにやきついた  ...
ひろがりが

有限世界のものならば

時間もまた

有限世界のものだということ


未来というのは

まだ空間と時間に侵されて

いない頃のこと


ひろがりが

...
君は私の殺し方をよく心得ていて
いつもその手口で私をやるんだ
私はいつしかそれに快感を覚え始め
今ではうっとりと目を閉じて受け入れる

君がまるで半狂乱の夜には
それはたまに痛み ...
ワープする 僕は、空間ごと
この、二時間半の、列車の車内で、線路上で
文字と、音楽と
あるいは夢と、妄想とともに

ああ、ひどく、ひどく沢山の人がいるのだなぁと
わけもなく 是非もなく
...
  「コンクリート・リゾート」


最後に僕がここに立った日
それはきっと、セピアンブルーの日
変わったものといえば
角のコンビニエンスストアの名前くらいで
もしかしたら ...
 
指先に
色付く惑星
くるくる揺らして
夢を見る
触れたらふわり
いらっしゃい
見せてあげる
とっておきなんだから
ささやきあった
合言葉
たしかめあった
愛言葉
 
つ ...
童子らの目耳は

この夏の石畳

思い出オーブントースター

海も蟹も

空も犬も

ふたについたアイスクリーム

チーズピザ柄 白のTシャツ

油クレヨンとろけて

...
僕らは生まれる前から 死への歩みを始めてる
親を選べることなく 浮き世へ放り出される

遺伝子と環境によって 能力値が決まっていく
裕福な家庭に憧れ 指をくわえ妬んでいく

  運命は切り ...
いやもう
わかったから

君のダンスは
なかなかのもんです

わかったから
もう寝なさい
孤独なんて言葉じゃ足りない、足りない
突き刺さるような激しい感情
心の奥の、奥の方に


まだ鳴ってる
響いてる
あの日君が聞かせてくれた
ロックンロール
僕の胸を揺らす
朝が来よ ...
甲殻類が地を這い
水捌けの悪いアスファルト
固い固いと嘆いてる

七年の
夢幻を殺し
星空を厭い
深夜の永く暗い
映像ばかりが
死の薫りを近しく

じめじめとした万年床
足 ...
心地良い風が集まるオープンカー
  サザン・ビートで踏み込むペダル

ためらいを脱いだ渚の砂熱く
  波音のソロに浸すつまさき

ありふれた譜面は飛沫で狂わせて ...
買い物帰り
いつものスーパーの
駐車場

自転車を止めて
見上げた空

ああ
あの雲の上に

きっと
神様がおられる
水中ではうたもうたえない
だけど泣いたってわからない
ささやかなゆれはわたしの体温になって

さかなたちの集うよるがくれば
ふやけた指先からあふれていく
あらゆる目線の延長上 ...
私の遺体は焼かないこと
埋葬の道中には子どもを3人付き添わせること

子らのつやつやした黒髪は、
青々した緑葉を飾ること
そして彼らの透き通る白い肌は、
漆黒の羽織で覆うこと
死の色の中 ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
いのり 服部 剛自由詩607/8/18 0:28
川の話曳舟自由詩207/8/18 0:24
最近あんまり泣いていない夕焼け空自由詩4*07/8/18 0:23
雲の帽子 服部 剛自由詩507/8/18 0:03
猛暑A-29俳句1+*07/8/18 0:03
放熱松本 卓也自由詩007/8/18 0:03
kei99自由詩107/8/17 23:54
反戦フォークより四畳半フォークが好きブロッコリー...自由詩007/8/17 23:51
31(中横罫)零椅自由詩1*07/8/17 23:49
想像ルイーノ自由詩507/8/17 23:45
向日葵の声援服部 剛自由詩507/8/17 23:44
点滅ルイーノ自由詩207/8/17 23:42
■■■    film STARS    ■■■じゃんじゃっ...自由詩1*07/8/17 23:42
茹だった脳はnaho自由詩207/8/17 23:34
空の箱田代深子自由詩15*07/8/17 23:34
とじる水青未詩・独白007/8/17 23:25
未来があるから吉岡ペペロ自由詩307/8/17 23:20
黄色い星快晴自由詩2*07/8/17 23:14
レイルウェイ・アウェイ雨宮 之人自由詩007/8/17 23:10
スクイグル交錯点(こうさてん)*コンクリートリゾートRin K自由詩40*07/8/17 23:07
小惑星葉流音自由詩107/8/17 23:07
かかし知風自由詩207/8/17 23:05
これから北大路京介自由詩7*07/8/17 23:02
踊る亀緒君weed &...携帯写真+...2*07/8/17 23:01
ロックンロール西平よしゆき自由詩1*07/8/17 22:59
甲殻類キメラ自由詩207/8/17 22:59
■共同作品■ 「Seaside ROCK」Rin.短歌10*07/8/17 22:57
神様の空weed &...携帯写真+...2*07/8/17 22:56
肺をみたす(水葬)アオゾラ誤爆自由詩2507/8/17 22:42
埋葬についてケンディ自由詩607/8/17 22:41

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