晴れ間を見ることもない季節の真ん中で、
僕は、一人、
梅雨の空の底に沈んで
ゆらゆらと漂い、
腐って行く。
空に浮かんだ溺死体、つつく魚もいない。
途切れない雲は
灰色の、鈍色で、
痛みや ...
輪郭のゆがんだ
{ルビ朧=おぼろ}月の見守る
灰色の夜の家々
屋根に置かれた
{ルビ梯子=はしご}の頂に危うく腰かけ
{ルビ襤褸=ぼろ}着を纏う煙突掃除の少年
ほっぺた ...
死にたいって?
どこかで生きたいと思っている証拠だ
死にたければもう死んでるはず
(1)
あなたにはじめて出逢ったのは
この廃屋が未だ駅舎として機能していた頃のこと
夏草の浸食に怯える赤錆びた鉄路と
剥がれかけた青森ねぶた祭りのポスターが一枚
この駅を訪れるひとと ...
あぁ
早く結婚してぇ。
子供が欲しい。
自分も養えてないけど
頑張ってみる所存です。
最近ぼくは
いやらしい。
雨がざあざあ降り続ける、6月の空
赤みを帯びた灰色の鉛
錆び付いた鉄のかたまり
そんな空。
俺は部屋でじっとしていた。
みんなに暖かい目で迎えられて
うれしくてありがとうって思うけど、 ...
いつだって、現実味を帯びていない夢を見たがるんだ。
甘いお菓子のような夢に浸って、空を飛んだ気になって、
ご満悦になって、はっと目が覚めたとき、
それが気に入らなくて、爪で壊す。
例えよ ...
ああもういやだなあ名前書いておけばよかった
ちょっとマラソンしてたら腎臓落としちゃった
交番に行って届いていないかたずねたら
お巡りさんは何か変な顔で僕を見ているし
道行く人たちに腎臓落ちてな ...
十年前、通っていた英会話学校のパーティで彼は気さくに声をかけてきた。とあるミャンマー人との出会いであった。三十代半ば、日本人よりもやや健康的に焼けた肌をし、そのぶん白い歯が印象に残るその紳士は、人懐っ ...
夜風が心の隙間の
しこりをのこす異物を吹きさらす
毎日の喧騒で忘れていたものが
日常の隙間に現れだす
夜風に当たりながら
僕のパズルがピースを求め求心力を ...
君について何を知っているだろう?
そう思ってぞっとするときがある
僕について何を知っているだろう?
生きているだけでは物足りないこともある
...
地上が息苦しくなってきたので
えら呼吸に切り替えて川に潜る
存分に泳ぎ回る
懐かしい開放感に浸っていると
おなかが空いてくる
視界に入ってきた獲物に喰らいつく
と同時に上へ上へと引き上げら ...
二年ぶりの胸は
耳たぶのようだった
巨大化した耳たぶ
快楽の跳ね返りのない
むかし助手席から
蹴りだされたおんなは
蕎麦屋で落ち合ったあと
部屋に誘ってき ...
きのう
あいつ
恋ロボ見て
泣いた
ふつう
という生物
の境界
確率の
低いものは
自分に
関わり
がなければ
自分に
あ ...
雨す、る
神殿す、る
雨です
降るたよなー
雨どこよりも
雨がことば 壊していた
神殿みたい 崩れていた
雨がことば 予定通りの
神殿にはの 神殿に ...
やみ夜を照らす
ランプの灯が
消えていっても
地球で最も
はかなくて孤独な色は
黒く静かな夜空の色なのだから
太陽が沈む
もう何も見えない
漆黒の夜にも
恋する人と
ふれあえるぬく ...
酩酊の夜道で仰ぐ空の
遥かに滲むあの星宛に
一篇の{ルビ詩=うた}を僕は綴ろう
( ruru ri lala
lala ri ruru )
いつか星になった日 ...
「武甲書店」に立ち寄った旅人と
キャベツの皮を剥くマスターが交わす
カウンター越しのささやかな会話
「 たった一言で、世界は
天国にも地獄にもなるよ 」
「 あ ...
『メキシカン・ソレイユ』
テキーラにライム搾ってソーダで割るだけ。
俺のオリジナル。
ポイントはライムを切ったナイフで、そのままステアする―それが美味さの秘訣ってもんだ。 ...
生まれた時から存在するものは
当たり前にあると感じてしまう
あおあおと茂る緑の大地も
いつまでも続くと思ってしまう
だけど激しい雨が降り
容赦なく花を枯らすだろう
だから忘 ...
その目だ。
その目で俺を見ろ。
此処にこうして坐っているだけの俺を、
その目で見ろ。
悔やめ。
自らの無智を悔やめ、腹を立てろ。
その様子を、俺は見る。
事切れて、その屍骸を禿鷲 ...
あのお月様に向かって
大きな声で
何回も
ありがとうって叫んだら
全ての人に
この気持ちが伝わらないだろうか
蓮の葉ベットの上 雨水が風に合わせコロコロ遊んでる
水玉が転がる やわらかさで 落ちる闇の雫 揺れる花
心情も背景もモノクロで
理屈ばかり浮かんでる
疲労の蓄積に心も肩も背中も凝 ...
あなたの
気持ちが
わからない
私はいつも
恋をするのに
真剣なのに
あなたの
気持ちが
わからない
いつも
カラカラ
空回りなの
また
今回も
愛していると
言 ...
あのひとは
もう
忘れたのかしら
私の心が
届かない
あの人は
気が付いていないのかしら
私の思いは
伝わらない
何も
感じてはいない
振り向いても
くれない
あの人 ...
誰かに
傷つけられた
心の傷は
簡単に
癒えるものではない
同じような
状況に
ある人を
傷つけたりしたらいけない
やさしくなろうよ
みんなで
ひとりの
辛さを
わか ...
点と線とが絡み合う肖像画
混在し、ひきつけあうキャンバスの中の
パターンとその背景
白 と 黒
繰り返される点滅の意味
生への警告
更にその先に進む原生植物たちのうめき
派生する ...
そして雨に濡れた
木は影さす
雨の木の影は遠景の都市を覆い尽くし
雫の滴りが大地に潤いを与えていた
雨雲の空
そそり立つ木々には滋潤
幹には伝う雨
影が色濃く大地に降りる
...
飛びたった時には
もう
崩壊は始まっている
風鈴が揺れる
背の高い向日葵が咲く
そう、夏になったら
命の灯火が少しづつ消えるんだ
外に出た瞬間から、ホラ
崩壊は始ま ...
別れぎわに振ったときも軽い手
その指さきから飛散する言葉の感じ/トン・コープマンの音に近いかもしれない
差しのべた手が届かなかった空虚
灰色の猫をかまうときの手の感触/そし ...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
空に浮かんだ溺死体
遊佐
自由詩
5*
08/6/29 23:49
煙突掃除の少年
服部 剛
自由詩
4*
08/6/29 23:40
抜け殻
灰色の夢の中
散文(批評...
3
08/6/29 23:26
無人駅のひと
恋月 ぴの
自由詩
26*
08/6/29 23:08
どげんかせんといかん
短角牛
自由詩
1
08/6/29 22:56
チャコールグレー
udegeu...
自由詩
1
08/6/29 22:55
圧縮せよ
つぐこ
自由詩
4
08/6/29 22:37
腎
セガール、ご...
自由詩
5
08/6/29 22:09
コイン/ゾウさんのこと
石畑由紀子
散文(批評...
8*
08/6/29 22:05
雨音
ウチヤマン
自由詩
1
08/6/29 21:32
月の匂い
草野春心
自由詩
2
08/6/29 21:32
逃れられない
ここ
自由詩
5
08/6/29 21:20
耳たぶ
吉岡ペペロ
自由詩
3
08/6/29 21:17
恋ロボ
〃
自由詩
0
08/6/29 21:15
雨の降る神殿
〃
自由詩
1
08/6/29 21:13
精霊たちが棲む夜には
りゅうのあく...
自由詩
2*
08/6/29 20:27
星の言葉
服部 剛
自由詩
4
08/6/29 19:46
ぽえかふぇにて
〃
自由詩
2
08/6/29 19:40
だから渇いた時は水ばかり飲んでいる
エスカルラー...
散文(批評...
5*
08/6/29 18:32
種
1486 1...
自由詩
2*
08/6/29 17:53
慄
路守 緒世留
自由詩
0
08/6/29 17:47
歓喜
とよっこ
自由詩
5*
08/6/29 16:14
rAindrop
北大路京介
自由詩
19*
08/6/29 16:11
あなたの気持ち
妖刀紅桜
自由詩
5*
08/6/29 16:11
あのひとの心
〃
自由詩
4*
08/6/29 16:07
思いやり
〃
自由詩
4*
08/6/29 16:02
キャンバス
エチカ
自由詩
1*
08/6/29 16:00
雨の木の影
アハウ
自由詩
5*
08/6/29 14:17
蝉
三奈
自由詩
5*
08/6/29 13:02
ホムンクルスの大きな手
こんぺき13...
自由詩
1*
08/6/29 12:41
4897
4898
4899
4900
4901
4902
4903
4904
4905
4906
4907
4908
4909
4910
4911
4912
4913
4914
4915
4916
4917
4918
4919
4920
4921
4922
4923
4924
4925
4926
4927
4928
4929
4930
4931
4932
4933
4934
4935
4936
4937
5.72sec.