夜は全力で消えて行こうとするし
そのくせ忍び足でやって来る
じきに釣瓶落としの季節
時間の感覚が薄れていくなかで
太陽は少しずつシャイになってゆく
下弦の月に目をやれば
鈴虫の声が ...
昔に忘れて
きてしまっている
ものがある。
素朴で
優しくて
温かくて
大切なもの
天からの光で
舞い降りてきて
シャボンのように
消えた。
検索エンジンの会社の
小さな白いバンが
都市の毛細な通路を
縫うように走るのは
世界がほろぶ物語の
せつない伏線だろうか
誰も見なくなったネットに
きのうの生活が
褪せた色にかため ...
ただ君は約束を守れ
(首を絞めるよりも)
ただ君は約束を守れ
(首を絞めるよりも)
十五夜の夜に
私ら月もみないで
夢を見た
久しぶりの夢だった
ただ泥のように眠り
鉛のように沈み込む身体を布団からひきはがす朝
それが
ぱちりと目が開き
がばと起き上がり
まわりを見まわし
...
凍らせた私の血を
温めなおしていた
あの季節とは
もう
さよなら
サングラスも
その帽子も
ここから先は
進入禁止
ベランダでは
服を
もう一枚
涙
拭う間もなく ...
内海の漁師
宇宙の浦島太郎
あなたが助けたカメはガメラでした
フォーマルハウトの竜宮城までは
魚になった魔術師マーリンが
案内します
天の天の虫、天蚕
吐き出された金糸で織られ ...
十月の午前の窓は開いていた
どこか遠くで冷やされた風
部屋はあのときの青に澄んでいた
十年ほどまえ商用で行ったアルゼンチン
仕事を昼までに終え
通訳兼運転手の日本人が ...
アイデンティティという言葉を知っていますか。
自分が何者であるか?
自分が何をなすべきか?
ってなものらしい。
最初はみんな意識しません。
しかし、そのうち意識せざるを得ません。
それ ...
書き手である誰もが、ひとつの言葉があるべき場所を求めていたらしかった。
祭はもう終わりなのかもしれない。感じていなかった子供のときの、僕。
最後のコーヒーをすすっていた。黒い色の中に混ぜあ ...
「ただいま」とあなたが言う
「おかえり」と私は応えてお鍋を火にかける
リビングにいるあなたを見ながらキッチンに立つ
別々のことをしながらも同じテレビを見る
厳密には私は音を聴いているだけだ ...
白いシーツがうねりながら迫ってくる。ぼくはおおきなベッドに
いる。シーツは生き物のようにぼくのからだを捕らえる。シーツ
に巻き取られると、頭まで包まれて目の前が暗くなる。シーツが
締めつけてきて ...
くちびるをとがらせて
こいしをけとばす
りょうてはせなかでむすび
あかねぞらにあかとんぼ
こころはくすぶって
やりきれないりゆうが
くちをついてこぼれだす
きのうはだいすきなあのこを
...
空を見る人に詩はいらない
ほんとうに
空を見る人には
月日星の巡りや
吹く風のわけを思う人には
咲く花を知っている人も
詩を欲しがらない
花が咲くということの意味を
ほ ...
授業が終わると、真っ先に教室を出る
いつもなら軽音楽部の部室で
とりとめのない話をして
演劇部の発声練習を聞きながら
ひとりの娘の姿を追いかけるのだけれども
夏休みの間、炎天下の中ひたす ...
異常な口で笑い
異常な声で笑う少女
異常な聴覚を持ち
異常な音を始終聴きながら
異常な躾を受け
異常なしきたりの中で
異常な発達を遂げ
異常な涙腺を持つに至る
異常な感 ...
秋の花が
咲き乱れている
ほら
こんなに可憐な
宇宙が咲いている
秋の花が咲き乱れて
もう
夏の灼熱には
戻れない
すえ永い福の西
各駅で降りる
八幡様が好きだった
でもいつからか裏切ったような気持ちで
お参りはしていなかった
日曜日の境内はそれでも静かで
巫女が作務衣の神職に何か指示を仰い ...
何だってんだ俺は!
何だってんだ俺は!
何だってんだ俺は!
何だってんだ俺は!
ああ、何だ!何だ!
何だってんだ!
ああ、何だ!何だ!
何だ!何だ!
...
きっと“ふとっちょさん”はいるよ
そう言ってあの子は
きっと“ふとっちょさん”はいるんだよ
そう言って何処かへ
周りの人間の身にもなりなさい
そう言って母は
周りの人間の身にもなり ...
彼と会うことは二度とないんだ
夕べ辞めてしまった というよりも
入ったばかりだったな 歩く
どうしようもない自分の人生を照らし合わせて
話したことすらなかったけれど
歩いてきた
適当 ...
僕の中の皮肉な哀しみに
黄昏色のトッピングを施したら
あまりに見事な出来映えだったんで
みんなに見せたくなったのさ
僕の中の卑怯な痛みに
暗闇色のリボンを結んだら
あまりに可愛いら ...
秋のひかりが青く透けている
夜の名残か虫の音がしている
どこか遠くで冷やされた風が
くすぐるように頬をかすめた
日曜の朝は自室に引きこもる
朝刊は長ぐそで読んでしまったから
買っていた何 ...
緑色を青というのは信号だけだと
白線の前でブレーキをかけ思う
嘘でも慣れてしまえば
覚えてしまって逆らう必要もなく
立ち止まらなければいい
音楽を聴いて風景をながめて
ハンドルと時間だ ...
ウルル 〜エアーズロック〜
気を失うほど大きな岩
アボリジニーの聖なる地
地球のへそと言われる大きな岩
幾億年、赤い砂漠で時を待つ
風よ、太陽よ、月よ、、星よ
...
これが時代ってやつか
取っ手なんかどこにもない
ただやけに研ぎ澄まされた杵に ささくれ一つないのは気になる
どこからが錆びかと眼は垂直かつ平行移動しているが
空間はどうも垂直に移動している
...
{引用=翠の眼をした少女が
ふぅわり ふぅわり
と
信号待ちの交差点で空を昇っていくのをみた
だからたぶん、明日は雨が降るに違いないのだ
今は心が浮き立つような白けた曇り空から
じぃっ
...
言い訳はしたくないから
時間をハンマーで叩いてみた
うまく割れてくれない
容赦なく体にくいこむから
熱をなだめているムノウ
大きなちいさな空間
何気なく
みつけた意外なカタチに
...
おはよう
今日も世界は
美しいよ
煙突から出る煙みたいに
心の苦しみ
昨日までの痛みが
一息に吐き出せたらいいのにね
校庭を走る小学生は
その背中に
光る汗や
明日のご飯がつまっているのかしら ...
日付順文書リスト
タイトル
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日付
この夜と同じ
葛西曹達
自由詩
0
09/10/5 0:00
記憶
ペポパンプ
自由詩
10*
09/10/5 0:00
箱庭
hinoa
自由詩
2
09/10/4 23:42
昨夜
しだ よう
自由詩
7*
09/10/4 23:31
「夢を見た」
広川 孝治
自由詩
1
09/10/4 23:13
暮れる
さき
自由詩
5
09/10/4 23:13
オクトパス・ガーデニング/すばる以深
海里
自由詩
2*
09/10/4 22:34
どこか遠くで
吉岡ペペロ
自由詩
11
09/10/4 22:11
あいでんててぃ
……とある蛙
自由詩
13*
09/10/4 22:04
書き手に断絶としての
番田
散文(批評...
1
09/10/4 21:15
夢のマイホームは今も
智哉
自由詩
4
09/10/4 21:01
白い記憶
殿岡秀秋
自由詩
2
09/10/4 21:00
夕暮れの公園
ミツバチ
自由詩
7*
09/10/4 20:54
詩の中のかわず
小池房枝
自由詩
5
09/10/4 20:48
世界の終わり
within
自由詩
16*
09/10/4 20:23
異常
ゴースト(無...
自由詩
4*
09/10/4 19:11
コスモスの花言葉
風音
携帯写真+...
2
09/10/4 18:55
深緑
フミタケ
自由詩
3*
09/10/4 18:35
何だ
金井省悟
自由詩
1
09/10/4 17:33
母娘
ゴースト(無...
自由詩
1*
09/10/4 17:15
辞めたことの、男
番田
自由詩
2
09/10/4 16:50
同情
nonya
自由詩
4*
09/10/4 16:46
秋の午前が青かった
吉岡ペペロ
携帯写真+...
5
09/10/4 16:32
信号のある道
砂木
自由詩
7*
09/10/4 15:06
ウルル 〜エアーズロック〜
橘祐介
自由詩
2
09/10/4 12:56
もちにつかれて
佐々木妖精
自由詩
2*
09/10/4 12:16
わたしが消化していく筈の明日は
あぐり
自由詩
5*
09/10/4 11:20
ピース
sya
自由詩
1
09/10/4 10:36
おはよう
風音
携帯写真+...
4
09/10/4 10:22
chemny
marica...
自由詩
0*
09/10/4 9:12
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4215
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4243
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4245
4246
4247
4248
4249
4250
4251
4252
加筆訂正:
この世界の片隅のバランス オブ パワー
/
N.K.
[09/10/4 22:39]
かなり変わりました。
もちにつかれて
/
佐々木妖精
[09/10/4 12:17]
フィクションです
この世界の片隅のバランス オブ パワー
/
N.K.
[09/10/4 9:53]
第五連を修正しました
この世界の片隅のバランス オブ パワー
/
N.K.
[09/10/4 9:35]
縦書き表示になおしました。
5.09sec.