悲しみすぎたからからっぽになる

さらさらの雨が降っている

需要と供給はいつも等しくはなれない
にんげんは ことばの かべを 飛べない 。       冬の夕暮れ 老人ホームの庭に出て
A {ルビ婆=ばあ}ちゃんと若い僕はふたり
枯葉舞い散る林の中へと ずんずん ずんずん 進んでく

「 A さん、目的の宝物がみつかりました・・・!」

 ....
 近所の子供と久しぶりに全力疾走した
 
 はぁ はぁ はぁ

 寒い夕方白い息が舞いあがっていく

 変な走り方だと言われた

 少し小遣いをやった

 子供はおっさん おっさん ....
床屋なんかに行くな

奴らは巧みな話術で金を取って
私たちの人間を奪っていく

床屋は冷たい機械だ
奴らの好きにさせるな 言いなりになるな

機械になりたいなら 床屋へ行け
世界の寒 ....
頭が悪いので
ワルツのリズムもとれません

あなたは
ワルツなんて
踊る気にもならないでしょう

だから
ワルツを踊る男と
踊るのよ


いち に さん  いち に さん  い ....
今夜は 地震が 来る気が します 。蒼い 花火が 散るようで 。今夜は 地震が 来る気が します 。 誰かに遊ぶために作られ 飽きられて捨てられ
それが彼女に用意された運命

みんなから忘れ去られた彼女は
薄暗い物置にガラクタと一緒に押し込められていた

ある日 僕は彼女を見つける
埃を ....
初めて会ったとき、体中に電気が走ったようになって、
「あ、この人だ」と思ったことはありませんか?

それはきっと一目惚れ、
その人は遺伝子レベル、あるいは運命の因果律でつながってる人。

 ....
アナタ トテモ ツカレチマッテ イル ラシイジャンカ
ユビノサキマデ シビレチマッテ イル ラシイジャンカ

ソレハ タイソウナァ クロウダァ クロウダァ
ソレヲ ダレカニ シッテモライタイッ ....
 朗らかな、朝。親父は居間で自殺していた。なんともおかしな話だ。部屋の中は煙草のヤニが染み付いているはずなのに、どうにも糞尿の臭いが鼻を刺す。オレはその異様な空間で、地上五センチの隔絶で人は死んでしま ....  それは厳しい冬が終わり
 春という文字が輝きを放ち
 草も木も鳥も犬も
 厳格な父も口うるさい母も
 街行く人がすべて
 やわらかい日差しの恵みを受けて
 天国に近い場所でのことだった
 ....
人の道は
けしてますぐではなく
それでもえんえんと続き
忘れた頃に
ふと千切れたまま
二度とはじまらないだろう
だが
人と人との道は連なり
たまに交じる
そのときに呼吸の音が
深く ....
せっかく色がついたのに
わたしにお声がかからないので、
欲望ばかりが成長しました。

(隙が無いといけない模様、本にそう書いてありました)

なので大きく育ったこのセイヨクを
ぷちん と ....
落っことされて
さまよっていた

居場所を失って
おろおろした

空間に浮ぶデスク
背景の紺青は
まるで夜空

他の人たちはどうしたのだろう
みんな
弾き出されたのだろうか
 ....
 事情をしらない猫はあくびする
 歯車のなかでせいかつするぼくは
 くだらないことで悩む
 そんな僕に猫はひざにのって
 あくびする

 事情をしらない猫はえさをねだる
 しがらみのなか ....
今日という日は
あなたにあたしを差し出す日
それだけのために今日という日がある
どこからでもどれだけでも
あたしをあなたの思うとおりにしてください

そのためにあたしは
もうどれくら ....
メモ帳を開けて
売り上げを認める。

肥大した大地で
クシャミしながら
朝来た道を辿るので

ギンガロン ギンガロン

はみ出し野郎が目を覚まし
冬の浜辺で貝殻を踏み砕く。
青い檸檬は
いつかは
黄色くなるんだろうか

低い鼻なのに
鼻先が冷たくなるのは
何でなんだろう

金の亡者になった頃
何不自由しなくなるのかもしれない

教訓は
身に凍み込む ....
胸がないので
胸をください
ぴったりとこのおもいや
ことばがおさまるような
ひきだしのたくさんついた
おちついた形の
胸がほしいのです

 ごめんなさい
 たったいま売れてしまいまし ....
目が覚めたらベッドにいたと言う方が
目が覚めたら浴槽にいたと言うよりも
自然なように
あなたの微笑みは
驚異的に自然だ

あなたは別れを告げに来たんだ
というのが今朝の大発見

乾い ....
君との 日々は せつなくて君は 変わっていく 気配もなくて ただ あたまに よぎるのは ふたりで 探したちいさな アパート    
そこで しあわせ に 暮らすのは とほうもなくて わたしは むかし ....
 眠れないから仕方なしに詩を綴る
 湧いては出てくる苦く不愉快な思い出
 かき消す呪文は 
 どうでもいい
 運が悪けりゃ死ぬだけさ
 
 ほんの少し勇気を出せば
 今の生活から抜け出せ ....
古い灯台が、

巨大な台風に、

朝から怯える。



仲良しのカモメは、

草陰に身を潜め、

じっと空腹を堪える。



雲は黒い塊となり、

人々を弄び、 ....
女に刺されて死にたい
刺した女を愛したい
俺はおまえのものだと
女の耳に囁きたい

刺されながら女に詫びたい
すまなかったと
抱きしめたい
体温の凍てつくまで
女の肌に触れていたい
 ....
そいつに
名前をつけろ

祈りと祝福の
すべてをこめて
そいつに
名前をつけろ

そして

その名前を
口のなかで
いとおしむように
つぶやけ

その名前を
耳元で
 ....
ふと 目を上げると
天井に 音のない音が
漂っている

終わったお祭りの
ざわめく色を
見ているようでもある

何かが せきたててくるのだが
今は 動かされたくないので
お茶をいれ ....
ぼくを やみから いざなうこえは しせりし いもうとおとうと の こえ


八月 八日 は いもうとのたんじょうび 五月 四日はおとうと の たんじょうび


おとうと が なくなりせしと ....
薄暗い午後、
部屋の中にひとりでいると
不満、不安が沸いてきたので
十糸子のように
オレンジを買い、食べる事にいたします。

服を脱いで、リノリウムの床に座ってオレンジを掴む
ぼんやりと ....
一緒にご飯を食べようというから
着ていたコートも脱がずに
慌ててまた、路地へ出た

老夫婦のいとなむ定食屋では
旅の話をした
遠いところに旅に出たいとは思わない
今が旅だから
あなたは ....
石川和広さんのおすすめリスト(1138)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
切取線- ピッピ未詩・独白505-12-8
ことばの_かべ_。_____- すぬかん ...未詩・独白2+05-12-7
柱の印_〜働き者の_A_婆ちゃん〜- 服部 剛自由詩9*05-12-6
全力疾走- 炭本 樹 ...自由詩6*05-12-6
床屋- 和泉 誠自由詩2*05-12-6
にっさん- 蒼木りん未詩・独白405-12-5
今夜は__。- すぬかん ...自由詩105-12-5
お人形- 和泉 誠自由詩1*05-12-3
一目惚れについて- 和泉 誠散文(批評 ...1*05-12-3
こんな夜に見上げる星の下で- ベンジャ ...自由詩3*05-12-2
小説- 加藤泰清散文(批評 ...405-12-2
やわらかな思い出- 炭本 樹 ...自由詩205-12-2
人の道- 第2の地 ...自由詩505-12-1
ロンド- ミゼット自由詩4*05-12-1
落葉- 蒼木りん未詩・独白105-12-1
事情をしらない猫- 炭本 樹 ...自由詩505-12-1
思い通りのために- とびまる ...自由詩5*05-11-30
メモ帳- あおば自由詩4*05-11-29
青い檸檬- 蒼木りん未詩・独白605-11-29
ください- ZUZU自由詩505-11-29
極端に正確な朝- たかぼ自由詩605-11-29
アパート_片思い____。_- すぬかん ...自由詩305-11-24
眠れぬ夜、一人ってどうしてこんなに辛いの- 炭本 樹 ...自由詩4*05-11-24
「審判」- 手嶋純自由詩105-11-23
二人きりの夜におまえだけが光っている- いとう未詩・独白905-11-22
名前をつけろ- 大覚アキ ...自由詩505-11-22
それから- こむ自由詩3*05-11-22
ぼくを_たましい_。- すぬかん ...短歌305-11-21
橙火- ミゼット自由詩3*05-11-21
揚げ出し豆腐とセブンスター- うめバア自由詩805-11-20

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