すべてのおすすめ
くらやみのなかで
めをつむると
おふとんは
ちいさなふねになります
くらいくらいうみを
ゆらゆらと ただよう
ちいさなふねです
とおくに いさりびが ....
何はともあれ
やっとのことでお触りバーにたどり着いた
とにかくここまでの道のりが大変だったのだ
目覚し時計にカミキリムシが巣をつくって
がちゃがちゃ長針と短針を適当に動かすものだから
....
夢のような色合いの
からっぽの貝がら
心のような色合いの
砕けてしまった貝がら
チクリと指に花を咲かす
害のない言葉など
ないと知りながら
きれいな言葉を
使いたかった ....
笑ったり
泣いたり
怒ったり
君の、ころころと、まるで万華鏡のようにかわる
「君の顔」
ボクの一番好きな「顔」は照れ笑いの顔、
宝物の中の宝物
恋の歌を口ずさまずにはいられない
....
おーい
と呼ぶ声に
波線を見ています
空の上
海の下
その間の曖昧な辺りで
いつだったか春の衣装だった頃
それでは暑すぎると文句を言った頃
山沿いの海沿いのラジオも響かない場所 ....
道の向こうからは祭囃子が聞こえる
もうすぐここまできてすべてを包むだろう
幾分細くなり白くなった腕を少し持ち上げて手持ち花火に火をつけた
光が私を照らす
いつの間に私の腕はこん ....
小さい自分を笑い飛ばしたくて
いつもの場所 いつもの格好
首をガクリと落とした
そう いつもの暗澹な自分の出来上がり
そうしたら お前さんが見えたんだ
いつもの場所 いつもの格好
首を ....
そろそろ言葉も尽きてきたので
この辺で コーヒーなど 一杯
それはもう 真っ黒な泥水のようで
口が曲がる程 苦いやつを
家族だの 家だの 絆だの
倍は苦くなること保証付きの
あれこ ....
齧りかけの林檎に
齧り付く色メガネ
白い寝巻きにアイスモカ
マルボロを咥え
未だ未完成の休日の朝
壁にかけられた
描きかけの絵画の永遠に
静かに見つめられながら
浮遊する双子の幽霊 ....
ためいきで綴る日記のかたすみに
月明かりが影を落とす
灯りの輪の中には入れない
淋しがり屋の文字だけが
影をつたって降りてくる
ほら木の上ではアホウドリが
孤独なものだけへのレクイ ....
鏡の前 裸を睨む
其れが酷くガラクタに見え
頭は巨大なボルト
手足は伸び切ったワイヤーで
そこら中 錆だらけ
仕事で売るのは 己の時間
だけど 求められる このガラクタ
錆を抱い ....
短き命を 駆け去りし
君が姿を 思いつつ
夜の浜辺に 独りいて
我は目を閉じ 聞き入らん
深き命の 波の音
永き命の 波の音
我が火を付けし ひとすじの
....
ビー玉と 古い着物 古時計
もう誰も住んでいない 壊れかけた建物
するめと 日本酒 おにぎり ごはん
夕焼け色に染まる時間
古本屋 たくさんの詩集
化石と 色とりどりの ....
僕らは
月を見上げる
僕らは
月を見つめる
僕らは
月に惹かれる
だけど少し
その月は明るすぎる
涸れた海も
歪んだ丘も
ここからは見えない
....
なにかを知るはずもないのに
海はそこにいて
呼んでいる
なにかを知るはずもないので
海はいつもそこで
呼んでいる
誰を
誰を
誰か を
きみとはどこから
どんなふう ....
とおくから
しとしと やってきて
きがつけば ずぶぬれ
こころは ゆるやかに しっとり
であい
よろこび
はんせい
こうかい
わかれ
....
あなたは私に
「とても会いたかった。」
という嘘をついた
私はあなたに
「あなたを好きになったりはしない。」
という嘘をついた
どちらも
とてもやさしい嘘だった。
予想以上の
美しい微笑で
君の魂が
こちらに向かって
輝けば
ああ
なんて
生きる事は
嬉しいことなんだろうと
僕は
深呼吸を
思い出したりするのです
....
あの人といる時間が私を
小さな種から芽にしました
腐っていた木が倒れ
そこから純粋な心が生えました
「枯れた私を救ったのは
あなた。」
その木が育つ頃にあの人は去り
君が現 ....
揺らぎ、揺らいで
恋の花
そして今日も枯れていく
あの人の ま白な指が
麦茶 冷やす 流水の川を
チロチロ と 泳ぐ朝
日傘の 影から
「日に焼けたくないのよ」 と
うなじに一つも 汗をかかずに
水辺色に 魚跳ねる
絽の着物 着て
....
独り言
つぶやく
誰も聞く人の無い部屋で
頷いているのは
時計の音
お湯の沸く音
窓の外の車の音
明日も
あさっても
その次も
麻痺した言葉は流れ続ける
さらさらと
....
短い夢でした。
幸せな日々は、いつも夢のように醒めてしまいます。
それでも、楽しいと言える日々でした。
だからせめて、ありがとうと言わせてください。
あなたの携帯には
二 ....
今日はただ
あなたの煙草をにぎる手
その手と煙草の箱だけを
じっとみていました
ただ
ただ
涙が流れてしまえばいいのに
と
思っていました
私を見ていないあなた
もっとずっと遠 ....
ひび割れた
石の階段で話そう
どうせなら
星も呼ぼう
僕らも宙に浮いてる
お昼ごはんを
考えるより
大事なことがあるんなら
きっともう
眠ったりしない
....
はじけてSO
大胆に
無我夢中に
走り出せ
いじめられっ子よ立ち上がれ
大丈夫俺もいじめられっ子だった。
だけど自分らしく生きて
そして増えた友達
昔のことなんてどうでもいいし
もう ....
何も無い冷たい朝
青白い何もかも
月明かりを殺して
太陽は上がる前に皆で食べた
闇ではなかった
光りを失ったが
そこは確かに闇ではなかった
太陽の名残か
月明かりの残像か
....
「あなた」の中に
「わたし」がいるかどうかを
知りたくて 書かれる
たくさんの言葉
その中に
わたしは 含まれるだろうか
言葉の中に含まれる わたしは
いま ....
あなたがそばにいるだけでいいのですが
べつにさみしくはないのですが
あなたといっしょになくしたものは
とてもいとおしくて もうとりもどせなくて
いまわたしは
あなたよ ....
愛であろうと
なかろうと
その光りのまばゆさに
私は未来を見る
私は未来に無知である
あるいは愛にも
しかしその光りが
私の深く溝まで
照らし出す時
....
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