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ゆったり泳ぐ雲に
まだ見ぬ絵空事を浮かべて
それなりの努力ってやつもせず
あの雲のようにただ無気力に流されて
僕は人生最後の夏休みに浸かりきっている
ちょっとした出来 ....
ぎゅっ、ぎゅっ、と
降り積もったあつい大気を踏み分け進む
照り返す光で白く輝くアスファルト
まるで銀の雲の上
天を仰げば
目が眩む迷いのない太陽のまなざし
僕はあわてて目を背け ....
泣きそうになったこととか
そのおもいとか
もらったことばとか
なんだか忘れたくないいろいろなものが
あふれだしていくのがむしょうにさみしくて
消えてしまいそうな感動を
すこしでもあたし ....
創られた青
紫に似たオレンヂ
其処に白の風景
たんたんと塗られる
{ルビ生活=イロ}と{ルビ感情=キズ}
緑の闇に
聞こえぬ 息の{ルビ音=ね}
「人生はクソだ」 ....
つながりをことさらにつよめるのではなく
切れてしまうことをおそれます
やさしくされようとするのではなく
忘れ去られるのをおそれます
気付いてもらおうとするのではなく
ただ、ひそやかに ....
曇った窓の水滴
悲しそうだから
笑って欲しくて
指でなぞってみた
表面張力の君の笑顔は
もうこれ以上
笑っているのが
つらそうで
張り詰めた思いが
寄り集まって
耐えられず ....
わたしのいうことがぜんぶうそで
わたしがあなたのことをあいしていなくても
あいしてほしいの
だってわたしはもうあいすることに
つかれてしまったから
わたしがあいさなくても
あいしてほしいの ....
イカサマでも 幻でも
生きてゆける世の中で
君はきっと あの雲の上
泳いでいったのさ
走れば風も吹くし
流れは穏やかだよ
振り返れば
いつの間にか花が咲いていた
君の話をしよう ....
私たちは願うもの
どうか
あの想いは河へ流し
この身体は海へ流してください
木々は私を抱いて眠るけど
私は安らかになど眠れない
木々の声が鼓動が煩すぎる
大地は叫ぶ
ただあの空に想 ....
あなたといっしょに過ごす事ができるなら、
それはいい時間の使い方だと思う
どんなに沈黙が続いたってあなたといっしょにいられるなら
それでいいんだよ
あたしには明日がないかもしれない
....
八月二十七日 午前二時
病室の小さなベッドの上
真っ白なシーツをかぶって
はしゃいでいました
夏が
終わるのを知って
少し ....
ぬるい雨に圧され紫陽花の青い首が舗道へ垂れています
私は待っています
触れてくれるでしょう、荒れたアスファルトの
えぐれたままの古傷に溜まる暗い水に、柔らかく
あまりに ....
言っても、言っても、言い足りない。
あなたからどんだけの愛をもらったのでしょうか・・・
これからその愛を返していきたかった
でも、もう私は返せそうにもありません
ごめんなさい
私の分 ....
平坦な場所
何も いない
みていた空
置いてきぼり
かかわる 擦り傷
ぺろりと なめ
居場所は
歩いたっきり
ひきさく 日常の中
道なりの 花 乞い
....
君はいつも
「自信がない、もうイヤだ」と嘆いていたね。
でも、誰にだってそういうのはあるんだよ??
太陽はずっと僕らを照らし、晴れているワケじゃない。
曇りや、雨や、雪にだってなるんだよ? ....
ひらがなを覚えたのは
褒めてほしかったから
泣かなかったのは
泣けなかったから
望まないのは
叶わないのが怖かったから
受け入れられないのが
受け止められないのが
拒絶され ....
涙するとき
いつも
側にいてくれた
いつも
優しく
抱きしめてくれた
耳元で
そっと声を
かけてくれた
今宵
頬を伝う涙
出ないのは
悲しくないからじゃない
側にいてくれる
....
しあわせは
すりぬける風
ひとときのやすらぎ
明日のことは
わからない
しあわせは
すくいあげた水
たやすくこぼれるけれど
歩けるぶんだけ
あればいい
....
荒木さんが
すっぽんが獲れたから
食べにおいでよ
と言うから
友達誘って
焼酎抱えて
出かけていった
すっぽんは
みごとに捌かれ
くつくつと
鍋の中でうまそうなすき焼き風味で
....
空の不思議な明るさを眺めていた
午後のしん とした静けさに
誰もが固唾を呑んで、音が止まるふりをする
脂汗を拭って、開け放った窓に手を掛けた
そろそろ雷子がやって来る
彼女はいつ ....
あなたの声と
あなたの手
それだけでよかった
だたそれだけで
いつも
他愛もない
おしゃべりで
私を楽しませてくれた
さびしくなったら
わたしの手を
優しく包んでくれた
それだけ ....
あなたはわたしの何もかもを知らないし
わたしはあなたの何もかもを知らない
それでいいと思う
それでいいと思ったら
夏の柔らかい部分では
雨の方で都合をつけて
わたしとあなたを
水たま ....
誰もが持っている暗い闇を右手でしっかりと撫で付けて
廊下を走って流れる風を身体で受けて後ろへ流そう
可哀相な世界を抱きしめたブランド志向の人を翻訳して
愛を知っているつもりで与えたの ....
吸いかけの赤マルを未練なく道に投げ捨てた
入門はマルボロライト
吸い方も知らずただふかしていた
本当に好きな娘が分からず失恋した
そして社会にはむかうように親に反抗した
....
くすのきは今も変わらない
木にとって この時間は
とても短いから
でも人は変わる
変わらない思いを胸に
巣立ってゆく
小さかった背中も
いつのまにか大きくなって
すりきれた制服が
....
空を泳ぐ 羊の群れ
青を連れ去って
どこまでいくの?
え?
あぁ 夏までいくの
友が きえた
きえちゃった…
違う形で友は来た
魂を感じることができた
きえても こうして逢える
なんでだょぉ って思うけど
友の エネルギー パワー きえるわけない ....
あなたに未だほんの少し
慈しむ、心があるなら
どうかその指で
私を手折って
かさぶたを剥ぐように
何度も何度も繰り返し
空を見上げるように
残るか ....
あの日から
わたしのからだは
透明なゼリーに
くるまれていて
それはずっと
あなたの温度を保っている
その感触は
やさしくて あたたかで ぷるるん
いつまでも
その中にいては ....
錐揉みしながら
落ちてきた
とおいふる里のことも
すっかり忘れて
妖精が
家庭菜園造りに
精出す日曜日
ゴーヤは
伸びきった蔓を
なんとか
風に巻き付かせようと
精一杯の ....
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